いちごの品種は約300種類! オリジナル品種も続々登場
そのまま食べるのはもちろん、ケーキのトッピングにしたり、スライスしてサラダにしたり、ジャムにしたりと、いろいろな楽しみ方ができるいちご。果物の中でも100gあたりのビタミンC含有量が多く、いちごを約8粒食べると、1日に必要なビタミンCを摂取できるといわれています。
いちごは「とちおとめ」や「あまおう」をはじめ、現在日本に約300種類もあります。品種によって味が異なり、各県で生産されているオリジナルの品種なども、続々と登場しています。
味の違いを楽しもう! 有名ないちご品種7選
いちごをより楽しむために、品種の特徴を見ていきましょう。ここでは、7つの有名ないちごの品種について、それぞれの見た目や味の違い、おすすめの食べ方などをご紹介します。
【有名ないちごの品種1】栃木県産「とちおとめ」
栃木県産の「とちおとめ」は、いちごの品種の中で全国生産量第1位を誇る人気品種です。鮮やかでつやのある赤色と、整った円錐形の見た目が美しく、生食用ではもちろんのこと、業務用にも適しています。糖度が高くジューシーかつ硬めなので、食べ応えも十分。
また、同じく栃木県から登場した新品種「とちあいか」は、その美味しさはもちろん、切ると断面がハート型に。「とちおとめ」「とちあいか」を食べ比べても楽しいかもしれません。
【有名ないちごの品種2】福岡県産「あまおう」
福岡県で生まれた「あまおう」は、まるみを帯びた円錐形の形が特徴的。「赤い」「まるい」「大きい」「うまい」の頭文字を取って「あまおう」と名付けられました。甘いだけではなく甘酸っぱさもあり、バランスのいい味わいが楽しめます。糖度は西日本における代表的な品種である「とよのか」より少し高く、扇形の大玉サイズは食べ応えがあります。
【有名ないちごの品種3】佐賀県産「いちごさん」
佐賀県産の「いちごさん」は「最もいちごらしいいちごを作ろう」というコンセプトのもと、誕生しました。見た目は鮮やかな赤色で、形も良いのはもちろん、華やかで優しい甘さを兼ね備えています。栽培面積は佐賀県の生産者の47%を占めており、今注目されている品種のひとつとなっています。
【有名ないちごの品種4】愛知県・長崎県産「ゆめのか」
「ゆめのか」は愛知県が開発したいちごで、つやのある鮮やかな赤色が特徴です。しっかりとした甘みがありながら、ほどよい酸味も兼ね備えています。大粒でジューシーかつ皮がしっかりしているので、日持ちするのもうれしいポイントです。
【有名ないちごの品種5】宮城県産「もういっこ」
宮城県で生まれた「もういっこ」は、糖度と酸度のバランスが良い大粒のいちごです。日照量の多さや温暖な気候など、東北のなかでもいちごの栽培に適した土壌で栽培されています。大粒なのについ「もう一個」と手を伸ばしたくなる、すっきりした甘さが特徴。農薬をあまり使わずに栽培でき、病気に強いのもポイントです。
【有名ないちごの品種6】静岡県産「紅ほっぺ」
静岡県生まれの「紅ほっぺ」は、甘みの強さが特徴。大きめサイズの果肉には、ほのかな酸味とうま味が詰まっており、濃厚な味わいが楽しめます。中身まで赤く美しい形で、断面までキレイに見えるため、ケーキなどのトッピングに利用されることもあります。
【有名ないちごの品種7】茨城県産「いばらキッス」
「いばらキッス」は、茨城県のオリジナル品種です。濃厚な甘さが特徴的で、食べると口いっぱいにいちごの甘さが広がります。また、果汁がたっぷりと含まれたジューシーな食感も特徴です。開発にあたっては、なんと8年という長い歳月をかけたそう。近年徐々に増えつつある品種のため、見掛けた際はぜひそのおいしさを体感してみてください。
いちごのおいしい食べ方は「ヘタのほうから」
いちごの品種の違いを把握したら、いろいろな品種を買って食べ比べてみるのもおすすめです。食べる時は、ヘタの方から食べてみましょう。いちごはヘタより先端のほうが甘いので、最後に甘さを感じられるよう、ヘタの方から食べるのがおいしい食べ方です。
また、ヘタの下の部分には、ビタミンCが多く含まれています。いちごを洗う時はヘタを付けたまま洗い、食べる時にヘタを取るようにしましょう。洗ってからヘタを取って食べたほうが、ビタミンCを無駄なく摂取できます。
いちごの収穫時期は一年中!? 栽培方法も進化中
「いちごを買いたいけど、時期ではないのでお店にないのでは・・・」と心配な方もいるかもしれません。以前は、いちごの出荷時期は春といわれており、店頭でいちごを見掛けるのは5月頃まででした。しかし、クリスマスに需要が高まることから品種改良や施設栽培が進み、現在ではほぼ一年中収穫が可能です。なので、夏場でもいちごを楽しむことができるのです。
そんな年中食べることができるいちごですが、一番出回り量が多い時期は「3月下旬~4月上旬」です。ちょうどお花見の時期といちごの最盛期は同じなので、お花見をしながらいちごを味わうといった楽しみ方も素敵ですね。
また、現在、店頭でよく見掛けるいちごは、ビニールハウスをはじめとした施設栽培のものがほとんどです。一方で、少量ではありますが、ビニールハウスや温室を使わない露地栽培でも、いちごは生産されています。なかには、家庭菜園でポット栽培を楽しむ方も。このように、いちごは栽培方法もさまざまなのです。
いちごの収穫量が多い都道府県とは?
いちごの収穫量が最も多い都道府県は、「とちおとめ」で有名な栃木県です! (令和2年度時点)
このランキングからも分かるように、いちごは日本のさまざまなエリアで栽培され、収穫されているんですね。
出典:農林水産省「令和2年産指定野菜(秋冬野菜等)及び指定野菜に準ずる野菜の作付面積、収穫量及び出荷量」
ひと手間加えておいしさアップ! いちごを使ったレシピ
いちごはそのまま食べてもおいしいですが、ひと手間加えていちごのスイーツを作ってみてはいかがでしょうか。親子で作れるものから本格的な和菓子まで、おすすめのレシピをご紹介します。気になるレシピがあったら、ぜひ作ってみてくださいね。
旬のイチゴで! 子どもと一緒にジャム作り
いちごと白あんを生地で包んだ和菓子「いちごの絹衣」
牛乳と粉ゼラチンで簡単 「いちごミルクゼリー」
おわりに
上記で紹介した品種以外にも、「スカイベリー(栃木県)」「ゆうべに(熊本県)」「さぬき姫(香川県)」「やよいひめ(群馬県)」など、各県ごとのオリジナル品種も次々と登場しており、品種によって味や形の違いがあるいちご。
品種の違いやおいしい食べ方を知った後は、いちごの食べ比べをしてみたり、ひと手間加えていちごのスイーツを作ってみたりするのもおすすめです。それぞれの特徴を理解して、お気に入りのいちごを見つけてみましょう。