子どもと一緒にジャム作りにチャレンジ! 親子料理の効果とは?
皆さまはおうちでお子さまと一緒に料理はされますか? 東京ガス都市生活研究所の調査によると、日常的に親子で料理を行うと「子どもが食に興味を持つ」などの食育効果や、「家族が仲良くなる」などのコミュニケーション効果といった、さまざまなメリットを実感できるようです。
子どもと料理はしたいけど、材料を揃えるのが大変、一緒に料理をするスペースがない、ケガや火傷が心配・・・など、親子で料理を楽しみたくても、実際にはなかなか難しいというご家庭も多いかもしれません。
ジャム作りは、旬のフルーツのおいしさが味わえ、特殊な道具も不要、広いスペースがなくとも作ることができるので、親子での料理におすすめです。また、煮詰めることでフルーツの形やジャムの濃度が変わったり、キッチンにいい香りが漂ったりと、お子さんの五感を育むのにもぴったりです。親子の時間を大切にして、一緒にお料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。
ジャムってどんなもの? 実は最古の保存食?
さて、そもそもジャムとはどのようなものかご存じですか? ジャムとは、果物に砂糖やハチミツなどを加え、ゼリー化するまでしっかり加熱したもののことをいいます。
ジャムは最古の保存食だとも言われており、旧石器時代後期にはジャムが作られていた形跡があるそうです。中世ヨーロッパでは、貴重な砂糖を使ったジャムは、王侯貴族のごちそうだったそうです。日本では、明治時代に入ってから国産のジャムが作られるようになりました。パン食の普及とともに、大正時代から広く一般に食べられるようになったそうです。
ジャムってどうして固まるの?
とろりとしたジャムはパンにつけたり、ヨーグルトに入れたりして楽しんでいる方も多くいらっしゃると思います。
ではなぜ、ジャムにはとろみがつくのでしょうか?
ジャムが固まる正体はペクチンです。ペクチンとは、植物の細胞をつなぎ合わせる接着剤の働きを持つ食物繊維です。ペクチンは水に溶け、糖分や酸と一緒に加熱されることで固まります。
ペクチンの量は果物の種類によっても変わります。リンゴや柑橘類はペクチンを多く含むのでとろみが強いジャムに仕上がり、イチゴやキウイフルーツ、アンズなどのペクチンの少ない果物は、さらりとした仕上がりのジャムになります。
また、ペクチンは熟した果物に多く含まれるため、おいしいジャムを作るためには、旬で食べ頃の果物を使うのがおすすめです。
今回は旬のイチゴを使ってイチゴジャムを作ってみましょう。親子で学びながら楽しく料理する際のポイントもあわせてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
手作りイチゴジャム
イチゴの甘味と酸味、香りなど素材そのものの味わいが楽しめます。手作りならではのジャムのおいしさを味わってみてください!
使用する砂糖は、グラニュー糖がおすすめです。さっぱりとした甘さで食べやすく仕上がります。
【材料】(できあがり量約300g)
イチゴ・・・正味300g
グラニュー糖・・・150g
レモン汁・・・大さじ1
【作り方】
1. イチゴはヘタを取って鍋に入れます。グラニュー糖を加えて混ぜ、しばらくおきます(約1時間)。
2. 1を火にかけ、コンロ調理タイマーを20分に設定します(中火)。沸騰したらアクを取り、時々混ぜながらとろみがつくまで煮ます(中火~弱火)。
3. レモン汁を加えて混ぜ、ひと煮立ちしたら火を止めます。
【親子料理のポイント】
・作り方1でイチゴの水分が時間をかけてゆっくり出てくるのを観察してみましょう。
・丁度良い煮詰め加減を覚えましょう(グラスに水を入れて、煮詰め終わったジャムを1滴落とします。ジャムの固まりが水中で散らず、固まりのまま底まで沈むのが目安です)。
・ジャムは冷めると少し固くなります。濃度の変化も観察してみましょう。
手作りイチゴジャムを使ったアレンジレシピ
手作りのイチゴジャムは、そのままパンにつけて食べるのはもちろんですが、アレンジしても楽しめます。
今回のアレンジレシピは特殊な道具は不要なので、手軽に作れて親子料理にぴったりです。
3品ご紹介しますので、お子さまの年齢やできることに合わせてレシピを選んでみてください。
混ぜるだけ!「イチゴヨーグルトドリンク」
ピンクと白の2層がかわいいヨーグルトドリンク。少ない材料で簡単に作れます。混ぜたときの味や色の変化も楽しめます。お好みで氷を入れて冷たくして召し上がれ!
【材料】(3人分)
イチゴジャム・・・50g
牛乳・・・100ml
ヨーグルト(プレーン)・・・150g
【材料】(3人分)
1. ボウルにイチゴジャムと牛乳を入れて混ぜ合わせます。
2. グラスにヨーグルトを分け入れ、1をそっと注ぎます。
【親子料理のポイント】
・混ぜるだけなので、食卓でも簡単に作れます。安定の良い場所で、こぼしても大丈夫な様に受け皿などを用意しましょう。
・なぜ2層に分かれるのでしょうか? 考えながらそっと注いでみましょう!
グリルでとろ~り「イチゴマシュマロサンド」
焼くとふっくらふくらんで、とろりと溶けるマシュマロ。サクサクのクラッカーにイチゴジャムと一緒に挟んでグリルで焼けば、簡単おやつのできあがり。
【材料】(6コ分)
クラッカー・・・12枚
イチゴジャム・・・大さじ1
マシュマロ・・・6コ
【作り方】
1. クラッカー6枚にイチゴジャムを塗ります。
2. 残りのクラッカーにマシュマロを乗せます。グリルプレートに乗せ、グリルで焼きます。
両面焼き水なしグリル 1分~
3. マシュマロがやわらかくなったら1ではさみます。
【親子料理のポイント】
・焼きたてと冷めてからのマシュマロの食感の違いを楽しみましょう。焼きたてのマシュマロの食感は? 冷めたらどんな食感になったでしょうか? 親子で話してみましょう!
・焼きたてのマシュマロは熱いのでご注意ください。
型いらず「ホイルdeイチゴプチケーキ」
バターケーキの生地にイチゴジャムを入れて焼き上げます。アルミホイルで包むので、型がなくても手軽に作れるケーキです。
【材料】(6コ分)
バター(食塩不使用)・・・40g
砂糖・・・45g
卵(M玉)・・・1コ
バニラオイル・・・少々
[A]
薄力粉・・・80g
ベーキングパウダー・・・小さじ1/4
イチゴジャム・・・20g
アルミホイル(15×20㎝)・・・6枚
【作り方】
1. ボウルにバターを入れ、室温に戻します。やわらかくなったら混ぜてクリーム状にします。
2. 砂糖を2~3回に分けて加え、都度混ぜます。割りほぐした卵を少しずつ加えて混ぜ、バニラオイルも加えます。
3. Aをふるい入れて混ぜ合わせ、直径1㎝の丸口金を入れた絞り出し袋に入れます(絞り出し袋の代わりに、厚手のポリ袋に生地を入れて、隅を切って絞ってもよいでしょう)。
4. アルミホイルを広げ、4㎝長さの生地を横に4本絞ります。生地の中央にイチゴジャムを1/6量のせ、残りの生地をイチゴジャムがかくれるように絞り、ふんわり包みます(計6コ作ります)。
5. オーブン皿に並べて焼きます。またはグリルで焼きます。
・オーブンの場合 ガス高速オーブン(予熱をして)180℃で15分~
・グリルの場合 両面焼き水なしグリル(グリルプレート使用) 上・下弱火 約10分
【親子料理のポイント】
・バター、砂糖、卵などを混ぜる作業をお子さまにさせてみましょう! その時保護者の方がボウルを押さえていると安定し、お子さまが混ぜやすくなります。材料を混ぜる順番を確認し、なぜこの順番なのか親子で考えながら混ぜてみましょう!
おわりに
親子で楽しめるイチゴジャムの作り方と、アレンジレシピをご紹介しました。お子さまが興味を持ったものから、ぜひ一緒にチャレンジしてみてください。
東京ガスでは、親子・子ども向けの料理教室「キッズ イン ザ キッチン」を1992年より開催しています。調理体験を通して、食の知識や包丁・コンロの使い方などが身につくとともに五感が磨かれ、子どもたちの「生きる力」が育まれるプログラムを展開しています。※最新の料理教室開催状況はこちらをご覧ください。
東京ガスや私たち料理教室スタッフは、どんな時でも「食を通じて皆さまの幸せな生活」を応援します。次回もお楽しみに。
親子で楽しめる! 東京ガス料理教室
東京ガスの料理教室は、大人から子どもまで、ご要望に合わせて1回からご参加いただける料理教室です。
多くのお客さまに支持していただいている東京ガス料理教室のコンセプトは、楽しんで料理をして、自然と身につけていただくこと。
環境に優しいエコ・クッキングの考え方を取り入れ、初心者はもちろん、親子で楽しめるコースを、頼れる専属講師がきめ細やかに指導します。
親子料理教室では、パン作りやかわいいスイーツ作りをはじめ、ハロウィンメニューやクリスマスメニューなど、お子さんも楽しく取り組める内容を豊富にご用意しています。
一回完結型なので、入会金は不要! ※
お申込みも簡単なので、気軽にご参加いただけます。東京ガス料理教室で、楽しくお料理してみませんか。
※一部コースを除く
参考:日本ジャム工業組合
参考:農林水産省Webサイト