網戸や窓の隙間や排水口からも侵入!? コバエの発生場所は?
生ごみや水回りでよく見かけるコバエ。うっとうしいので対策しようにも、どこで発生しているのか不明というケースが多いのでは。
アース製薬株式会社さんによると「コバエとは小型のハエの総称です。実は種類によって侵入経路や繁殖場所が異なるので、それぞれに対策法が変わってくるんですよ」とのことです。
ショウジョウバエ類やノミバエ類は、窓や網戸などのわずかな隙間から侵入し、生ゴミや腐った食べ物のニオイなどに引き寄せられて繁殖します。生ゴミや腐敗した食べ物をそのままにしないことが重要です。
また、クロバネキノコバエ類は、腐葉土や観葉植物から発生するのだとか。水回りを清潔にしている住まいや、料理をあまりしない家庭にもコバエが発生してしまうのは、観葉植物が発生源となっていることも多いようです。
チョウバエ類という種類のコバエは浄化槽、排水口、グリーストラップに発生します。水回りにぬめりが残っていると悪臭を発するため、この悪臭でコバエが寄ってくるほか、排水口からも侵入することがあります。また、水分はコバエの繁殖に必要なため、常に湿り気がある場所をコバエは好みます。排水口や水回りを清潔に保つことが対策の鍵です。
コバエは500個も産卵し数日で成虫に! 見つけたらすぐに駆除が鉄則
コバエは温かくなる春ごろから発生し、秋ごろまでは活発に活動するそう。
「寿命は半月から1カ月くらいと短いのですが、あっという間に卵を産み、すぐに成虫になってしまうのがやっかいなところです。500個以上の卵を産みますので、一気に繁殖して大発生しまうこともあります」(アース製薬)
だからこそ、「見つけたらすぐに駆除」がコバエ対策の基本。発生させないこと、繁殖させないこと、この2つが大切だそうです。
コバエは無害? 放置しておくことの弊害とは
コバエは「不快害虫」といわれ、飛んでいるととにかく不快です。放置すると大発生につながることもあるため、コバエを見かけたらすぐに対処することが大切です。
このコバエはどの種類? 対策前に知っておきたいコバエの種類別の写真と生態
家庭で見かける主なコバエの種類と特徴について、より詳しくご紹介します。写真も掲載しているので見分けるのに参考にしてください。
ショウジョウバエ類
[特徴]体長は2~3.5㎜ほど。複眼が赤く、体色は黄赤色~黒色。食品にたかり特に腐った果実を好みます。
[主な発生場所]窓や網戸などのわずかな隙間から侵入して、生ゴミに発生します。
ノミバエ類
[特徴]体長は1~5㎜ほど。黒褐色で足がよく発達し、飛ぶというよりは俊敏に動き回ります。
[主な発生場所]窓や網戸などのわずかな隙間から侵入して、腐った食べ物、ごみに発生します。
クロバネキノコバエ類
[特徴]体長は2~4mmほど。灰黒色で湿気の多いところを好み、夜に明かりに向かって飛来します。
[主な発生場所]観葉植物、腐葉土に発生。植木鉢の土に生えるキノコ・観葉植物そのものだけでなく動物質も餌にする雑食性です。
チョウバエ類
[特徴]体長は1~5㎜ほど。全体に灰褐色で、体表が毛でおおわれています。日中は動かず、静止時は翅を広げたり屋根型にたたみ、夜に活動します。
[主な発生場所]浄化槽、排水口、グリーストラップに発生します。
【コバエの対策1】ニオイを出さない
コバエが寄ってくる原因はニオイ。コバエが好む生ごみ臭・腐敗臭を出さないようにすることが、コバエ予防の第一歩です。
「生ごみを放置しないよう、しっかりとビニール袋に包んで捨てるほか、ゴミ箱のフタ裏などに消臭効果のある忌避剤を貼っておくのをおすすめしています」(アース製薬)
フルーツなどニオイが出る食材は冷蔵庫で保管する、ニオイが出ないようフタのついた容器で保存するなどの工夫も効果的です。
【コバエの対策2】水回りを掃除し、ぬめりの原因をつくらない
雑菌が繁殖し、悪臭のもととなる「ぬめり」。悪臭や「ぬめり」があると、コバエが寄ってきて卵を産み付けます。
ぬめりの原因は食材のカスや水分を養分とする雑菌。豊富な養分が残った排水口では、雑菌が繁殖して生物膜(バイオフィルム)を生成します。これがいわゆる「ぬめり」です。
ぬめりを取り除くには、こまめにキッチン内や排水口のごみを清掃し、水分を拭き取ること。生ごみ受けもぬめりの原因になりやすいので撤去してしまうのも手です。
排水口はコバエの侵入経路の一つにもなりますので、キッチンや浴室、洗面所の排水口などの「ぬめり」の出やすい場所はいつも清潔にしておきましょう。
また、チョウバエが大量発生してしまうと駆除業者に依頼し、薬剤などで殺虫したりする必要もあります。
熱湯でのコバエ退治はNG!?
排水口に熱湯をかけて、配管内のコバエを退治する方法がネットなどでは話題です。ただ、この方法は実は危険。排水管の耐熱温度は60~70℃と決まっていて、熱湯をかけると変形してしまう可能性があります。
キッチンの頑固な汚れはプロに依頼するのもおススメ!
日々掃除をしていても、キッチンは気づかないうちに頑固な汚れがたまりがち。
そんな時は、一度ハウスクリーニングの専門業者にお願いしてみるのもおススメです。
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コバエの退治方法
コバエの対策の基本は、こまめなゴミ捨てと水回りの掃除。清潔に保つことで、コバエの侵入を防ぎ、侵入してしまったコバエも繁殖させない効果が期待できます。
そうは言っても、「目の前のコバエを今すぐになんとかしたい」という場合に備え、アース製薬会社さんから以下の退治方法をご紹介いただきました。
【コバエ退治の方法1】誘引して捕獲する
退治方法の一つは、コバエを集めて捕獲すること。コバエが好むニオイのするゼリーや粘着棒でコバエを誘引し、殺虫成分で駆除するやり方です。
「コバエは尖ったものに止まる習性があります。また、狭い空間に潜るのを好むという習性もあります。突起状・棒状の捕獲機は、薬剤を使用せず安心して使えて、置くだけで一気にコバエが捕れます。キッチンの三角コーナーのそばなどコバエが多い場所に置くと、その日からすぐに効果を感じられますよ」(アース製薬)
コバエを捕獲した容器は、そのまま捨てるだけ。観葉植物の土に刺しておくだけのタイプもあります。
【コバエ退治の方法2】スプレーで駆除する
一撃必殺の効果を狙うなら、スプレータイプの駆除剤がおすすめ。空間にプシュッと吹きかけるだけですぐにコバエを殺虫でき、駆除効果が2週間ほど続くタイプのものが市販されています。
「コバエをよく見かけるけどどこからわいているか分からない、というときにもスプレータイプはおすすめです。キッチンやリビング、洗面所など、コバエを見かける部屋にワンプッシュしておけば、駆除効果が続きます」(アース製薬)
駆除成分は人や犬・猫などのペットや観葉植物には無害なものですが、観賞魚がいる場合は注意して使いましょう。
【コバエ退治の方法3】ジェルタイプの駆除剤を使う
「水回りに吹きかけてコバエを忌避するジェルタイプの駆除剤もあります。液状のスプレーと違って成分がジェルなので駆除成分をとどまらせることができます。便利な商品ですので、ぜひ使ってみてください」(アース製薬)
コバエはつぶしてもいいの?
水回りやゴミ箱の周囲を飛び回るコバエ。思わずつぶしたくなりますが、コバエにはあまり触らないほうがいいのでしょうか?
「手でつぶすと気持ち悪いのでおすすめはしません(苦笑)。コバエは病気自体を運ぶことはありませんが、コバエの脚が腐った食べ物などに触れ、残った雑菌が食材を汚染してしまうこともあります。なるべく駆除剤を使うことをおすすめします」(アース製薬)
コバエの脚に雑菌が残っていることがあり、手で潰すと手に雑菌が残り、食べ物を汚染してしまうリスクがあるということですね。
ついやってしまいがちなので注意したいところです。
おわりに
リモートワークが増えて家にいる時間が長くなってきた昨今、コバエが目に付く人も増えてきたのか「虫ケア用品」はよく売れているそうです。コバエは比較的“弱い”虫なので、対策をするとたちまち効果を実感できるそうです。清潔で心地よい暮らしのために「コバエを見たらすぐに対策」を心掛けたいものですね。
取材先協力:アース製薬株式会社
アース製薬虫ケア用品(コバエ)