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マンションでもできる! ベランダで始める家庭菜園

自分で育てる楽しみが味わえる家庭菜園。でも、マンションやアパートにお住まいの方の中には、「ベランダの日当たりが良くないし・・・」「育てられる野菜が限られてしまうのでは・・・」と思う方もいるのでは。そこで、種や苗の生産・販売を行うタキイ種苗・広報出版部の桐野直樹さんに、ベランダで家庭菜園を行うときに注意したいポイントや、ベランダでも育てられる野菜について教えていただきました。

最終更新日:2024.2.8

目 次

ベランダでも家庭菜園は楽しめる!

ベランダでの家庭菜園の様子

PIXTA

リモートワークや在宅勤務が一般化し、自宅にいる時間が増えた方も多いのではないでしょうか。そんなおうち時間を活用して、家庭菜園にチャレンジしてみませんか?
広いお庭や畑がなくても大丈夫。コツを押さえれば、ベランダで楽しく家庭菜園を行うことができます。

今回は、タキイ種苗・広報出版部の桐野直樹さんに、ベランダで家庭菜園を行う醍醐味や、上手に育てるために気を付けたいポイント、おすすめの野菜などを教えていただきました。

まずは、ベランダでの家庭菜園の魅力をご紹介します。

【魅力1】お手軽さ

ベランダ家庭菜園でいちごを収穫した男の子

uchicoto

桐野さん「ベランダでの栽培はプランターを使用するため、一から土作りをしなくてもよい手軽さがあります。肥料がミックスされた状態で販売されている土を使えば、より少ない手間で育てることができます」

植物をうまく育てるためには、土が重要です。庭や畑だと、元からある土を良い土にするために肥料をまいたり、耕したり、といった作業から始まりますが、プランター栽培の場合は、あらかじめ肥料などがバランスよく調合されている市販の培養土を購入すればいいので、手軽に始めたい方にはピッタリです。

【魅力2】間近で育てる楽しみ

ベランダでミニトマトを栽培する女性

PIXTA

ベランダは寝室やリビングに併設されていることがほとんどで、空気の入れ替えをしたり、洗濯物を干したりと、日ごろから出入りする場所。そのような環境面でもメリットがあると、桐野さんは言います。

桐野さん「庭や畑に比べて、ベランダはより生活空間に近く、こまめに水やりができたり観察することができます。育っていく過程が間近で見られるのは、ベランダならではの魅力です」

【魅力3】さまざまな野菜にチャレンジできる

ベランダで育てている様子

uchicoto

ベランダでの家庭菜園は、プランターを使用することが前提になります。広い畑と比べて、プランターだと育てられる野菜が限られてしまうのでは、と思う方もいるのではないでしょうか。
しかし、桐野さんによると「ほとんどの野菜は、実はプランターで栽培が可能」なんだとか。例えば、大根やジャガイモのような根菜類も、プランター栽培が可能です。

桐野さん「ただし、育てる野菜に適した大きさのプランターを用意する必要があります。また、ご自宅のベランダの日当たりによって、育ちやすい野菜とそうでない野菜は変わります」

初めての場合は、ご自宅のベランダの環境をチェックして、育てやすい野菜から始めるのがおすすめです。

ここからは、ベランダで家庭菜園を行うときのチェックポイントをご紹介します。

ベランダで行う家庭菜園ではここをチェック!

マンションのベランダ

PIXTA

ベランダといっても、ご自宅によって、スペースや方角などはさまざまです。まずは、ご自宅のベランダの環境をチェックして、家庭菜園のためにより良い環境を確保しましょう。

【チェック1】マンションのルール(規約)の確認

ベランダの排水溝を掃除する様子

PIXTA

マンションのベランダやバルコニーなどは共有部分に当たる場合がほとんどであり、マンションの規約にいくつかのルールが示されている場合があります。
まずは、住んでいるマンションの規約を確認して、守るべきルールを知っておきましょう。
一例として、下記のようなポイントには気を付けたいですね。

【注意1】避難経路を確保する
日当たりの良い場所を探すあまり、避難経路をふさいでプランターを設置してしまうと、いざというときに通路として使えなくなる危険性があります。また、消防法にも緊急時の避難経路を確保するように定められています。プランターを置く際には導線を確認しましょう。

【注意2】排水口には水切りネットなどを設置する
家庭菜園を行うと、落ち葉や枯れ枝などが発生します。雨などで流れて排水口にたまると詰まりの原因となり、トラブルになることもあります。排水口に水切りネットなどを設置しておくことで、事故を防ぐだけではなく、お掃除も簡単になり、一石二鳥でおすすめです。

【注意3】マンションの上層階では落下に注意する
風が強いマンションの上階や柵が低いマンションでは、プランターの落下事故を防ぐために、柵寄りではなく室内寄りで栽培を行いましょう。

参考:【LIFULL HOME'S】住まいのお役立ち情報「ガーデニングも注意が必要?意外と知らないマンションのベランダでの禁止行為」

【チェック2】日当たりの良さ

日当たりのいい場所で育っているラディッシュ

uchicoto

植物が育つためには、十分な日光が必要不可欠。
「ベランダの日当たりをチェックするときには、しっかりと日が当たるかどうかだけではなく、日が当たりやすい時間帯や面積までチェックしたいですね」と桐野さんは言います。

もし日当たりが良くない場合には、どうしたらよいのでしょうか?

桐野さん「プランターが置ける場所で日当たりが確保できない場合は、台やすのこを敷き、その上にプランターを置いて、日が当たるように調整するとよいでしょう。台の上にプランターを置く際には、安定性もしっかり確認してくださいね」

一方で、日当たりが良すぎても注意が必要なのだそう。
桐野さん「ベランダの表面は、夏の強い日差しや強すぎる日光で高温になることもあります。プランターを直置きしていると、その熱で枯れてしまうことも。適度な日当たりになるように置く場所を調整したり、直置きはせずに、すのこを敷いた上に置くなどの対策を行いましょう」

【チェック3】広さと風通しの良さ

ベランダでの家庭菜園のイメージ

PIXTA

植物には、一定の風通しの良さも重要なんだとか。
桐野さん「風通しが悪いと、病気やコケなどの発生原因になります。また、風通しを確保するときには、風の強さや温度にも注意したいですね」

【注意1】長い枝は支柱などで固定する
高層マンションのベランダは風が強い場合があり、風で茎が折れたり、傷ついたりするので、支柱でしっかり固定しましょう。

【注意2】室外機の側に置かない
熱風に当たると育たない野菜もあるので、室外機から離したところにプランターを設置しましょう。

狭いスペースで栽培すると、隣り合う葉同士が重なり合って十分に日光を吸収できないなど、成長を阻害する要因になることもあります。特に、レタスや小松菜などの葉物植物は葉が横に広がる傾向があるため、注意が必要です。

自宅のベランダの広さと、余裕を持ってプランターを置けるスペースがあるかを、あらかじめチェックするとよいでしょう。

家庭菜園に必要な道具などの選び方

家庭菜園に必要なスコップや土

PIXTA

自宅のベランダの環境をチェックしたら、家庭菜園に必要な道具をそろえましょう。
育てる野菜によって準備する物は多少変わりますが、基本的には以下の通りです。その他、誘引が必要な植物には、支柱や誘引のためのひもなど、種類によって追加で用意しましょう。

種または苗の選び方

苗や土のイメージ

PIXTA

一般的に、トマトなどの果菜類は苗から育てることをおすすめしているそうです。

桐野さん「苗半分、という言葉があるように、苗までうまく育てば半分は成功したようなものです。初心者の場合は苗からの方が育てやすいでしょう。ただ、成長の早い葉物野菜については、育てる楽しみも味わえて、かつ、たくさん収穫できる種からの栽培をおすすめしています」

培養土の選び方

培養土

PIXTA

培養土とは、植物を栽培するために、腐葉土や石灰などを混ぜた土のこと。「野菜用の土」や「花用の土」など種類が分かれているので、目的に合った土を用意しましょう。

鉢底石(はちぞこいし)の選び方

軽石

PIXTA

排水性を良くするために、プランターの底に敷くのが鉢底石です。ただ、排水性が優れている鉢や土を使用する際にはなくてもよいとのこと。
初心者で判断が難しいときは、購入時にお店の方に聞いてみましょう。

肥料の選び方

野菜の品種にもよりますが、追肥用に準備をしましょう。
肥料には固形肥料、または液体肥料の2種類があります。
肥料をはじめ、家庭菜園の土づくりに関するポイントは下記の記事でもご紹介しているので、参考にしてみてください。

家庭菜園のポイントは土づくり! プロに聞く、良い土づくりの条件

プランターの選び方

プランターで育てる野菜のイメージ

uchicoto

「野菜に適したプランターを選ばないと、十分に成長することができません」と桐野さんは言います。

横長や高さがあるものなど、さまざまな種類が販売されていますが、育てる野菜にあったプランターを用意することがうまく育つポイントです。

桐野さん「プランターを選ぶ目安の一つは、野菜の草丈です。例えばトマトやナス、ピーマンなどの、1.5mほどの高さになる野菜であれば、直径・深さが各30cm以上のプランターが適しています」

庭や畑と違い、土の体積が限られてしまうプランター。小さいものを選ぶと、十分に根を張ることができないため、生育を阻害してしまうんだそう。育てる野菜に適しているプランターかどうかチェックして選ぶとよいでしょう。

ベランダでの家庭菜園におすすめ! 育てやすい野菜

ベランダで家庭菜園をする女性

PIXTA

ベランダで家庭菜園を行うためのポイントを確認したら、早速野菜を育ててみましょう。
ここでは、ベランダでの栽培にも適した育てやすい野菜を紹介します。

ベランダでの家庭菜園におすすめ野菜~葉物・根菜類~

プランターで育てている葉物野菜

PIXTA

  • 小松菜
  • 水菜
  • ラディッシュ
  • ミニ大根


葉物野菜は育ちが早いのが特徴。
特に小松菜はほぼ1年を通して育てやすいので、初心者にはうってつけの野菜です。

ベランダでの家庭菜園におすすめ野菜~ハーブ類~

バジル

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  • パセリ
  • バジル
  • ミント


ハーブの魅力は、省スペースで栽培が可能な点です。こちらも生育が早いので、収穫タイミングを逃さないようにしましょう。

ベランダでの家庭菜園におすすめ野菜~果菜類~

トマト

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  • ミニトマト
  • オクラ
  • なす


生育期間が長いため難易度が少し上がりますが、苗から育てることで初心者でもチャレンジしやすい野菜です。トマトは大玉のものよりミニトマトのほうが育てやすく、初心者に向いています。ただし、カラスなどの鳥に狙われやすかったり、害虫が発生する場合もあるので、防鳥ネットや防虫ネットを用意したり対策を行うことが必要です。

おわりに

畑や庭よりも比較的お手入れが簡単で、気軽に始めることができるベランダでの家庭菜園。始めるにあたり注意するべきポイントや、ベランダでの家庭菜園でおすすめの野菜などを、タキイ種苗の桐野直樹さんに伺いました。昨今人気が高まっている家庭菜園に挑戦し、おうち時間を充実させてみてはいかがでしょうか?

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  • この記事取材協力

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    タキイ種苗株式会社

    広報出版部 桐野直樹さん

    タキイ種苗は、創業180年以上の歴史を持ち、高品質の野菜や草花の種子・苗を生産・供給しており、野菜種子の売り上げで国内トップシェアの種苗メーカーです。ベランダ菜園、家庭菜園など簡単に育てることができるタネから、農家(生産者)が使用するタネまで、幅広く展開しています。タキイ種苗が開発し、人気の高い品種としてトマト「桃太郎」、切花向けヒマワリ「サンリッチ」などが知られています。

    タキイ種苗株式会社

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公開日:2022.6.17

最終更新日:2024.2.8

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