豆苗を再生させてみましょう!

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再生野菜として人気の豆苗。これまで育てたことがある、という方も多いかもしれません。でも、しっかり再生させるには育て方にコツがあるようです。いろいろな野菜やフルーツをリボベジしてきたそらベジさんに、豆苗を上手に再生させるためのコツを教えていただきました。
準備するもの
豆苗の再生に必要なものは、3つだけです。
- 豆苗
- 育てる容器
- 水
豆苗は根が生えたままの状態で売られています。
「水だけで育てる再生野菜は、根があるほうがグングン水を吸ってくれるので、豆苗はよく育つんです」(そらベジさん)
根が絡み合っているので、この状態をそのまま入れられるサイズの容器を準備します。

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「最近は100円ショップなどの園芸コーナーで豆苗を育てるための容器が売られていますよ。オシャレな色合いの物もあるのでインテリアとしても楽しんでください」(そらベジさん)
容器に入れる水は水道水を使用します。
再生野菜のための下準備

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再生野菜は調理で使用しなかった部分、通常は廃棄する部分を使います。とはいえ、再生野菜として利用するために、調理の際に気を付けておくポイントがあります。
「栽培には豆苗の根と豆(正確には「種」として使ったエンドウ豆)の部分が必要なので、それらを残すようにしてください。豆部分から新しい芽が生えてくるので、豆が詰まったあたりの2~3cm上くらいでカットしましょう」(そらベジさん)
豆苗の再生にウチコト編集部が挑戦!

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ここからは、実際にウチコト編集部が豆苗の再生に挑戦した様子をリポートしていきます!
準備
まずは準備です。豆苗の使わなかった部分を、再生しやすい状態に整えていきます。
根と豆部分を残してカット
豆がある位置は多少の上下差があるので、できるだけ豆を残すように豆の2~3cm上をカットします。包丁よりもハサミのほうが切りやすい場合があります。
「豆部分が水に触れると豆を覆う皮がすぐに傷んでしまうので、水は根部分が浸るくらいまで入れればOKです。ザルがセットになった専用の容器を利用すれば、毎日の水替えもラクですよ」(そらベジさん)
成長過程
準備ができた豆苗の再生。どのように成長していったのか、収穫までの様子をお伝えします。
2日目:数本が伸び始める

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豆苗の再生スタートの2日後。成長が早い数本が顔を覗かせ始めます。
5日目:10本くらいが先行して成長

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全体的に成長が始まりました。なかでも10本ほどがグングンと伸びていきます。やはり再生野菜として人気の豆苗なだけあり、成長速度に収穫の期待が高まります。

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また、近づいてよく見ると、豆から出てきた瑞々しい新芽がたくさん。もっと伸びようと葉を持ち上げるようにグッと頑張っていました。リボベジをしていると、その野菜に愛着もわいてきます。
引き続き、毎日の水替えを続けて育てていきましょう。
8日目:全体的に生えそろったので収穫

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先行して成長していた数本以外もしっかりと伸びてきたので、ここで収穫。

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少しずつ掴んで束にしながらハサミで切ります。かなり束感があるので、少しずつまとめると切りやすいです。
カットする位置は下準備と同様に、豆がつまった部分の2~3cm上を目安にします。

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売られていた状態より若干少ないですが、料理に使うには十分な量が収穫できました!
ここから2度目の再生野菜収穫に向けて、再び水替えをおこなっていきます。
1回目の収穫よりもスピードは落ち、まばらではありますが成長を続けていきました。
26日目:2回目の収穫

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2回目の収穫です。
1回目の収穫が8日目だったのに対して、今回はここまで伸びるのに18日もかかりました。1回目に豆から芽が出ていなかった苗や、1回目で収穫した苗から出た脇芽からさらに伸びて、2回目の収穫となったことで、時間がかかったようです。
しかし、この頃にはザル部分にぎっしりと根が張っています。収穫量が初回よりも3分の1程度に落ちたので、今回の豆苗の再生はここまでとしました。

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「豆苗はお世話もしやすく、どんどん収穫できる野菜です。
豆1つから茎が1本伸びていきます。何本にも分かれた根を生やすことで、しっかりと水分を吸収していくので成長スピードも早いんです。さらに茎の節部分からは脇芽という新しい芽が生えていくので、1度カットした茎も成長していけばまた収穫できる長さになりますよ!」(そらベジさん)
再生した豆苗のおいしい食べ方
シャキシャキ食感で料理の脇役にも主役にもなれる豆苗。今回は2種類の料理にして味わってみました。
ツナと豆苗のシャキシャキサラダ

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収穫したての新鮮な豆苗なので、サラダとして食してみました。ゴマ油や鶏がらスープの素、塩で味を調えていただきます。
生でも味にクセがないので、筆者の娘(5歳、3歳)もパクパク食べていました。何より成長する様子を見ていた野菜を食べられるのがうれしいようでした。
豆苗とモヤシの梅肉ベーコン巻き

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ウチコトでご紹介している豆苗レシピ「豆苗とモヤシの梅肉豚巻き」を参考に、しゃぶしゃぶ用の豚バラ肉をベーコンに変えたアレンジ料理です。
くるくる巻いて蒸すだけ。味付けは塩コショウと梅肉というシンプルさで、お子さんと一緒に作るのも楽しそうです。
梅肉とベーコンの相性も良く、豆苗とモヤシのシャキシャキした歯ごたえも楽しめる一品になりました。
他にも豆苗を楽しむレシピは以下でご紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね!

サラダから餃子、炒め物まで! お手軽「豆苗レシピ」まとめ
豆苗の再生Q&A
豆苗の再生に関する疑問について、そらベジさんに回答していただきました。
Q:豆苗の豆部分が水に浸かっても大丈夫ですか?
「豆部分が水に浸かると腐ってしまう可能性がアップするためおすすめしません。加えて、うまく育てるためには適度な水替えと風通しが重要ですね」(そらベジさん)
Q:豆苗は再生栽培で何回収穫できますか?
「個人的には3回収穫できたら! と思います。1回目は購入時なので、再生野菜としては2回程度(計3回)収穫できると良いですね。ただ3回目の頃には根が傷んでいたり、豆に芽を生やす力が残っていないことも多いんです。そのため収穫はできても、ヒョロヒョロとしていたり、味も薄かったりで美味しくありません。2回収穫できたあとは土に植え替えてあげるほうが、元気な豆苗が生えてきますよ!」(そらベジさん)
Q:豆苗の豆部分も食べることはできますか?
「豆苗はエンドウ豆を発芽させた野菜ですが、再生野菜として利用した豆苗は、皮も含めて傷んでしまっているので食べるのは避けてください」(そらベジさん)
Q:豆苗はどこに置くとよく育ちますか?
「直射日光が当たらず、風通しの良い場所が理想的です。食物ですし、毎日の水替えもあるのでキッチンで育てるのが、お世話もしやすいと思います。ただし、直射日光があたると水温が上がってしまい、根や豆が腐りやすくなります」(そらベジさん)
Q:豆苗の再生野菜に肥料は必要ないですか?
基本的に水だけでOKです。というのも、豆苗の再生野菜は豆部分を栄養にして育つからです。2回目3回目としっかり収穫したい場合は少量の液体肥料を混ぜると育ちやすくなります。
ただ、水で育てる再生野菜に液体肥料を使用するには光を完全にシャットアウトしなければいけないので、けっこう難しいです。それよりは土に植え替えるほうが簡単ですよ!」(そらベジさん)
おわりに
ウチコト編集部が豆苗の再生にチャレンジしました。その手軽さから、再生野菜人気の火付け役ともいえる豆苗ですが、どの程度茎を残してスタートするか、また、再生中の水位の保ち方に気をつけることで、より元気に育ってくれることが分かりました。料理にも使いやすい豆苗、ぜひトライしてみてくださいね!
次回はにんじんに挑戦します。お楽しみに!