再生栽培に挑戦! 今回実践するのは「大根」

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大根のヘタ部分は、料理する際に捨ててしまうことが多いですよね。でも、上手に再生させれば、おいしい野菜として楽しむことができます。これまでいろいろな野菜やフルーツをリボベジしてきたそらベジさんに、大根の再生栽培のコツを教えていただきました。
用意するもの

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大根の再生栽培に必要なものは、以下の通りです。
- 大根
- 育てる容器
- つまようじ
- 水
まず、大根は葉の根元部分が残っているものを使用します。
つまようじは数本用意します。これは、容器に大根が直接触れないように大根に刺して使用するためのものです。
「3本ほどを均等に指すと重さのある大根も安定しやすいです」(そらベジさん)
容器は、大根の直径よりも大きすぎないものを用意します。大きすぎるとつまようじを使って浮かせづらくなるからです。
「できるだけ透明で中の様子が見えやすいものがおすすめです。水を入れるときに大根に接したかどうか分かりやすくなります」(そらベジさん)
また薄くてやわらかい容器より、プラスチックなどの硬い容器のほうが水替えなどの際にも安定します。水は水道水を使用します。
再生栽培のための下準備

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再生栽培は、調理で使用しなかった廃棄する部分を利用します。ただし、再生栽培に使うためには、調理のときに注意しておきたいポイントがあります。
「大根の再生栽培は葉の付け根と葉を養分にして育ちます。白い可食部も2~3cmほど残しておいたほうがつまようじが刺しやすいですよ」(そらベジさん)
そのため、大根を使うときは、葉の付け根を中心に、葉と白い根の部分をそれぞれ2~3cmほど残して切るとよいでしょう。再生を考えるなら、購入時に3cm以上葉がついている大根を選びましょう。
水は毎日替えるようにします。
大根の再生栽培にウチコト編集部が挑戦!
ここからは、実際にウチコト編集部が大根の再生栽培に挑戦した様子をリポートしていきます!
準備
挑戦初日は、まず大根を再生栽培用に準備していきます。
大根の葉の付け根から2~3cmほどを切ってつまようじを刺す

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大根の葉の付け根から下と葉部分をそれぞれ2~3cmほど残して切り落とし、白い可食部につまようじを刺します。大根は硬いので、けっこう力を入れて刺さなくてはいけません。
上の写真のように、真横から見ておよそ真ん中あたりにつまようじを刺しました。
容器は、直径10cm程度の大きめのゼリーの空き容器を使用しました。高さがない容器なので、重さのある大根でも安定しました。しかし、大根の直径に対してあまり余裕がなく・・・。暫定の容器として一時的に使用することにしました。
大根の切り口ぎりぎりまで水を入れる

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これまでの連載でご紹介してきたように、水に浸かると腐ってしまうので、大根の切り口だけが水に接するようにするのがポイントです。
しかし、慣れるまで意外と難しかったのが、この「ギリギリに水を入れる」という点でした。中がよく見える容器にするのは、水を入れやすくするためでもあると実感しました。
成長過程
大根がどのように育っていったのか、収穫できるまでをお伝えします。
1日目:葉が伸びてきた

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翌日から、朝には容器の水をすべて替え、水に浸かっている部分も優しく触ってヌメりがないか確認することを日課としました。
なんと大根の再生栽培を始めた翌日の夕方、約24時間後には新しい葉が生えてきました! しかもすでに1~2cmも伸びており、期待が膨らむ成長速度です。
2日目:水に浸かっていた切り口に黒ずみができる

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朝の水替え時、切り口を見ると、ヌメりは感じなかったものの、ポツポツと黒くなっているのを発見。しばらく様子を見ることにしました。

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また、再生栽培スタート時からあった葉の茎部分が、自然にポロポロと剥がれるように落ちていきました。
3日目:葉が5~6cmの長さに成長

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茎の根元中心から生えていた葉が成長し、2本が飛び出すように伸びてきました。すでに収穫してもよいサイズでしたが、2本だけでは調理には少ないので、もう少し様子を見ることにしました。
11日目:10~20cmほどの葉を収穫

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5日目に、より大きな容器(キムチの空き容器)に入れ替え。間口部が大きくなったので、気になっていた大根と接してしまう心配がなくなり、水替えもしやすくなりました。

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そしてついに11日目、最初に伸びてきていた2本の葉を筆頭に、計6本をキッチンバサミで切って収穫しました!
まだ成長中の葉があるので、残りも引き続き育てていきます。
25日目:2回目の収穫

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最初の収穫以降も育て続け、10~20cmほどの長さに伸びた葉を7本収穫できました。
すでに水に浸かっている切り口部分は真っ黒で、円形にへこんでいる状態です。
ヌメリを感じる日もありますが、洗えば落ちる程度でした。
まだ育て続けることもできそうでしたが、切り口の状況や成長のスピードも遅くなってきたため、今回はここで大根の再生栽培を終えることにしました。
再生した大根の葉のおいしい食べ方
収穫した大根の葉を調理しましょう。1本の大根から1回で収穫できる葉は6~7本前後で、料理の彩りとして使えます。
大根の葉の卵とじおみそ汁

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1回目に収穫できた大根の葉は、そらベジさんにすすめられたように、おみそ汁に入れてみました。
収穫した葉は茎部分でもあるため堅さがありましたが、おみそ汁に入れて少し加熱しただけで、とてもやわらかくなりました。
味にクセもないため、お子さんでも食べやすそうです。
塩昆布とあえて漬物風
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2回目に収穫した葉は、刻んで塩昆布とあえて漬物風にしました。炊き立てのご飯に混ぜてミニおにぎりに! シャキシャキした食感がよいアクセントになりました。
大根の再生栽培Q&A
大根の再生栽培に関する疑問について、そらベジさんに回答してもらいました。
Q:大根のリボベジに適した時期は?

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「大根はとても強い野菜です。再生栽培であれば1年中育てることができます。大根はアブラナ科で、白い花が咲くこともありますよ。もし花が見たいのであれば、冬を越した2~3月頃の大根を使用すると、開花も楽しめます」(そらベジさん)
Q:育て続けたら根も収穫できる?
「水だけで育てる再生栽培では、根の部分を収穫することはできません。ただし、途中で土に植え替えれば根も育ちますが、非常に時間と手間がかかります」(そらベジさん)
おわりに
大根の再生栽培は、水替えをきちんと続けるだけで簡単に収穫できることが分かりました。収穫した葉はクセのない緑黄色野菜として、料理のアクセントとして役立ちます。また、成長が早いので、お子さんと一緒に日々の成長を楽しむのもおすすめです。
最終回の次回はキャベツに挑戦します! お楽しみに!