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初心者におすすめ! 家庭菜園で育てたい野菜を季節別にご紹介

家庭菜園に初めて挑戦する方の中には、育てやすい野菜から始めてみたいという方も多いのではないでしょうか。初心者でも失敗しないための、押さえておきたい育て方のポイントや、季節別の育てやすい野菜を、種や苗の生産・販売を行うタキイ種苗・広報出版部の桐野直樹さんに教えていただきました。

最終更新日:2024.2.8

目 次

初心者向け家庭菜園のすすめ

トマトを見る女性

PIXTA

育てる楽しみに加えて、収穫や食べる楽しみも味わうことのできる家庭菜園。
「やってみたい!」と興味を持ちつつも、初めての挑戦だと何から始めてよいか分からないものです。
今回は、種や苗の生産・販売を行うタキイ種苗・広報出版部の桐野直樹さん(以下、桐野さん)にお話を伺い、初めてでも育てやすい野菜を季節ごとに教えていただきました。

まずは、初心者が家庭菜園に取り組むときに気を付けたい注意ポイント3点を確認していきましょう。

【注意ポイント1】水のやりすぎに注意しよう

野菜に水をあげる様子

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水は毎日あげるもの、と思っている方は多いのではないでしょうか。

桐野さん「気候や野菜によって水をあげる量を調整する必要があります。特にプランターの場合は、水をあげすぎることによって種の酸素が不足し、発芽できなくなることもあります。育てる野菜や時期によって、適切な水やりの量を把握しておきましょう」

【注意ポイント2】野菜ごとに適した時期に種をまこう

小松菜の芽が出た様子

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種には、発芽するために必要な温度が存在します。

桐野さん「発芽させるためには、育てる野菜に合った温度と湿度が重要です。寒すぎるのはもちろん良くないですが、逆に温度や湿度が高すぎると、種が腐ってしまう可能性があります。野菜ごとに合った温度・湿度で育てましょう」

種まきの時期を間違えると、どんなに手を掛けても発芽しない、なんてことも。季節に合った野菜を育てるようにしましょう。

【注意ポイント3】種を植える深さは適切に

種を植える様子

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「多くの種は光を必要としませんが、中には光を必要とするものもあります」と桐野さん。

種の多くは、水と適切な温度があれば発芽するそうですが、種類によっては日光が発芽条件になるものもあるのだとか。あまり深い位置に種を植えてしまうと、外からの光をうまく吸収できず、発芽に影響が出る可能性もあります。種をまく深さにも注意しましょう。

昔から農家では「苗半作(苗の出来によって作柄の半分が決まる)」と言われ、種から苗まで育てる工程が重要なのだそう。
家庭菜園でも同じく、苗まで育てるのが難しい場合は、種から育てるのではなく、苗を買ってきて育てるのも初心者にはおすすめです。

家庭菜園で気を付けたいポイントを踏まえた上で、ここからは桐野さんおすすめの、初心者でも育てやすい野菜を季節別にご紹介します。種から育てられる野菜、苗からの方が育てやすい野菜なども解説しているので、野菜選びの参考にしてください。

※季節は、あくまで目安です。
年によって気温は変動するので、様子を見ながら栽培しましょう。

春に種まき・植え付けをする野菜

春野菜

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春は、1年の中でも気温や湿度が安定しているため、発芽しやすく、初心者におすすめの季節です。一方で、雑草が生えやすい季節でもあります。雑草に養分が取られてうまく育たない、といった事態を防ぐため、雑草を抜くなどのこまめなお手入れが大切になります。

【春の家庭菜園におすすめの野菜1】ラディッシュ

ラディッシュ

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種まき目安:3~5月・9月
収穫目安:4~6月・10~11月

ラディッシュは別名「二十日大根」と言われるように、種まきから収穫までの期間が短いため作りやすく、初心者の方にもおすすめです。 実際は、種をまいてから1か月~1.5か月で収穫ができます。

桐野さん「ラディッシュは適度な温度があれば比較的育てやすい野菜で、春先だけでなく秋に育てることも可能です。春に種まきを行うときには、寒さが和らぎ始める3月下旬以降がよいでしょう」

【春の家庭菜園におすすめの野菜2】キュウリ

キュウリ

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植え付け目安:4~5月
収穫目安:6~7月

キュウリは苗から育てるのが一般的で、初心者におすすめの野菜の一つです。
桐野さん「キュウリは1株で10~30本程度収穫できる野菜で、生育スピードが早いのが特徴です。そのため、肥料切れと水不足を起こさないようにこまめに管理しましょう」

キュウリはつる性の野菜のため、苗を植えた後は、支柱やネットなどを使って誘引していきます。ただ、つるを高く伸ばしすぎると、収穫や管理が大変になってしまうデメリットも。

桐野さん「目安としては、自分の目の高さと同じくらいになったら、先端の摘み取りを行うと育てやすいでしょう」

【春の家庭菜園におすすめの野菜3】枝豆

枝豆

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種まき・植え付け目安:4月~5月
収穫目安:7月~9月

夏野菜のイメージが強い枝豆の生育適温は20~25℃で、十分に温かくなった春に育て始めます。種からでも育てられますが、初めての場合は市販されている苗を使うのもおすすめです。

枝豆は、収穫に適した期間が3~5日間と短いのが特徴です。開花後30~40日ごろが最もおいしい時期と言われているので、収穫タイミングを逃さないように気を付けましょう。

【春の家庭菜園におすすめの野菜4】ゴーヤ(にがうり)

ゴーヤ

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植え付け目安:4月下旬~5月
収穫目安:7~9月

ゴーヤも夏野菜ですが、苗を植え付けるベストタイミングは4月下旬~5月ごろです。種から育てる場合は、直まきよりもポリポットと呼ばれる小さめの鉢などに種をまきます。
苗の場合は、本葉3~4枚の時に植え付けを行います。

ゴーヤはつる性で、草丈2m以上に成長します。コンテナは大型の物(25L以上)を用意し、つるを誘因するための2m程度の支柱を準備しましょう。支柱は、縦に4本、横に4本を格子状に組み合わせてつくります。
暑さに強く、虫の被害に比較的あいにくいので家庭菜園でよく好まれる野菜の一つです。

夏に種まき・植え付けをする野菜

夏野菜

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桐野さん「夏は日差しが強く、水が蒸発しやすいため、土が乾燥しがちです。一方で、強雨などにより土の表面が固まってしまうこともあります。発芽をうまく促すには、土の状態を見て、こまめに水をあげたり、遮光したりするなど、適切な手入れを行いましょう」

種まきのタイミングは、3月~5月の初夏までがおすすめ。成育のタイミングが夏本番の時期に当たるとストレスを感じうまく育たないことが多いので、種まきや植え付けにはあまり向いていないそうです。

【夏の家庭菜園におすすめの野菜1】ミニトマト

ミニトマト

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植え付け目安:4月下旬~5月
収穫目安:7~8月

トマトは、土の中でしっかりと根を張ることにより大きく育つ野菜です。初心者はミニトマトを苗から育てる方が、失敗が少なくおすすめです。

桐野さん「つるが1.5m~2mほどに伸びるので、30cm以上の深さのあるバケツのようなプランターを用意し土をたっぷり入れましょう。また、植えるときは1つのプランターにつき1本が適しています」
プランターに土を入れるときには、水をしっかり浸透させることも大事なんだそう。

桐野さん「水分量が少ない軽い土を一気にプランターに入れてしまうと、水やりをしても上層にしか水が浸透しなくなってしまう場合があります。そんなときは、1/3量の土を入れた後に水を入れ、練り込む作業を繰り返し行い、土に水分をしっかりと含ませることが大切です」

また、トマトを大きく育てるためには、追肥やこまめなお手入れも必要です。
桐野さん「育ってきたら、支柱を立てて誘引してあげます。1段目に芽が付いたら追肥(肥料を施し、肥料分を補うこと)を行いましょう。脇芽を摘むことも、スムーズに育てるポイントです」

【夏の家庭菜園におすすめの野菜2】オクラ

オクラ

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植え付け目安:5月
収穫目安:7~9月

オクラは肥料・水・気温がそろえば育てやすい野菜で、初心者におすすめの野菜の一つ。初心者の方は苗から育てる方がよいのだとか。

桐野さん「購入した苗が何本かまとめて入っているものだった場合は、バラバラにせずそのまま植えるのがおすすめです。根鉢を崩さないように植えた方が、生育がゆるやかになり、柔らかいオクラを長く収穫することができます」

ただし、寒さに弱いため気温によっては対策が必要です。
桐野さん「遅霜や寒の戻りのある時期に植え付けるのは禁物です。しっかりと温かくなってから植え付けましょう」

【夏の家庭菜園におすすめの野菜3】ピーマン

ピーマン

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植え付け目安:5月
収穫目安:7~9月

ピーマンは苗から育てるのがおすすめです。1株を育てるために必要なプランターの大きさは、直径30cm×深さ30㎝以上。これより小さいと根がしっかりとはれないため、大きめのプランターやコンテナを選ぶとよいでしょう。

苗を植え付けたら、支柱を立てて誘引する必要があります。支柱は、ピーマンの苗を真ん中において2本を立て、交差させて固定します。

【夏の家庭菜園におすすめの野菜4】ナス

ナス

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植え付け目安:5月
収穫目安:7~9月

初心者であれば、ナスは苗から育てましょう。プランターで育てる場合には、ナス1株に対して直径30cm×深さ30cm以上のプランターを用意します。

ナスは成長すると高さが1m程度になります。苗を植え付けたら、高さ1.5m以上の支柱を立てて誘引してあげましょう。
1番目の花が咲いたら、支柱とその下の2本程度の脇芽を残して、他を取り除いてあげると大きく育つそうです。

秋に種まき・植え付けをする野菜

秋の野菜

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秋は春とは異なり、徐々に寒くなっていく季節です。種まきや苗の植え付けのタイミングを逃さないようにしましょう。気温が高すぎる時期に種まきをすると、高温で発芽不良になる場合もありますので、野菜の種類や気温の変化に注意しましょう。

【秋の家庭菜園におすすめの野菜1】小松菜

小松菜

PIXTA

種まき目安:9月
収穫目安:10月~12月

小松菜のような葉菜類は、種から栽培するのがおすすめです。

桐野さん「中でも小松菜は生育が早く、1~1か月半程度で収穫ができるので、初心者が取り組みやすい野菜の一つですね。時期によっては虫がつきやすい場合もあるので、ネットを張るなどの虫対策をしてあげましょう」

桐野さん曰く、種をまいたタイミングで防虫ネットをかけるのがよいとのこと。育ってきたら間引きを行いますが、間引いた葉は、ベビーリーフとしておいしく食べることができます。

※葉の部分を食用とする野菜で、小松菜やほうれん草、水菜など

【秋の家庭菜園におすすめの野菜2】ミニ大根

ミニ大根

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種まき:9月
収穫目安:11~12月

ミニ大根とは、その名の通り少し小ぶりな大根のことで、プランターでの栽培が可能です。

桐野さん「土の中にしっかりと根を張る大根は、深さのあるプランターが必要です。種をまいたらすぐに、虫よけネットを張りましょう。また、根を太らすのに養分が必要になるため、肥料の入った野菜栽培用の土を使用してください」

【秋の家庭菜園におすすめの野菜3】ブロッコリー

ブロッコリー

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植え付け目安:9月中・下旬
収穫目安:11~1月

ブロッコリーは、9月中下旬の涼しくなってきた頃に苗を植えて育て始めるのがおすすめです。収穫は11~1月となるため、栽培期間が長くなりますが、じっくり育てたい方におすすめです。

プランターは根を深く張れるように、深さのあるものを用意します。大きく成長する野菜のため、プランター1つにつき1本だけ植えましょう。

秋冬の野菜は1度収穫して終わりのものが多いですが、ブロッコリーは品種によって脇芽を楽しむことができるものもあるのだとか。「側枝兼用」と記載のある品種は脇芽が生えるものです。1回収穫した後にも、脇芽を収穫して食べることができるので、複数回楽しむことができます。

冬に種まき・植え付けをする野菜

野菜に雪がかかる様子

PIXTA

桐野さんによると、野菜の発芽にはある程度の温度が必要なものがほとんどのため、冬に種まきをする野菜は少ないそうです。ビニールハウスなどの温度を保てる環境があればよいのですが、そうでない場合は、春~秋にかけて種まきや植え付けを行う野菜を選ぶようにしましょう。

桐野さん「プロでも寒い時期に野菜を育てることは難しいものです。ただ、寒さによっておいしくなる野菜があるので、寒くなる前に種まきを終わらせておけば育てることができますよ」

【冬の家庭菜園におすすめの野菜】ほうれん草

ほうれん草

PIXTA

種まき目安:9月下旬~10月
収穫目安:11~12月

桐野さん「ほうれん草は寒さに耐えることで糖分が増え、甘みが出る野菜です。逆に高温に弱いので、種まきの時期は早すぎず、また遅すぎないように注意が必要です」

ほうれん草の種は4℃以上あれば発芽が可能で、25℃以上になると発芽率が低下してしまうそうです。そのため、適温である15~20℃になる、秋から初冬の時期に種まきをしましょう。

おわりに

家庭菜園で注意すべきポイントや、初心者でも育てやすい季節別の野菜をタキイ種苗の桐野さんにご紹介いただきました。種類ごとに栽培期間や栽培方法が異なるため、自分の好きな野菜を選ぶことはもちろんですが、「すぐに収穫できるもの」「じっくり育てるもの」など、育て方で選ぶのもよいですね。自分に合った野菜を選んで、ぜひ家庭菜園を楽しんでみてはいかがでしょうか。

参考:タキイ種苗株式会社「プロが教える“プランター菜園”」ナス編
参考:タキイ種苗株式会社「プロが教える“プランター菜園”」ピーマン編
参考:タキイ種苗株式会社「プロが教える“プランター菜園”」ラディッシュ編

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  • この記事取材協力

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    タキイ種苗株式会社

    広報出版部 桐野直樹さん

    タキイ種苗は、創業180年以上の歴史を持ち、高品質の野菜や草花の種子・苗を生産・供給しており、野菜種子の売り上げで国内トップシェアの種苗メーカーです。ベランダ菜園、家庭菜園など簡単に育てることができるタネから、農家(生産者)が使用するタネまで、幅広く展開しています。タキイ種苗が開発し、人気の高い品種としてトマト「桃太郎」、切花向けヒマワリ「サンリッチ」などが知られています。

    タキイ種苗株式会社

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公開日:2022.6.16

最終更新日:2024.2.8

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