地震の時に家の中で安全な場所はどこ?
地震の時に安全な場所とは、以下のような場所と考えられています。
- 落下物、転倒物の少ない場所
- 窓が少ない場所
- 閉じ込められない場所
この3つについて詳しく見てみましょう。
【地震の時に安全な場所 1】落下物、転倒物が少ない場所
上部にある戸棚や照明器具、大きな家具は落下や転倒のリスクがあります。大きな地震ではこうした家具が転倒することも。背の高い戸棚の場合は、避難経路を閉ざされてしまう場合があります。地震がきたら、まずこうした場所から離れましょう。
【地震の時に安全な場所 2】窓が少ない場所
窓ガラスは、割れて飛び散るリスクがあります。特に大きな窓や、窓がたくさんある場所は危険です。地震がきたら、窓の傍から離れましょう。
【地震の時に安全な場所 3】閉じ込められない場所
地震の揺れによってドアが歪んでしまったら外に避難できなくなってしまいます。ドアを開けて出口の確保が出来る場所に避難しましょう。
地震の際に家の中での安全な場所とは? 〇〇も比較的安全!
地震発生時に家の中で比較的安全な場所は「玄関」。玄関は構造的に頑丈で、ガラス窓や家具が少ないのが特徴です。外への避難もすぐできますね。
しかし、玄関に大きな家具があったり、重たい照明器具を釣り下げている場合は要注意です。照明器具や、戸棚から何かが落下してくるかもしれませんし、大きな家具が転倒して怪我をしたり通路を塞がれる可能性があるからです。
玄関には大きな家具や吊り戸棚を置かず、万が一地震が起きても安全な状態にしておく方が良いです。
また玄関にいた場合でも、揺れが起きて慌てて外に出るのは危険です。ドアを空けて避難口を確保し、玄関付近で頭を守りながら揺れが収まるのを待ちましょう。
地震の際の安全な場所はトイレと言われていたけど・・・?
昔はよく「トイレは地震の時に安全な場所」といわれていました。
昔の木造建築では柱が多い場合もありますが、今は当てはまらないことも多いのだとか。
トイレの一番の問題点は、揺れによってドアが変形して開かなくなり、閉じ込められる可能性があること。窓や家具が少ないので怪我をする危険性は低そうですが、照明器具や吊り戸棚に収納したものが、落下してくるリスクもあります。
積極的にトイレに逃げ込むのは避けた方が良いかもしれません。トイレに入っている最中に地震が来たら、頭を守りながらドアを開け、外への避難口を確保しましょう。
地震の際に安全な場所は1階? 2階?
耐震性のある家なら1階。そうでない場合は2階にいるほうが安全です。
2階にいるときに大きな地震が起きた場合は、慌てて1階に降りるのは控えた方が良いかもしれません。ドアを空けて避難口を確保しつつ、頭を守りながら揺れが収まるのを待ちましょう。
2階の方が揺れが大きくなるので、家具はしっかり固定して物が落ちてこないようにしましょう。
地震の時に安全な場所を確保する工夫とは?
地震の時に安全な場所を確保するために、どんな事ができるでしょうか? 家の中でできる工夫をご紹介します。
【地震に対して安全な家作り 1】家具の転倒防止対策
家具は固定器具を利用して転倒対策を行いましょう。大きな家具の場合、固定器具は2種類以上で2か所以上を固定するのが理想。壁に近ければ近いほど固定される強度が高くて安心です。
避難経路を塞がないように家具を配置するのも大切です。
- 出入り口付近に背の高い家具を置かない
- 家具が倒れてきても安全なように、就寝位置から家具を離す
などの対策を取りましょう。
【地震に対して安全な家作り 2】戸棚からの落下物対策
天井近くにある吊り戸棚やキャビネットの扉は、地震の揺れで開いて中の物が落下してくる恐れがあります。以下のような対策を行いましょう。
- タンスや棚はL字型の金具などで柱に固定する
- 扉は簡単に開かないよう、留め金などを取り付けておく
- 家電は耐震シートなどで本体と台を固定する
地方自治体によっては、家具の転倒防止に関して補助を受けることができます。気になる方は、問い合せてみてください。
重量のある家電製品はできるだけ低い位置に置くのがオススメです。
【地震に対して安全な家作り 3】ガラスの飛散防止対策
地震の揺れによりガラスサッシが歪み、窓ガラスが割れることも考えられます。ガラスの飛散防止フィルムを貼ると、ひびが入ってもガラスが飛び散りません。両面に貼っておくと良いですよ。
電球や蛍光灯は、ガラスの破片が飛び散りにくい加工がされているものに取り替えると安心です。
家具の地震対策について気になる方は、ぜひこちらもご覧ください。
対策している人はたったの「4割」!? 家庭でできる地震対策
【地震に対して安全な家作り 4】リフォーム
1981年と2000年に耐震基準の見直しがありました。
1981年5月以前に建てられた木造住宅は、今の基準の半分程度の耐震性しか無い可能性があります。それ以降の建物は比較的安全と言えますが、2000年の耐震基準は1995年の阪神淡路大震災の被害を踏まえて見直されています。
築20年以上の住宅は、専門家による耐震診断を受けるのがオススメです。リフォームをすることで地震が来た時に家の中で安全な場所を確保することができるかもしれません。
2000年6月以降の住宅も、経年劣化はあります。適宜メンテナンスをすると良いですよ。
地震の際に安全な場所に避難する! 日頃からの訓練も大事
小さな地震でも、ドアを開けて避難経路を確保し、丈夫な机の下などに隠れましょう。落ち着いたら、家の中で安全な場所へ避難を。「小さな揺れだから大丈夫かな? 」で済まさずに、万が一のことを考えて素早く安全な場所に避難しましょう。揺れが収まるまでは、しっかり頭を守っておくことも大切です。
お子さんと一緒に行うのも大切です。日々の積み重ねが、いざという時にもつながりますよ。
【家の中で地震が起きたらどうする? 1】寝ている時
寝室にいる時に地震が起きたら、寝具で身を守りましょう。布団にもぐりこむ・ベッドの下に入れる場合はベッドの下に入ってください。
窓ガラスや照明器具が割れたり、棚の物が落ちているかもしれません。足を怪我しないように厚手の靴下やスリッパを履いてから避難しましょう。
夜間を想定して、枕元に懐中電灯などの避難用品があると安心です。
【家の中で地震が起きたらどうする? 2】お風呂
地震を感じたらまずはドアを開けて避難経路を確保してください。
照明器具や壁のタイル、シャンプーボトルなどが落ちてくるかもしれません。鏡が割れる場合も考えられます。風呂の蓋や桶で頭を守ってください。
床が滑りやすい場合もありますので、揺れが収まってから避難しましょう。
【家の中で地震が起きたらどうする? 3】トイレ
トイレもお風呂と同様、まずはドアを開けて避難経路を確保してください。
トイレの上部に収納しているもの、水洗用タンクが落ちてくることもあるかもしれません。頭部を守ることを優先してください。
【家の中で地震が起きたらどうする? 4】キッチン
キッチンには、食品・食器類・家電と落ちてきたら怪我をしかねないものが多く揃っています。まずは、テーブルなどの下に隠れて身を守りましょう。
火の元からはできるだけ早く離れてください。テーブルコンロの場合滑り落ちてくる可能性があります。また、ほとんどの家庭には、地震の揺れを感知して自動的にガスの供給が止まるガスマイコンメーターが設置されています。まずは身を守り、揺れが収まってからコンロのスイッチを切るようにしましょう。
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おわりに
地震の時に安全な場所は「落下物や転倒物が少なく、閉じ込められにくい場所」。あなたの家はどこが安全な場所ですか?
日頃から安全な場所を確認したり、自宅でも避難訓練をしておくと、いざという時に慌てず行動できそうですね。ぜひ定期的に安全確認を行ってみてください。
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