「麹」とは
「麹」とは、米、麦、大豆などの穀物に、“コウジカビ”などを繁殖させたものをいいます。
コウジカビは発酵食品をつくるために働く微生物。デンプン質をブドウ糖(甘味)に、タンパク質をアミノ酸(うま味)に、脂肪を効果的に分解するなどの性質があります。
麹には大きく分けて「生麹」と「乾燥麹」があります。
一般的に麹といえば、生麹のことをいいます。生麹は麹の力が強いのですが、生麹のコウジ菌は生きているので雑菌に弱く、自己発酵による品質の劣化が進みやすいため、保存期間は短めです。
乾燥麹は生麹の水分を飛ばして乾燥させたもの。雑菌に強く自己発酵も抑えることが可能なので、長期保存できます。味や栄養価は生麹と変わらないといわれています。
「生麹」の保存期間・保存方法
生麹は「生きている」「生の」コウジ菌なので、品質保持のために冷蔵庫で保存します。麹の力を高い状態で保つことができ、3週間ほどは保存可能です。麹の力は下がってしまいますが、冷凍庫だと3か月ほど保存可能になるそうです。
麹に塩を混ぜておくと、麹の品質を保持しつつ、常温で4か月ほどの長期保存が可能になります。ただし、塩を混ぜてしまうと塩を使わない甘酒などの仕込みには使うことができないので、注意が必要です。
「乾燥麴」の保存期間・保存方法
乾燥麹は乾燥させているので、常温で保存が可能です。商品にもよりますが、3~5か月ほどというものが多いようです。使う際に水で戻すという手間はありますが、乾燥させているだけなので生麴との味の違いはほとんどないそうです。
便利な乾燥麹ですが、高温多湿の場所に保存すると、麹の味や品質が落ちる恐れがあります。冷暗所や、夏場は冷蔵庫など、涼しい場所に保存しましょう。
また、乾燥させているため水分を吸収しやすくなっています。水分を吸収しないよう、密封容器で保存すると良いでしょう。
参照 :越前有機味噌蔵 マルカワみそ 「麹の保存方法と保存期間について」
おわりに
麹に「生」と「乾燥」のものがあることを知らなかったという方も多いのではないでしょうか。 保存の特徴を知って、使用頻度や使う量に応じて使い分けてみてくださいね。