桜湯に使う「桜皮(おうひ)」の効能

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桜は日本人にとって、まさに花の象徴であり、春の訪れを告げる存在ですね。今では、年中行事のひとつとなっている桜のお花見は日本独特のもので、もともとは農耕が始まるこの季節に、稲の豊作を願って行われていた儀式でした。
桜の樹皮から採れる「桜皮(おうひ)」は、咳をしずめたり、たんを出しやすくしたりする作用があるため、漢方薬などにも使われています。風邪の症状だけでなく、湿疹やじんましん、腫れものなど、皮膚の不調にも効果があるとされています。
桜湯の作り方

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「桜湯」と聞くと、花びらを浮かべたお風呂を想像されるかもしれませんが、薬効があるとされているのは樹皮のほうです。
花屋さんで桜が枝で売られていることもありますので、ぜひ花を十分に楽しんだ後に試してみてはいかがでしょうか。花びらも一緒に浮かべると、より春らしさを感じられるのでおすすめです。
材料
- 乾燥した桜の樹皮:50g
※桜の樹皮は「桜皮(おうひ)」という名称で、漢方薬局などで購入することができます。
作り方の手順
1. 桜の樹皮を布袋に入れます。

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2. 布袋を鍋に入れ、水から15~20分ほど煮出します。

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3. 煮汁を布袋ごと浴槽に入れます。

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彩りとして桜の花を浮かべてもよいでしょう。桜の花は、季節に摘んでそのまま使うか、乾燥させたものを使うのもおすすめです。なお、製菓材料店などで売られている塩漬けの桜は塩分を含むため、薬湯には適していません。
※使用法については、ご自身の責任において行ってください。使用が不安な場合は、医師や専門家に相談しましょう。
おわりに

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桜の葉は桜餅や料理に使われ、桜の花は桜茶などにも用いられ、その独特の香りは心をやさしく和ませてくれます。
お風呂で季節を感じられるのも、日本ならではの風情ですね。春の訪れを感じてみてはいかがでしょうか。興味のある方は、ぜひ「桜湯」を試してみてください。