春になると青く柔らかい新芽を出してすくすくと大きくなるヨモギを用いたお風呂。1,8-シネオール、α-ツヨンなどのテルペン成分を含み、爽やかな香りを放つヨモギの仲間は、邪気を払う植物として古くから世界各地で用いられてきました。
抗菌、消炎、鎮痛、収斂、止血作用があるといわれている葉の部分を生薬の「艾葉(がいよう)」として、出血の症状や冷え、腰痛、神経痛、かぶれ、湿布などのトラブルに用いられています。蓬湯はすっきりとした香りを漂わせながら身体を温めてくれます。
【作り方】さわやかな香気に包まれて、アロマバスを満喫
蓬の葉には、殺菌・止血収斂(しゅうれん)作用のあるタンニンのほか、保温・発汗・解熱作用のある成分が含まれています。蓬湯は乾燥した葉はもちろん、生の葉でも作れるので、散歩のついでに蓬を摘んで手軽に楽しみましょう。
1. 1回に使うのは、茎先20cmくらいの生の蓬5~6本です。細かく刻んで水から煮出します。
2. 煮汁だけをこして風呂に入れます。
乾燥した葉=艾葉(がいよう)を使う場合は、6~7月によく育った葉を摘み取り、水洗いして陰干しした30gを布袋に入れて浴槽に入れます。
※使用法については、ご自身の責任において行ってください。使用が不安な場合は、医師や専門知識のある人に相談しましょう。
おわりに
いかがでしたか?
蓬の葉の汁(エキス)は、血行を促進させる効果以外にも、殺菌作用の高さから切り傷をはじめ、しっしん、虫さされなど肌のトラブルの外用薬に用いられることが多く、アトピー性皮膚炎にも効果があるといわれています。
万能薬草と言われる蓬を使った「蓬湯」で日々の疲れを癒してくださいね!