エアコンの使い始めのチェックはなぜ必要?
エアコンを使い始める前にチェックしておくと、早めに故障を見つけられます。また、カビやホコリを掃除することで快適に使用できたり、節電につながったりするメリットもあります。原則、冷房機能・暖房機能ともにチェックするのがおすすめですが、特にチェックしておきたいのは夏の本格稼働前。
中洲さんによると、「真夏は、エアコン業界の最繁忙期なので、故障してもすぐ修理に来てもらえなかったり、買い替えてもすぐに据付工事ができないこともあります。真冬は夏よりは落ち着いていますが、やはり修理や買い替えには時間がかかります。だからこそ、エアコンを本格的に使い始める前、例えば夏前であれば4〜5月頃、冬前であれば9〜10月頃に、一度チェックしておくことをおすすめします」とのこと。
また、エアコンは一定の省エネ性能を持っています。「その性能をしっかりと引き出すためにも、使い始める前にエアコンの環境をチェックして、整えておくことが大切です」(中洲さん)
やってみよう! エアコン使い始めのチェック
室内機も室外機も、基本的には“十分に風が通ること”が重要だと話す中洲さん。
「風の通りが妨げられてしまうと、エアコン内部の熱交換器に十分に空気が通らず、空気を冷やしたり温めたりしにくくなります。その分、コンプレッサーやファンに負荷がかかることになり、その結果、電気も余計に使うことになります」(中洲さん)
チェックが必要な部分はそれほど多くありません。早速確認してみましょう。
※室内機にエアコンカバーをつけている場合、空気が吸い込めなくなってしまうので、運転時には必ず外してください。また、室外機に吸気口・排気口をふさぐようなカバーをつけている場合も、必ず外してください。
【チェックポイント1】室外機の周りにスペースを十分確保しているか
室外機は本体の前側、後ろ側、左側と、三方向から空気を取り込んでいます。そのため、しっかりとスペースを確保し、空気の通り道をつくることが重要です。
「室外機は後ろ側から空気を吸って、前側へ吹き出しています。そのため、室外機を壁にぴったりくっ付けて設置してしまうと、性能を発揮できません。また室外機の前側や左側に植木鉢などを置くと、風が出にくくなったり、吸い込みにくくなってしまいます。シーズン前には室外機の周りもチェックしてください。
室外機周辺にどれくらいのスペースが必要かは、各メーカーによって異なります。製品カタログや取扱説明書を確認してみてください」(中洲さん)
【チェックポイント2】室内機フィルターが汚れていないか
フィルター自動掃除機能がついていないエアコンは、自分でフィルターの掃除が必要です。
「例えば、夏のシーズン中にエアコンを使用し、その後ケアをしないまま冬を迎えると、フィルターがホコリで目詰まりしていることがあります。使用前に掃除機でホコリを取り除いてください。
コツは、フィルターの外側から掃除機を当てること。室内機は外側から空気を吸い込んでいるため、フィルターも外側にホコリがたまりやすいのです。内側から掃除機を当ててしまうと、さらにホコリが詰まってしまうこともあるので注意しましょう。
掃除機だけでホコリが取れない場合は、中性洗剤をつけたスポンジで水洗いし、しっかりと乾かしてからセットしてください」(中洲さん)
中洲さんによると、シーズン中も2週間に一度はフィルターのホコリを掃除するのがおすすめだそう。本格的に使用する時期も、定期的にお手入れしましょう。
【チェックポイント3】部屋が暖まる/冷えるか
「冷房のチェック時は、設定温度を最も低い温度に、暖房のチェック時は設定温度を最も高くして運転させます。約10分間運転させてみて、冷風/温風が出てくれば問題ありません。10分以上運転させても冷風/温風が出なければ、故障の可能性があります」(中洲さん)
【チェックポイント4】室内機から水漏れしていないか
水漏れしている場合は、すぐに修理を依頼しましょう。
「冷房の運転中は常に結露の水が出ています。その水は家の外につながっているホースを経由して屋外に排出しており、室内にこぼれない仕組みになっています。
室内機の吹き出し口から水漏れが発生している場合は、ホース内が詰まって、エアコン内に水が逆流していることが考えられます」(中洲さん)
エアコンの修理・買い替えが必要な基準は?
使い始めにチェックをしてみて、以下のようなサインがあったら修理または買い替えが必要かもしれません。
運転・停止ができない、途中で止まる
途中で運転が止まってしまったり、停止できなかったりする場合は、故障が原因かもしれません。メーカーごとに異なりますが、ランプなどで異常を知らせるアラート機能がある場合は、取扱説明書を確認してみましょう。
冷暖房の効きが悪い
コンプレッサーなどの故障によって室内に送り込む熱量の調整がうまくいかないと、冷暖房の効きが悪い、といった症状が出ます。
水漏れが発生している
まれに、エアコンの気流に乗って吹き出し口から水滴が吹き飛ぶことがありますが、そうしたケースは故障ではありません。暑い時期や部屋の湿度が高いとき、吹き出し口にある風向フラップに冷気があたることで水滴が発生します。
ただし、チェックポイント4で中洲さんに教えていただいたように、吹き出し口から水が漏れているという場合は、室内機内部の結露を屋外へ排出するホースが詰まっている可能性があります。
異音がする
室内機から「キュルキュル」「ガタガタ」という音や、「ポコポコ」という詰まったような音がする場合、掃除または修理が必要なことがあります。音だけで一概に判断はできませんが、気になる場合は、メーカーや業者に相談することを検討しましょう。
毎日使うものだから、もしもの備えを東京ガスで!
エアコンのトラブルも、ガス機器の故障も、ある日突然やってくるもの。
定額でガス機器のもしもの故障に備えられる東京ガスの「ガス機器スペシャルサポート」※は、オプション申込みでエアコンのもしもにも備えることができます。
ガス機器スペシャルサポートに加入されている方、もしくはこれから加入しようとお考えの方は、電気エアコンオプションも検討されてはいかがでしょうか。
※東京ガスのガス供給エリア(東彩ガス地区、東日本ガス地区、日本瓦斯(ニチガス)真岡地区は除く)にお住まいで、東京ガスがガス小売事業者となる家庭用のガス小売契約を締結し、かつ当該契約に基づくガスの供給を受けているお客さまが対象となります。
※ガス機器スペシャルサポートのサービス提供開始後1年間は解約できません。また、エアコンオプションのサービス提供開始後1年間は、エアコンオプション及びガス機器スペシャルサポートを解約できません。
※一部対象外機器、設備、サービス適用には条件等があります。
エアコンの寿命や修理と買い替えの目安については、こちらの記事も参考にしてみてください。
エアコンの寿命はどれくらい? 修理と買い替えの判断の目安は?
エアコンの使い始めに、ニオイやホコリが気になるときの掃除方法
チェックをしてみて、「故障や買い替えは不要だけど、ニオイが気になる」「フィルター以外のホコリも気になる」という方は、できる範囲で自分で掃除したり、クリーニング業者に依頼しましょう。
エアコンの使い始めに、カビ臭さが気になるときの掃除法
中洲さんによると、エアコンを使い始めたとき、ニオイが発生している場合は、1時間程度冷房運転をすることで軽減できることもあるそうです。
「部屋の窓を開け、冷房で設定温度を最低にして、1時間程度、冷房運転します。こうすると、エアコン内部にある交換器やドレンパンに付着して残ったにおい成分が冷房運転の結露水に溶け込んで洗い流されるので、においが軽減されることがあります。
ただし、屋外が高湿度(80%以上)のときに窓を開けて長時間(1時間以上)運転すると、室内機に露が付き、滴下して家財や床などをぬらし、汚損の原因になることがありますので、室内機の下にビニールシートなどを設置して防水対策をしてください。
一番避けていただきたいのは、エアコンの内部に消臭スプレーを吹き付けること。成分によっては、金属を腐食する場合もあります」(中洲さん)
自分でできるエアコン掃除方法
ウチコトでは、「ニオイが気になる」「カビ対策をしたい」「室外機の掃除をしたい」など、悩みに合わせて掃除方法をご紹介しています。
以下の記事でやり方を確認しながら掃除してみましょう。
ハウスクリーニング業者に依頼する
自分では手の届かないところを無理に掃除しようとして、中の部品を傷つけてしまい、故障の原因になることも。手が届かないところも掃除してもらいたい! という時は、プロのハウスクリーニング業者に依頼するのもおすすめです。業者を選ぶ際には、「要望を詳細に伝えて見積もりを依頼すること」「見積もりの記載内容をしっかり確認すること」が大切です。
エアコン内部の掃除は、プロによる【エアコンクリーニング】がオススメ
梅雨から夏、冬と使用頻度の高いエアコン。いざ使おうとしたらなんだかカビ臭い・・・という経験はありませんか?
カビの繁殖や汚れの蓄積を防ぐには、定期的に専門業者にクリーニングをお願いするのがオススメです。
東京ガスのハウスクリーニングは、自社研修を受けたプロが、フィルターやカバーはもちろんフィルターの奥にあるアルミフィンやファンについたカビ等の汚れも、専用の洗剤と高圧洗浄機を使って徹底的に洗浄してくれますよ!
ご自宅向けにはもちろん、ご両親へのプレゼントにも喜ばれること間違いなしです。
Webで簡単にお申し込みできます。ぜひお試しください!
おわりに
エアコンを使い始める前にチェックすべきことは意外とシンプルです。中洲さんによると、「冷房も暖房も基本的にはチェックする点は同じです」とのこと。シーズン直前に慌てないためにも、早めに点検して備えておきましょう。