エアコンの平均寿命は? 長く使うには?
生活に欠かせないエアコンですが、「なんとなく調子が悪いな」「故障かな」と不具合を感じたことはありませんか。エアコンは安いものではありませんので、できれば長く使いたいものですが、修理で直るのか、買い替えが必要なのか、自分で判断するのは難しい場合がほとんどです。
今回は三菱電機株式会社で、ルームエアコン「霧ヶ峰」の販売・プロモーションを担当している岩崎慎司さんに、エアコンの寿命や、修理か買い替えかを判断するチェックポイント、また、長く使うためのコツを教えていただきました。
エアコンの想定されている平均的な寿命は、おおよそ10年
そもそも、エアコンはどのくらい使用できるものなのでしょうか。
岩崎さんによると「メーカーで想定しているエアコンの寿命は、おおよそ10年です」とのこと。機種によって寿命が異なるということはないんだそう。
岩崎さん「エアコンの寿命は、『メーカーが修理を保証できる期間』とされています。この10年間は、対象機種のエアコンが修理できるように、メーカー側は部品を取っておく責任が生じます」
では、10年経ったら買い替えるべきなのでしょうか? 「そんなことはないですよ」と岩崎さんはおっしゃいます。
岩崎さん「実際の耐用年数は10年より長いものがほとんどです。最近のエアコンは性能や品質自体が向上していますし、メーカーとしては当たり前のことですが、長く使ってもらえるようなものを作っています」
岩崎さんがお仕事をされている中で、10年以上使用されているお客さまのお話を聞くことも多いとのこと。とはいえ、10年経過してしまうと、該当製品の部品がなくなってしまい、修理や部品交換ができない可能性があるため注意が必要です。
エアコンを長く使うには、適切な時期の掃除が大事!
エアコンは安いものではなく、取り付けにも手間がかかるので、できるだけ長く使いたいですよね。岩崎さんによると、エアコンを長く使うためには、適切な時期の掃除が効果的なんだそうです。
岩崎さん「エアコンを使用し始める季節の前と、使い終わった後に掃除するのが効果的です」
実は、エアコンの不具合が発生しやすいのは、エアコンを設置したばかりの使い始めの段階や、夏や冬に入る前の使い始めのタイミングなんだとか。
岩崎さん「過ごしやすい春や秋、また季節の変わり目はエアコンを使わないので、内部に汚れが溜まりやすくなります。また、エアコン内部は気温差で水が溜まりやすく、例えば夏に使用してそのまま放置すると、カビが生えてしまうこともあります」
汚れやカビが生じるとフィルターが詰まってしまい、故障の原因になりかねないことに加え、カビ臭かったり、ホコリの混ざった風が出たりして、体に悪影響を及ぼしかねません。
岩崎さん「エアコンから出てくる風がカビ臭い、風と一緒にホコリが出てきているような気がするといった場合は、吹き出し口付近のフィルターだけでなく、エアコン上部のフィルターも確認してみるとよいでしょう」
エアコンの詳しいお手入れや掃除については、こちらの記事もご参考ください。
エアコン内部の掃除は、プロによる【エアコンクリーニング】がオススメ
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エアコンの修理と買い替えの目安は?
「一概には言えませんが」とした上で、岩崎さんは修理を依頼すべきタイミングを教えてくれました。
岩崎さん「初めて使用する時や、季節が変わり2~3カ月ぶりに使用する、といった際に不具合のご相談をいただくことがよくありますが、その場合は故障ではないことも多いんです。逆に、普段使っている時に急に不具合が起きたら要注意かもしれません」
修理や買い替えの目安を明確にお伝えすることは難しいそうなのですが、今回は参考として、よくある不具合の症状別に、確認すべきポイントや考えられる原因を教えていただきました。
【症状別】エアコンの寿命? 故障かな? と思ったら
エアコンの不具合の症状はさまざまです。不具合の原因や確認したいポイントを、5つの症状別でご紹介いたします。不具合は故障ではない場合もありますし、修理で直ることもあります。買い替える前に、ぜひチェックしてみてくださいね。
【エアコンの症状1】運転・停止ができない、途中で止まる
最近のエアコンは非常に高性能なため、人や温度を感知して運転を一時停止するもの、運転後に内部を乾燥させるために一定時間風が出るものなど、さまざまな仕様のものがあります。
とはいえ、確認するポイントは意外とシンプルだそう。
岩崎さん「機種によって違いはありますが、運転ランプで異常を知らせてくれるものがほとんどです。様子がおかしいな、と思ったら、まずは運転ランプの色や点滅を確認してください」
また、基本的なことですが、リモコンの電池が切れていないかも確認しましょう。
【エアコンの症状2】電源を入れてもすぐに風が出ない
エアコンの電源を入れたのに、なかなか風が出てこない、といった経験をしたことはありませんか?
岩崎さん「エアコンで冷暖房の風を出すときには、室外機にあるコンプレッサーという機械を稼働させる必要があるので少し時間がかかります」
気温が低い時期に暖房を使う際には、特に時間がかかる傾向にあるそうなので、まずは慌てずに様子を見てみましょう。
岩崎さん「ただ、電源を入れて10分ほどしても風が出てこないときには、ファンの故障の可能性もありますのでメーカーや業者に相談してみてください」
【エアコンの症状3】冷暖房の効きが悪い
先述したように、エアコンは室外機にあるコンプレッサーという部分で室内に送り込む熱量を調整して、温かい風や冷たい風を排出する仕組みになっています。
岩崎さん「コンプレッサーの故障によって室内に送り込む熱量の調整が上手くいかないと、冷暖房の効きが悪い、といった症状が出ます。故障の原因で一番お問い合わせが多いのも、コンプレッサーの不具合なんです。また、エアフィルターの目詰まりなどで効きが悪くなっていることもあるので、その場合は一度フィルターを掃除していただくのも手です」
電源を入れてから20~30分しても効きが悪い、と感じるときには、修理が必要な可能性があるため、メーカーや業者に相談してみましょう。
【エアコンの症状4】水漏れや蒸気が発生している
水漏れには、大きく分けて室外機からの水漏れと室内機の通風口からの水漏れがあります。
岩崎さん「特に室外機の水漏れが多いです。コップに氷水を入れた時に水滴がつくように、温度差で水蒸気や水漏れが起こることがあります。特に冬の時期の室外機に霜がついたものが、運転を止めると水になり、多く水漏れするように見えることがありますが、それは故障ではありません」
使用中の多少の水漏れは、自然現象として起こりますが、使用していない期間に急に水が漏れだした場合は、故障の可能性が高いので注意しましょう。
室内機の水漏れに関しても、室外機同様に温度差から生じるものが多くあるそうです。
岩崎さん「夏場冷房運転をしている際には、室内機内部にも水が溜まっています。その水のほとんどはドレンホースという室外へ水を排出するホースを伝って排出されるのですが、そのホースが詰まっていたりすると水漏れの原因になります。もし室内機から水漏れするという場合は、室外にあるドレンホースから水が排出されているか確認しましょう」
まれに、エアコンの気流に乗って吹き出し口から水滴が出ることがありますが、これは吹き出し口付近に付着した水が飛ぶもので、故障ではないとのこと。
気になる場合は、一度電源を止めて軽く吹き出し口付近を拭きとるとよいでしょう。
【エアコンの症状5】異音がする
岩崎さん「エアコンには、切り替えを行う弁のようなものがたくさん備わっています。カチカチっという音が鳴るときは、その切り替えが頻繁に行われているだけなので、故障の可能性は高くありません」
一方で、気を付けるべき音があるそうです。
岩崎さん「プシューっといった空気漏れのような音が、使用していない時に鳴った場合は故障の可能性があります」
ただし、運転を中止した時にこの音が鳴った場合は、ガス抜きの機能が作動した可能性が高く、故障ではないとのこと。一概には言えませんので、あまりに気になる場合は、メーカーや業者への相談を検討しましょう。
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おわりに
「最近のエアコンは高性能でさまざまな機能があるため、一概に故障とは言えない症状も多くあります。まずは運転ランプや説明書を確認する、といった基本的な確認を行うのがよいでしょう。もちろん、不安な点があればお問合せください」と岩崎さん。
何か不具合を感じたら、ご紹介したチェックポイントを確認することに加えて、不具合が起こらないように日頃のメンテナンスにもぜひ取り組んでみてくださいね。