エアコンをつけていても換気が必要な理由
「エアコンは空調設備なのだから、室外機から外の新鮮な空気を取り込んで換気しているのでは?」と考えている方もいるのではないでしょうか。しかし、一般的なエアコンには換気機能がついていないものもあります。
「エアコンは室内の空気を吸い込み、室内機の中で冷やしたり温めたりしてから再び室内へ吐き出すことで、部屋を快適な温度にしています。また、室外機は室内の熱を外に吐き出しますが、室内の空気を吐き出したり、外の空気を室内に吸い込んだりといった機能はなく、室内の空気を外気と交換することはありません」(森重さん)
そのため、エアコンを稼働しているだけでは空気が入れ替わることはなく、換気されない仕組みとなっているのです。
エアコンをつけたまま換気しても問題ない?
一般的なエアコンには換気機能がついていないということが分かりましたが、一度エアコンを止めてから換気した方がいいのか、それとも、エアコンをつけたまま換気してもいいのか悩むところ。換気による電気料金への影響も気になりますね。
「換気の際にエアコンを停止して換気すると、再びエアコンのスイッチを入れることで圧縮機に負荷がかかります。エアコンをつけたまま換気したほうが、節電につながる場合があります」(森重さん)
エアコンが欠かせない暑さや寒さが厳しい時期は、節電の面からも、エアコンをつけたまま換気するのが正解のようですね。
ただし、森重さんによると、夏と冬では外気温と快適な室温の温度差に違いがあるため、エアコンの負荷を考えると、換気の仕方を変えた方がよい場合もあるとのこと。
夏と冬それぞれの換気のポイントについて詳しく教えてもらいました。
【夏】エアコン冷房時の換気のポイント
「暑い時期にしばらく外出していて帰宅した際、空気がこもって蒸し暑く感じますよね。そういうときは、まずは窓を開けて換気してからエアコンをつけてください。そうすることで、部屋を効率よく冷やせます。
熱中症などにも気をつけながら、少し暑いなと感じたらエアコンの設定温度を少し低めにした上で換気するのがおすすめです」(森重さん)
エアコンに大きな負担をかけないよう、外気温との差を意識して室温をコントロールしながら換気することがポイントといえます。
どのくらいの頻度で換気が必要なのかも気になりますが、森重さんによると、「一般的にいわれている夏場の換気の目安は、1時間に5分~10分。1時間に10分よりも5分の換気を2回する方が換気の効果は高くなります」とのことです。
【冬】エアコン暖房時の換気のポイント
「暑い時期より寒い時期の方が、外気温とエアコンの設定温度の差が大きいです。そのため、外出先から帰ってきたときやとても寒い日は、まずエアコンを稼働させて部屋を暖めてから、エアコンをつけたままで換気するのがおすすめです」(森重さん)
先に冷たい外気を入れてしまうと、ますます設定温度と室温の差が大きくなり、エアコンに負荷をかけるだけでなく、暖かい空気が寒い外に流れてしまいます。そのため、まずは部屋を暖めることがポイントになります。
冬場の換気も、夏と同じ頻度で行う必要があるのでしょうか?
「冬場はエアコンをつけていても、換気をするとすぐに室温が下がりやすく、消費電力量は多い傾向があります。そのため、通常の換気は1時間に5分~10分の換気ですが、冬場は無理をせずに、もう少し短めにしてもよいかと思います」(森重さん)
季節を問わず意識したい換気のポイント
より効率的に換気するために、一年中意識しておきたいことについても森重さんに伺いました。
24時間換気システムを正しく稼働させる
「2003年7月以降に建てられた建物であれば、建築基準法によって24時間換気システムの導入が義務化されています。壁や天井など所々に換気口があります。
まずこの24時間換気システムを正しく使っていただくことが大切です。24時間換気システムの電源を切っていたり、物を置くなどして換気口をふさいでしまっていないかご注意ください。
その上で、快適な室内環境にするため、窓を開けて換気を行い、空気を循環させていただければと思います」(森重さん)
エアコンから離れた窓を開けるようにする
「エアコンをつけたまま換気を行う際は、できる限りエアコンから離れた位置にある窓を開けるようにしてください」(森重さん)
エアコンに近い場所にある窓を開けると、夏は外から流れ込む暖かい空気をエアコンが吸い込んでしまい、冬は部屋の暖かい空気が窓から逃げやすくなり、どちらもエアコンに余分な負荷をかけてしまうそうです。
対角線上にある窓を開けて空気の通り道を作る
「2つ以上の窓がある部屋の場合は、空気の通り道を作るために、対角線上にある2つの窓を開けるのがおすすめです。そうすることで、効率良く換気ができます」(森重さん)
近い位置にある2つの窓を開けても、部屋全体の空気が流れないため効率が悪いので、空気の通り道を意識して窓を開けるようにしましょう。
窓が1つしかない部屋では扇風機を利用する
「窓が1つしかない部屋では、扇風機を窓に向けて稼働させるとともに、部屋のドアを開けて、空気の通り道を作るのがおすすめです」(森重さん)
扇風機を部屋の中に向けると、汚れた空気が外へ出ない可能性があるので、必ず窓の方に向けましょう。
窓がない部屋の場合は各部屋のドアを開けて循環を
窓がない部屋の場合は、その部屋と向かいの部屋の扉を開け、換気扇や扇風機を上手に使い空気の循環をつくり、換気しましょう。窓のない部屋の扉の前に扇風機を置き、室内の空気を押し出し、窓のある部屋のほうに逃がすようにします。洗面所や浴室、トイレなどの換気扇を活用するのもおすすめです。
上手な換気の仕方や適切な設定温度については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
おわりに
エアコン使用時に効率よく換気するためには、冷房時と暖房時、それぞれに換気のコツがあることや、窓の開け方にも注意が必要なことが分かりました。外気温と室温の温度差を考慮して換気すれば、エアコンの負荷が少なくなるので電気の使用量も抑えられるとのこと。エアコンを使うシーズンにはぜひお試しください!
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