クリスマスの準備はいつから始める?
クリスマスの準備は、いつ頃から始めればいいのでしょうか。代官山 クリスマスカンパニーを運営するCC COMPANY株式会社の山﨑公美さんに伺ってみました。
「欧米では、毎年11月の第四木曜日のサンクスギビング(感謝祭)が終わると、クリスマスの準備を始めるようです。日本では特に『いつから』というのはないものの、最近の傾向として、クリスマスの準備をスタートする時期が早くなっている印象はあります。理由の一つとして、コロナ禍になってから、クリスマス商品の品切れが早まったことが考えられます。とはいえ一般的には、クリスマスシーズンを意識するのは、12月に入ってからではないでしょうか」(山﨑さん)
最近ではハロウィンが終わると、「次のイベントはクリスマス!」と準備を始める人が多いと山﨑さんは言います。
「実際に私が働いているショップでも、ハロウィンが終わり11月になると、クリスマスの準備に欠かせないアドベントカレンダーなどが売れ始めます。人気の商品などは、11月中には売り切れてしまうこともあるんです」(山﨑さん)
残念ながら今シーズンは出遅れてしまったという方は、来年は早めのチェックを心掛けましょう!
クリスマスの準備をしよう
「クリスマスの準備」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?
クリスマスに造詣の深い山﨑さんのお話をもとに、クリスマスのために準備したいことや楽しいアイデアをご紹介します。
アドベントカレンダーを準備する
クリスマスの準備としてぜひ用意したいのが、アドベントカレンダーです。
アドベントカレンダーは、クリスマスまでの日数を楽しみながら数えるための特別なカレンダーで、ドイツが発祥といわれています。
最近では、日本でも子どもから大人まで楽しめる多くの種類が販売されているアドベントカレンダー。どういった楽しみ方があるのか、山﨑さんに聞きました。
「アドベントカレンダーのスタンダードは、絵の小窓を開けていくタイプです。毎日違う絵が出てきて、最後の24日はイエス様や豪華なクリスマスツリーが出てきます。また、子どもが自分でサンタクロースを一日ずつ移動させていくタイプのものは、小さなお子さんが数字を覚える練習にもなります。
他にも、自分で塗り絵をしてアドベントカレンダーに仕立てるタイプのものや、クリスマスカードとして使えるもの、インテリアにもなるタペストリータイプなど、子どもから大人まで楽しめます。工作が好きなお子さんには、手作りのアドベントカレンダーもおすすめですよ」(山﨑さん)
代官山 クリスマスカンパニーには、簡単に作れるアドベントカレンダーキットもあるそうです。まずは、親子で楽しめそうなアドベントカレンダーを見つけてみてはいかがでしょうか。
また、アドベントカレンダーを使ってみたいけれど、クリスマスまでもうそんなに日がないという場合は、10日間、あるいは1週間など短い期間のアドベントカレンダーを手作りしてみるのもいいですね。
既製品も、紙製の1年限りのものや、布製、木製などで毎年使えるものもあるので、時期に関わらず好みのものが見つかった時に手に入れておくのもおすすめです。
クリスマスオーナメントを用意する
オーナメントとは、「飾り」「装飾」のことで、クリスマスのオーナメントというと、ツリーなどを飾りつけるアイテムが一般的です。
クリスマスオーナメントは多種多様なものが販売されているので、お気に入りを選ぶのも楽しいクリスマスの準備になります。代官山 クリスマスカンパニーでは、ドイツから直輸入したガラス製オーナメントボールや、お子さんが好きそうな乗り物関係のオーナメントなども扱っていて、年に一度のショップ訪問を楽しみにしているファミリーも多いそうです。
また、手作りのオーナメントも工夫次第で簡単に楽しめます。クリスマスオーナメントについての2つのアイデアを、山﨑さんに教えていただきました。
オーナメントを楽しむ工夫1.毎年一つずつ増やしていく
アメリカやヨーロッパでは、赤ちゃんが迎える最初のクリスマスのことを、「ベビーファーストクリスマス」と呼んでいます。そして、赤ちゃんが生まれた年から毎年一つずつオーナメントを購入して思い出を増やし、家族の歴史を刻む習慣があるそうです。
「クリスマスオーナメントを毎年一つずつ増やしていき、それが何十年も続くと、とても立派なクリスマスツリーになります。ヨーロッパなどでは代々、そのオーナメントを引き継ぐ習慣もあります。日本のひな人形や、五月人形と同じですね」(山﨑さん)
実際に代官山 クリスマスカンパニーでも、毎年クリスマスオーナメントを一つずつ買い求めるファミリーが増えているそうです。
「オーナメントを毎年一つずつ買うということは、子どもにとって『物を大切にする』という情操教育にもつながっていると感じます。また、毎年ショップに来てくれるお子さんの成長も、スタッフの楽しみの一つになっています」(山﨑さん)
オーナメントを楽しむ工夫2.飾り付けにリボンを使う
クリスマスツリーに飾るオーナメントを「手作りしたいけれど難しそう・・・」と感じている方におすすめなのが、リボンを使う方法。リボンを使うだけでクリスマスの華やかな雰囲気が簡単に演出できます。
代官山 クリスマスカンパニーでも、クリスマスツリーに飾るリボンは毎年新しいデザインをそろえて、飾り方のアドバイスもしているとのこと。
「リボンで作ったオーナメントを、クリスマスツリーのトップに飾ってみるのもいいですよ。また、『ガーランド』といって、リボンをクリスマスツリーに巻き付けるアレンジもあります」と山﨑さん。
子どもと一緒にツリーを飾り付けるのにも、手頃な価格でそろえられてアレンジもできるリボンはおすすめです。
キャンドルでお家をクリスマスの雰囲気に
クリスマスの雰囲気を盛り上げるには、キャンドルが重要な役目を果たします。ドイツには、「アドベントクランツ」という4本のキャンドルを使って、クリスマスを待つ習慣があります。
これは、もみの木などで作ったリースに4本のろうそくを立てて食卓に飾り、第1アドベント(クリスマスの4週間前の日曜日)から第4アドベント(クリスマス直前の日曜日)まで、毎日曜日ごとに1本ずつ火を灯していくというものです。
これになぞらえて、クリスマスまでの期間、毎日キャンドルを灯してクリスマスへの期待を膨らませていくというのもよさそうですね。
とはいえ、本物のキャンドルを使用することは、特に小さなお子さんがいる家庭では安全面で不安を感じることもあるでしょう。
「そんな方には、火を使わないLEDキャンドルも販売されています」と山﨑さん。安全に楽しめるように工夫できるといいですね。
絵本でクリスマス気分を盛り上げる
古くからクリスマスは、絵画や音楽、小説などの題材となってきました。そんな中で、お家で子どもと一緒に楽しんでみたいのが、クリスマスを題材にした絵本です。
絵本というと小さな子ども向けと思われがちですが、個性あふれる絵や、シンプルだけど心に響く言葉は、大きな子どもや大人にとっても魅力的です。また、クリスマスの準備を始める頃からクリスマスが終わるまでの間、クリスマスの絵本をインテリアとしてお部屋に飾ってみるのもおすすめです。
山﨑さんに、おすすめのクリスマス絵本を3冊教えてもらいました。
『クリスマスって なあに』
「クリスマスってなに? という子どもたちの疑問に優しく答えてくれる絵本です。ブルーナならではのかわいい挿し絵が特徴で、聖書に基づいて正確に分かりやすく描かれています。クリスマスを説明する際に、カトリック系の幼稚園などでも使用されています」(山﨑さん)
『クリスマスのまえのばん』
「『クリスマスのまえのばん』、別題は『サンタクロースがやってきた』です。これは、1823年に米国の新聞に無名で発表された英語の詩で、作者はクレメント・クラーク・ムーアとされる説もあります。この詩に多くの画家が挿絵をつけて世界中で絵本になっており、これが現代のサンタクロースのイメージになったといわれています」(山﨑さん)
『ぐりとぐらのおきゃくさま』
「日本の絵本の大人気シリーズ『ぐりとぐら』のクリスマス絵本です。クリスマスを楽しみに待つ気持ちと、クリスマスに起こる不思議なことをユーモラスに描いています。『こんなことが起こったら、なんて楽しいでしょう!』と、読み聞かせをするパパママも幸せな気持ちになる絵本です」(山﨑さん)
クリスマスプレゼントの準備も!
子どもにとってクリスマスで一番楽しみなのは、クリスマスプレゼントかもしれません。
クリスマスプレゼントは子どもと一緒に準備というより、親が子どものために準備するご家庭が多い傾向にありますが、クリスマス直前になると、人気があるおもちゃやゲームなどは売り切れで手に入らなくなることも。なるべく時間に余裕をもって準備しておきましょう。
ところで、クリスマスプレゼントといえば、靴下に入れて贈るというイメージがありますが、そもそもなぜ、クリスマスプレゼントを靴下に入れるようになったのでしょう。山﨑さんが教えてくれました。
「クリスマスプレゼントを靴下(クリスマスストッキング)に入れるようになったのは、4世紀に実在した司教の聖ニコラウスの伝説から根付いたといわれています。もともと聖ニコラウスは、クリスマスの時期に子どもたちを集めて説教をし、良い子にはプレゼントを、悪い子には訓戒をしたのちにプレゼントを渡していました。
ある時、家が貧しいために結婚ができない娘をふびんに思ったニコラウスが、娘の家の煙突に金貨を投げ入れます。その金貨が煙突から暖炉をつたい、暖炉の残り火で乾かしていた靴下の中に落ちたのです。翌朝、その金貨に気が付いた娘はやがて、結婚式を挙げることができたといわれています。
聖ニコラウスの英語の発音は『セント・ニコラウス』。これがオランダ語読みになると『サンタ・クロース』になります。このお話が時代を経て、『サンタクロースが夜中に良い子にプレゼントを持ってきてくれる』と変化したようです」(山﨑さん)
意外に知られていないクリスマスの由来やトリビアは、以下の記事で詳しく紹介しています。こちらも参考にしてみてくださいね。
【クリスマスの由来やトリビア】知ればもっと楽しめる!
おわりに
代官山 クリスマスカンパニーの山﨑公美さんから、子どもと一緒にクリスマスの準備を楽しむためのアイデアや豆知識を教えていただきました。今年のクリスマスが例年以上に楽しいものになるといいですね。