高まる男性の美容意識。すべての世代で「清潔感」が理想のイメージに
美容は女性のものという考え方も今は昔・・・。メンズ美容系のYoutuberも多数登場するいま、男性の美容意識はどんどん高まっているといわれています。
そんな男性たちが目指す「理想の外見」の条件とは、いったいどんなものなのでしょう?
東京ガス都市生活研究所が15歳~59歳の男性計2000人に聞いたところ、上のグラフのように「清潔感」が最も多くの回答を集めました。
清潔感は第一印象に大きく影響し、好印象を与えるだけでなく信頼にもつながるもの。社会人のたしなみとしても、清潔感は大切なものと意識されているようです。
10代男性の美のキーワードは「ジェンダーレス」?
10代男性は上の年代の男性たちと比べても、ほとんどの項目で高いスコアを示しています。美容に対する意識の高さがうかがえますね。
中でも、理想とする外見のイメージを「美しい」と答える割合が、他の年代と比べて圧倒的に高いのが特徴的。
その他にも「個性的な」「色白な」「中性的な」「かわいい」などのイメージに、高いポイントを示しています。
最近の若手俳優を見ると、肌が白く、美しい顔立ちの男性が人気を集めていますね。男性・女性といった性別の境界をなくし、美へ積極的な「ジェンダーレス」がトレンドになってきていることがうかがえます。
肌がきれいな男性は、清潔感の他にもポジティブな印象を持たれる
では私たちは、男性の外見のどんなところで「清潔感」を感じているのでしょう?
15~59歳の男女に「男性の外見で、ケアされていると清潔感を感じる部分」を聞いたところ、「ヒゲ」「髪の毛」に次いで「肌」が上位に挙がりました。
また、肌がきれいな男性の印象について自由回答で多く見られた意見は、「さわやか」「健康的」「仕事ができそう」など。
肌がきれいな男性は、清潔感を与えるだけでなくポジティブな印象を持たれやすいようですね。
ニキビ、シワ、シミ・・・。8割の男性は「肌の悩み」を抱えている
美容に関心が高まるほど、外見にまつわる悩みも増えてくるもの。
実際のところ、肌について悩んでいる男性はどのくらいいるのでしょう?
15~59歳の男性に「自分の肌に関する悩み」を聞いたところ、「あてはまるものはない」と答えた人は約2割。男性の8割が何らかの肌悩みを抱えていることがわかりました。
若い世代の悩みは「ニキビ・吹き出物」。10代で約6割、20代も約3割が悩んでいます。代謝が活発な思春期ならではの肌悩みといえますね。
一方、上の世代の悩みは「シミ・ソバカス」「シワ・たるみ」。40~50代で約2割と高くなっています。
こうした肌の老化は、若いうちから日焼け対策をせず太陽光を浴び続けたことが原因のひとつと言われています。
肌悩みはあるものの、約半数の男性はスキンケアをしていない!?
さまざまな肌悩みに対して、女性は日常的に対策を行い、当たり前のようにスキンケアをしていますね。
しかし、男性はどうなのでしょう?
15~59歳の男性に、スキンケア(※1)と日焼け止めを塗る頻度を聞いたところ、スキンケア・日焼け止めともに、約半数がまったく行っていないことがわかりました。
約8割の男性が肌に悩んでいても、スキンケアや日焼け対策をしている人は多くないというのが実情のようです。
※1:スキンケアとは、化粧水・乳液、美容液、クリームなどによるベーシックケア、シートマスクやパックなどのスペシャルケアなど、洗顔以外の顔のケア全般を指します。
肌をきれいに保つ3要素は「洗顔」「保湿」「紫外線対策」
では、肌悩みを改善するために、いま男性は何をすべきなのでしょう?
肌をきれいに保つための基本は、「洗顔」「保湿」「紫外線対策」の3つと言われることが多いですね。紫外線が強くなる夏は特に「紫外線対策」が重要。
とはいえ、日焼けを気にしない、または、日焼け止めを塗るのが面倒だと感じて、特に紫外線対策を行っていない男性が多いのではないでしょうか。
紫外線対策&熱中症予防に。男性にもおすすめしたい「日傘」
紫外線対策を怠ると、40代~50代の肌悩みの上位に挙がった「シミ」「シワ」につながってしまうといわれています。
そこで東京ガス都市生活研究所がおすすめしているのが「日傘」。
「日傘」は差すだけで日差しを遮断でき、熱中症の危険度を判断する暑さ指数(WBGT)の低減効果があります。
暑さ指数(WBGT)とは、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標のこと。
人体の熱収支に与える影響の大きい
1 湿度
2 日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境
3 気温
の3つを取り入れた指標です。
暑さをやわらげ、頭皮を含めて紫外線を防ぎたい人には、暑さ指数の低減効果がある「日傘」は最適!
近年は温暖化などの影響で紫外線が強くなっています。紫外線対策は美容だけでなく、健康管理のうえでも重要なもの。最近ではメンズ用日傘も売られており、街中で日傘を差して歩く男性も見かけるようになりました。
「日傘男子」は女性から見ても好印象!
日傘男子に対しては女性を中心に好意的な意見が多く聞かれました。
日焼け止めをこまめに塗るのは面倒…という男性は、日傘を差す生活習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。
昨今は感染予防の観点から、夏でもマスクを着用する人が増えています。
熱中症防止と紫外線対策を同時に取り入れられる日傘があれば、快適に過ごせそうですね。
日傘選びのポイントは「紫外線遮蔽(しゃへい)率」
日傘を選ぶ際は、紫外線遮蔽(しゃへい)率(UVカット率)の高い日傘がおすすめです。特に紫外線による肌老化(光老化)を防ぐなら、UVカット機能は必須!
最近では、男女問わず使えて紫外線・赤外線・可視光線を100%カットしてくれる完全遮光日傘など、機能性の高い日傘も発売されています。
折りたたみ式・軽量でコンパクトに持ち運びでき、晴雨兼用の日傘も多く出ているため、カバンに1本忍ばせておけば、突然の雨にも強い日差しにも備えることもできますね。
きれいな肌のために、入浴習慣を変えてみる
上記は、日ごろシャワー入浴をしている20~30代男性を対象に、入浴方法を「浴槽入浴」に変えることで肌状態にどのような影響が見られるかを東京ガス都市生活研究所が実験したものです。
結果は、明らかです。
シャワー入浴が習慣の男性が「浴槽入浴」を2週間行うことで、目尻のシワ係数が減少し、頬の肌柔軟性の低下が抑制されることがわかりました。
※2:シワ係数は、値が小さいほどシワが浅く、目立たないことを示します。
※3:肌柔軟性とは、肌弾力を示す指標の1つ。吸引高さから判定し減圧して皮膚を隆起させその程度を測ったもので、吸引高さが大きいほど肌が柔らかいことを示します。
出典詳細:都市生活レポート「入浴による肌への効果~キレイな肌は浴槽入浴から~」(2011年)より 20代と30代の健常男女 48名(男女 各24名、20代と30代は約半数ずつ) モニター試験実施機関:2010年11月~12月 期間:2週間 *女性では、「水分量(目尻、頬)」「肌弾力(下腿)」「キメ係数(頬)」で有意差あり
きれいな肌のために、お湯につかる生活習慣を!
肌への影響で、はっきりと違いが見られた「浴槽入浴」。
なぜお湯につかる生活は、肌にいい影響を与えてくれるのでしょう?
お風呂につかると、温熱効果で全身が温まり血行がよくなって、身体の代謝が促進されます。このことが、肌への好影響につながっていると推測されています。
いつもはシャワーしかしない・・・という人も、きれいな肌、清潔感のある外見のために、お湯につかる入浴を取り入れてみてはいかがでしょうか。
男性のスキンケアの調査について詳しくは以下のレポートをご覧ください。
おわりに
41℃程度の熱めのシャワーは交感神経を刺激し、シャキッと目を覚ます効果があることが知られています。一方、38℃~40℃のお湯につかると、“鎮静”の副交感神経が働いて、リラックスを促してくれることもわかっています。
ゆったりとリラックスした時間は、保湿などのスキンケアを行うのにピッタリ。男女問わず、お風呂につかる生活で、清潔感のあるきれいな肌をつくりたいものですね!
出典:東京ガス都市生活研究所「夏のスキンケア・紫外線対策のすすめ〜男性も"きれいな肌"で清潔感のある印象に〜」