イマドキ専業主婦は、お金をかけなくても充実した暮らしを送っている!
イマドキ専業主婦のお金の使い方について聞いたデータがこちら。イマドキ専業主婦は、ムダづかいをせず節約する傾向が強いことがわかります。
一方、生活満足度について聞いたところ、イマドキ専業主婦の満足度は、週30時間以上働く有職主婦とほぼ同じ(グラフ右)。
経済的な満足度は低めでも(グラフ左)、生活全体の満足度にはあまり違いがなく、6割以上が「満足している」と回答しています。
イマドキ専業主婦ほど「幸福感」が高い! ヒントは、家での過ごし方にあり?
20代から50代の専業主婦の幸福感を調べたところ、若年層ほど幸福感の点数が高いというのも、見逃せないポイントです。
幸福感の高さにはいろいろな要因が考えられますが、訪問調査のコメントから「家での過ごし方の工夫」にひとつのヒントがあるようです。
※幸福度合計点:幸福度の強さをはかる質問(5問)について、「非常によくあてはまる」を7点~「全くあてはまらない」を1点として、全体の合計点を算出したもの(35点満点)
【家での過ごし方の工夫1】インターネットで得た「ライフハック」で達成感を味わう
生活満足度&幸福感が高い20代専業主婦。どうやら他の年代と比べて「家事に達成感があるところが好き」と答える割合が高いようです。
半数近くが「家事はおおよそ理想通りにできていると思う」「自分なりに家事を楽しむ工夫をしている」と回答していることからも、自分で家事をうまくコントロールし、さらに自分なりの工夫を取り入れることで達成感を得ていることがわかります。
「工夫」の情報源についても、世代間で明らかな差がつきました。20代専業主婦は、他の年代と比べても圧倒的にインターネット、特にSNSや動画などから家事ノウハウを得ています。
「ライフハック」とは生活の知恵や生活術のことを指しますが、イマドキ専業主婦はインターネットを活用して数々のライフハックを得て、ラクに楽しく家事ができる工夫を行っている様子がうかがえます。
おうちでマネしたい家事の工夫事例1 ツイッターの簡単レシピを活用
「ツイッターで料理研究家のレシピが目に入って作ったら想像以上においしかった」(30代子なし専業主婦)
文字数制限があるツイッターは、よりレシピが簡略化されていることで、イマドキ専業主婦のみならず、多くの人気を集めています。
また、料理レシピは「動画のほうがわかりやすいので愛用している」という意見も多数。作ったことのない料理を簡単に作る方法を学ぶ、調味料などを鍋に入れるタイミングは動画でしっかり確認をするなど、イマドキ専業主婦の料理スタイルが浮き彫りになっています。
おうちでマネしたい家事の工夫事例2 手作り&小分け冷凍
「ひじきや切り干し大根などの常備菜をよく作る。作り置きで冷凍で小分けにする。夫のお弁当に入れたり子どももよく食べる」(30代子あり専業主婦)
冷凍食品や合わせ調味料・ドレッシングなどは買わずに、自分で作れるものは手作り。「無心になれて気晴らしになる」など、満足度が高いコメントも寄せられています。
おうちでマネしたい家事の工夫事例3 「収納ブロガー」の記事を参考にした浴室のぬめり対策
「ぬめりが気になるので浴室のイスは浮かせている。収納ブロガーの記事を参考にした」(30代子なし専業主婦)
インターネットで人気を博しているブロガーが発信する記事を参考に、吊るす収納を実践している事例です。
おうちでマネしたい家事の工夫事例4 ピッタリの100均グッズを発掘して達成感
「100均グッズを活用するのが好き。鴨居フックは室内干し用で何個もある。サイズがぴったりではまったときは達成感を感じる」(30代子なし専業主婦)
「家の中で収納や便利グッズなどを工夫していくと、達成感があって「よっしゃ!」と思う」というコメントも。多種多彩な100均グッズから「これぞ」と思うものが見つかったときの幸福感は、とても共感できますね。
【家での過ごし方の工夫2】清潔な空気・空間を保ち、好きなモノを飾って気分を上げる
訪問調査の結果によると、イマドキ主婦ほど空気の質や香りにこだわりがあり、好きなモノを飾って気分を盛り上げる工夫をしている傾向が見られました。
おうちでマネしたい空間づくりの工夫事例1 空気の質や香りにこだわる
家の中で快適に過ごしたいという願いから、イマドキ専業主婦は、空気・空間を清潔に保ちたいというニーズが高いことがわかりました。
また、洗濯物を外に干さない人も増えていますが、室内干しは見た目も生乾き臭も気になります。浴室暖房乾燥機を活用するなどして、快適空間を維持するのもおすすめです。
おうちでマネしたい空間づくりの工夫事例2 よく見る場所を飾って気分を盛り上げる
毎日よく目が行く場所を飾ることで、日常を楽しく演出するという工夫も多くの家庭で見られました。
お気に入りのアイテムが身近にあると、おうち時間がよりいっそう充実します。日常づかいのキッチンツールなどもこだわることで、毎日の家事が華やいだ気持ちで楽しめそうですね。
【家での過ごし方の工夫3】スマートフォンやSNSで孤独感や退屈感を解消する
イマドキ専業主婦は平日おうちの中で何をして過ごしているのでしょう。
特徴的だったのは「インスタグラムやツイッターを見る」「Youtubeなどのインターネット動画を見る」「ゲームをする」という回答。他の世代とは大きな違いが出ています。
インターネットで得たライフハックや簡単レシピで家事の効率化をしているからか、「昼寝をする」というゆとりが生まれているのも興味深いところです。
おうちでマネしたい工夫事例 大画面で動画を見て、家の中をエンタメ化
訪問調査では、インターネットの動画を大画面テレビやホームプロジェクターで視聴する人も。Youtubeやさまざまなネットサービスの動画、ゲームなどをスマホだけでなく大画面で映して家の中をエンタメ化し、日々を楽しむ工夫が見られました。
お金をかけずに楽しむ! イマドキ専業主婦
20-30代のイマドキ専業主婦は、家の中のちょっとした工夫でお金をかけなくても楽しく充実した毎日を送っていることが、今回のレポートを通じてわかりました。
情報サイトや便利グッズ、買い物アプリやSNS、動画サービスなどの普及に伴って、家事もラクに楽しくできるようになり、家の中でお金をかけずに楽しめるようになったことが、イマドキ専業主婦の生活満足度の高さや幸福感につながっていると考えられます。
おわりに
新型コロナウイルスの感染拡大によって、2020年の春は緊急事態宣言が発令され、「STAY HOME」が求められる、これまで誰も経験したことのないものとなりました。東京ガス都市生活研究所では、このような状況の中で人々の暮らしがどのように変化したのか、行動と意識の両面からとらえる調査を行いました。その結果、暮らし方の変化とともに自宅での暮らしのストレス、それを軽減する工夫などが見えてきました。
下記のレポートでは、調査から見えてきたことや、東京ガス都市生活研究所で作成したおうち時間を楽しむ7つのアイデアをご紹介しています。ぜひこちらも見てみてくださいね。
家で過ごす時間が増えたいま、イマドキ専業主婦のライフスタイルや都市生活研究所が提案するアイデアが、すべての人の「おうち充実ライフ」のヒントになれば幸いです。