ピーマンも成熟すると色が変わる! ピーマンとパプリカの違い
見た目が似ている「ピーマン」と「パプリカ」。
植物としての分類に違いはあるのでしょうか?
実は「ピーマン」も「パプリカ」も、ナス科のトウガラシ属の植物で、辛みのないトウガラシの一種になります。
「ピーマン」と「パプリカ」は同じ種ですが、栽培品種が異なります。一般的な「ピーマン」は成熟前に収穫するので緑色をしていますが、その時期で収穫せず熟させると、黄色やオレンジ、赤色へと変化していきます。これを「カラーピーマン」と呼びんでいます。
「カラーピーマン」は、大きく分けると「パプリカ」、「ジャンボピーマン」、「トマトピーマン」、「小型カラーピーマン」、「くさび型ピーマン」の5種類に分類されます。大型で肉厚な品種が「パプリカ」です。
ピーマンとパプリカの色や大きさ、味の違いは?
次に、ピーマンとパプリカの大きさや、味の違いを見ていきましょう。
ピーマン
実が小さめで皮は薄く、濃い緑色が特徴です。パプリカに比べると細長い形をしています。
味は、青臭さと苦みがあります。苦味が少ないピーマンを選ぶには、「ヘタの形」に注目を。五角形よりも六角形になっているヘタのほうが、苦味が少ないそうです。
パプリカ
実は大きく、肉厚で甘みがあるのが特徴です。形はベル型とよばれピーマンと比べるとふっくらした形をしています。
赤、黄色、オレンジなど、お料理を彩るカラフルな色も魅力の一つですね。
選ぶ時は、色が濃くてツヤ・ハリ、重みがあるものを選びましょう。
パプリカとピーマン、栄養価の違いは?
ピーマンやパプリカは、ビタミンやカロテン、食物繊維などを豊富に含む野菜です。
さらに、パプリカは栄養面で優れており、ピーマンと比較してビタミンCもカロテンも約2倍以上です。
- 緑ピーマン生(100gあたり)ビタミンC: 76mg/βーカロテン当量: 400μg
- 赤パプリカ生(100gあたり)ビタミンC:170mg/βーカロテン当量:1100μg
(参考:レモン果汁(100gあたり)ビタミンC:50mg/βーカロテン当量:6μg)
また、ピーマンやパプリカに含まれるビタミンは、熱によって壊されにくい特徴があります。加熱しても効率よく栄養素を摂取できるのは嬉しいですね。
文部科学省 食品成分データベース(日本食品標準成分表2015年版(七訂))
ピーマンとパプリカの生産地や日本での歴史の違いは?
ピーマンは昔から馴染みのある野菜ですが、パプリカは比較的最近になって、スーパーなどで見かけるようになりましたよね。ピーマンとパプリカの歴史や、生産地に違いはあるのでしょうか?
ピーマン
ピーマンはアメリカ原産の野菜。
日本には明治時代に入ってきたそうです。よく食べられるようになったのは、食卓が西洋化し始めた昭和30年代以降。日本国内でも数多く栽培されています。
主な生産地は茨城県、宮崎県、高知県など。
パプリカ
パプリカは、オランダからの生鮮品輸入が解禁された平成5年以降から日本でも普及し始めた野菜です。「パプリカ」という名前は、オランダ語でピーマンという意味だとか。
お手頃なお値段のパプリカは輸入品が多く、オランダ、韓国、ニュージーランドなどで生産されています。
国内での主な生産地は宮崎県、茨城県、熊本県など。
参考:農林水産省「消費者相談」
ピーマンやパプリカの調理法の違い
ピーマン
ビタミンCが豊富で、炒めるなど加熱調理をしてもビタミンが損なわれることが少ない野菜です。火を通す炒め物などにも最適です。
皮を剥く必要がなく、洗って中の種を取り除いたら、そのまま切って使えるのでお手軽です。時短で料理したい時などに使うのも良いですね。
パプリカ
パプリカは加熱時間が長いと栄養価が落ちてしまうので、調理の際は注意が必要です。
火を通す場合は、時間をかけずさっと揚げたり炒めたりしましょう。煮込む場合は、栄養素が溶け出しても飲むことのできる、スープやシチューがおススメです。
また、生でも美味しくサラダにも良く合います。
ピーマンやパプリカを使ったレシピをご紹介!
シャキシャキした食感が魅力♪ 簡単「ピーマンレシピ」5選
ピーマンの素材の味や食感を楽しめるレシピをご紹介しています。
赤・黄色の彩りを♪ 簡単「パプリカレシピ」5選
キレイな赤や黄色が魅力の野菜、パプリカ。ピーマンよりも肉厚で辛味がないので、子供にも食べやすくオススメの食材です。そんなパプリカを使った簡単レシピを5つご紹介します。
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