土鍋のお手入れって具体的に何をするの?
土鍋のお手入れには以下の3つがあります。
- 土鍋の最初のお手入れ
- 土鍋を使用した後の普段のお手入れ
- 土鍋にニオイや焦げがついた時のお手入れ
以下に詳しくご紹介し、最後に保管についての注意点もご紹介します。
土鍋の最初のお手入れ「目止め」とは?
土鍋は使い始めに「目止め」というお手入れが必要です。
「目止め」とは、でんぷん質を含むものを煮て土鍋に浸透させる作業です。
土鍋の素地には小さな穴が無数にあり、これを「目」といいます。この目をふさがずに使用すると、ヒビ割れたり、ニオイや汚れが染みついたりしてしまいます。目止めをして土鍋にある小さな穴を埋めることでこれらを防ぎ、土鍋を長持ちさせましょう。
「目止め」は使用中にできた小さなヒビを修復する方法としても有効です(大きなヒビには有効ではありません)。
【土鍋のお手入れ】目止めの方法
1. まずざっと洗う
土鍋を洗ったら乾いた布で拭き、底面を上にして乾かします。ここでしっかり乾かさないまま火にかけると、急激な温度変化のせいで土鍋にヒビが入ることがあります。
2. 目止めの方法
いろいろな方法がありますが、今回は3つの方法をご紹介します。
【方法1】米と水でおかゆを作る(目止めで作ったおかゆは食べてもOK)。
【方法2】水を8分目くらい入れ、ごはんを飯碗1杯程度入れて30分ほど弱火で煮る。蓋はしない(目止めで作ったおかゆは食べてもOK)。
【方法3】水を8分目くらい入れ、小麦粉(又は片栗粉)を水の量の10%程度入れて溶かし、30分ほど弱火で煮る。蓋はしない。
3. 土鍋が冷めてから洗う
【方法1〜3】のいずれかを行った後、火を止めたら、完全に冷めるまで1時間以上置いて(できれば一晩置く)、土鍋が自然に冷めるまで待ちます。ここで熱いうちに水で洗ってしまうと、ヒビ割れしてしまう場合があります。
その後、土鍋を水洗いし、ふきんで拭いたら、鍋底を上にして自然乾燥させます。完全に乾いてから収納してください。
土鍋を使用した後の普段の手入れ
土鍋は使用後の洗い方にも注意が必要です。普段のお手入れの方法をご紹介します。
水で洗う
土鍋全体が冷えてから水で洗います。粘土でできている土鍋は急激な温度変化に弱く、熱い状態で冷たい水につけると、ヒビ割れの原因になるので注意しましょう。
洗剤はなるべく使わない
洗剤液に漬け込むのは、洗剤が染み込んだり、ニオイがうつってしまうことがあるので控えましょう。洗剤を使う場合には、少量でサッと洗い流します。
強くこすらない
スチールたわしなどで強くこすると、土鍋に傷がついてしまいます。土鍋はもろく欠けやすいため、小さな傷から劣化が進み、寿命を早めてしまう可能性があります。スポンジなどで優しく洗いましょう。
土鍋にニオイや焦げ、カビがついてしまった時のお手入れ
うっかり焦げついてしまった。鍋料理を作ったらニオイがついてしまった。しばらく使わない間に土鍋にカビが生えてしまった。こんなときはどうしたらいいのでしょうか?
ニオイには茶殻を
土鍋の8分目くらいまで水を入れ、茶殻をひとつかみ程度入れて10分ほど煮立てます。
焦げやこびりつきには重曹を
土鍋の8分目くらいまで水を入れ、重曹を10%程度入れて溶かしたら、10分ほど煮立てます。
カビには酢
酢の殺菌効果を利用する方法です。土鍋の8分目くらいまで水を入れ、大さじ2〜3杯のお酢を加えて10分ほど煮立てます。
冷めるまで待って洗い流す
いずれも火を止めたらよく冷まし、水洗いをして乾燥させます。
「拭いてそのまま保管はNG!?」土鍋を保管する時のコツ
土鍋を洗い終わった後、乾いた布で拭いてそのまま保管するのはNGです。土鍋は吸水性が高いため、表面が乾いていても内部に水分を含んでいる場合があります。そのまま保管してしまうとカビの原因に。
風通しの良い場所で、底面を上にして完全に乾燥させてから保管しましょう。
鍋外の底面には耐水性の塗料が塗られていない土鍋も多く、底面を上にして乾燥させると早く乾かせると言われています。
しばらく使わないという時は、新聞紙などにくるんで湿気の少ない場所で保管しましょう。
土鍋でつくるレシピ
温度がゆっくり下がる土鍋は味をしみ込ませたり、出来上がりをそのまま食卓に乗せられたりできて便利です! ぜひ、いろいろ活用してください。
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土鍋を愛用されている方も、これから新しいものを検討している方も、正しく土鍋をお手入れして大切に使いたいですね。土鍋でおいしいお料理を楽しんでくださいね。