シャワーヘッドの汚れの原因とは?
シャワーヘッドに汚れがたまると、お湯の出が悪くなることがあります。散水穴が詰まって水の流れが乱れたり、ひどくなるとシャワーの水圧が下がってしまうことも・・・。
シャワーで使うのは、きれいなお湯のはずなのに、なぜ汚れがたまるのでしょう?
【シャワーヘッドの汚れの原因1】水アカ
シャワーヘッドの汚れの多くは水アカです。
水道水にはカルシウムが含まれているため、シャワーヘッドに水道水が残っていると、水は自然と蒸発しますがカルシウムなどのミネラル分は残ってしまいます。これがこびり付いて、カチコチに固まった水アカ汚れとなってしまいます。キッチンのシンクに水アカが発生するのと同じ原理ですね。
水アカが散水穴に詰まってしまうと、水流の乱れや水量の減少にもつながります。シャワーの水流が1~2本、違う方向を向いて吹き出ていたら要注意。散水穴に水アカが詰まっているか、シャワーヘッド内部に水アカがこびり付いている可能性があります。
【シャワーヘッドの汚れの原因2】黒カビ・ピンク汚れ
身体や頭髪を洗う際、シャワーの水圧によって飛び散った皮脂、皮脂を含んだシャンプー、化粧品、整髪料などがシャワーヘッドに付着します。
この付着した汚れをエサに、黒っぽいカビやピンク色の汚れであるロドトルラ(酵母菌の一種)が繁殖してしまうのです。
シャワーヘッドは気付くとこんな風に無残な状態に・・・。それほど長期にわたって放置していたわけでなくても、気が付くとすぐにカビが生えてしまいます。
【シャワーヘッドのお掃除手順1】シャワーヘッドを分解する
まずはシャワーヘッドを分解します。一般的なシャワーヘッドはスクリュー式。ヘッドの根元をくるくると回転させるだけで、簡単に取り外せます。
シャワーヘッドの形状によっては、かなり小さなパーツまでバラバラに分解できます。
※ゴムパッキンなどが外せる場合は、別の容器に入れておくなどして、なくさないようご注意ください。
【シャワーヘッドのお掃除手順2】クエン酸のつけおき液をつくる
水アカはアルカリ性のため、酸性のクエン酸を使うときれいに落とせます。
シャワーヘッドが十分に入るサイズの容器を用意し、40℃程度のお湯1.2リットルに対して、クエン酸大さじ1杯を溶かします。
クエン酸はドラッグストアや100円ショップなどでも売られていますが、手元になければお酢でも代用できます。その際は、1.2リットルのお湯に対して200ccのお酢を目安にしましょう。
汚れがひどい場合は、クエン酸やお酢の量を増やし、濃度を上げるのも効果的です。
【シャワーヘッドのお掃除手順3】つけおき液に1時間ほどつける
分解したシャワーヘッドを、クエン酸のつけおき液につけます。
つけおき時間は1時間ほどですが、金属部品などに水アカ汚れがこびり付いている場合は、2~3時間ほどつけてもOKです。
シャワーホースの止水栓部分も入れられるようであれば、一緒に入れてもよいですね。
【シャワーヘッドのお掃除手順4】古い歯ブラシなどでこする
クエン酸を溶かしたお湯につけおくことで、水アカ汚れがやわらかくなって浮き上がってきます。肉眼ではお湯が白く濁り、ふわふわした汚れが浮き上がってくるのが分かります。古歯ブラシを用いてゴシゴシ落としていきましょう。
歯ブラシでこすると、つるりと汚れが取れます。つけおき後の洗面器には、ふやけた水アカのカスがたまっていました。
シャワーヘッドの目詰まりがひどい場合はつまようじなどを使う
古歯ブラシで落ちない汚れは、つまようじや針などの先の尖った物で処理します。地道な作業ではありますが、散水穴一つ一つを丁寧に。つまようじは折れやすいので力加減は気をつけてください。
シャワーヘッドのカビ汚れは、浴室用洗剤でこすり洗いか、カビ取り剤を
シャワーヘッドは常に水で湿っているため、カビが生えやすい場所でもあります。
今回実験をした家のシャワーヘッドは、水アカ以上にカビの汚れのほうが深刻だということが分かりました。
特に止水栓の内部はひどく汚れていました。洗剤でしっかりとこすり洗いをしましたが、賃貸住宅で長年使われてきたせいか、カビの色が沈着してしまい、汚れを取り切ることはできませんでした。
長期間使われているシャワーヘッドは、この機会に一度隅々まで点検してみることをおすすめします。
シャワーヘッドのお掃除の目安は月1回程度
シャワーヘッドの掃除は、月1回~数カ月に1回を目安に行いましょう。水アカ除去の徹底掃除は時間がかかるので、休日など時間にゆとりがあるときに行うとよいですね。
カビ汚れは、新しいものならこすればすぐに落ちます。入浴のついでにこすり洗いするのを習慣にしておくと、いつもきれいな状態で使えて快適です。
見落としがちなシャワーハンガーも、意外に汚れています。黒カビやピンク汚れは、浴室用洗剤をつけたスポンジでこすれば簡単に汚れが落ちます。
シャワーヘッドの汚れを付きにくくするためには
シャワーヘッドの汚れを防ぐには、シャワーヘッドに水分を残さないことが大切です。水道水に含まれるミネラル分のこびり付きを軽減し、水分を残さないことでカビ対策にもつながります。
シャワーを使用した後は、軽くシャワーヘッドを振って、水気を切ってからお風呂を出る習慣にしておくとよいかもしれませんね。また、シャワーヘッドはなるべく高い位置に置いておくのもよいそう。高い位置は換気扇なども近く、空気の流れが良く乾燥しやすいそうですよ。
また浴室乾燥機があれば、それを利用するのもおすすめです。
掃除後や入浴後は浴室の換気をし、湿気が残らないようにするのも重要です。
浴室暖房乾燥機が付いているお宅は、「換気」より「乾燥」運転をおすすめします。
「換気」は空気を入れ替えるだけですが、「乾燥」運転は換気をしつつ温風によって水分を払うので、浴室全体をより確実に、より早く乾燥させることができるのです。カビやぬめりの発生を抑えることができるので、お風呂掃除の手間をかなり軽減します。
上の図は浴室のカビの生え方を比較実験したものです。
「何もしない」浴室にカビが生えるのは当然のことですが、「換気だけ」していてもカビは生えてきます。それに比べて「浴室乾燥」をすると、素早く湿気が取り除かれ、カビが生えにくくなることが分かります。
「浴室乾燥」は浴室をカラッと乾いた状態をキープできるので、カビの発生も抑えて浴室のお掃除の手間をグンと減らし、浴室や浴室まわりの湿気による腐食も防げるので、家を長持ちさせるのにも役立ちます。
夜、洗濯と入浴をした場合、就寝中に<洗濯物と浴室>を一緒に乾燥するのも経済的でおすすめです。
1年中「家事楽」に活躍する、「浴室暖房乾燥機」については下記リンクをぜひご覧ください。
お風呂の頑固な汚れはプロに依頼するのもおススメ!
日々掃除をしていても、意外と手の行き届かない場所も多い浴室。気づかないうちに頑固な黒ずみやカビが蓄積してしまった・・・なんてことも。
そんな時は、一度ハウスクリーニングのプロにお願いしてみるのもおススメです。
東京ガスのハウスクリーニングは、自社研修を受けたプロが汚れの種類や場所に合わせて、専用の機材や洗剤を使い分け、浴槽だけでなく、手の届きにくい天井・壁・扉などを徹底洗浄してくれますよ。オプションで、自分ではなかなか掃除できない浴槽エプロン内部なども掃除してくれます。
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Webで簡単にお申し込みできます。ぜひお試しください!
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おわりに
水アカは白っぽい汚れのため、金属のシャワーヘッドでは目立ちますが、樹脂製のシャワーヘッドだと水アカ汚れが目立たず、汚れを見落としてしまいがちです。ですが、今回クエン酸につけおきをしてみると、やわらかくなった水アカが洗面器にフワフワとたくさん漂っていて、とても驚きました。
常に水がたまって湿っているシャワーヘッドは、想像以上に水アカで汚れているかもしれません。水アカを除去した後は、シャワーを浴びる時も気分がよく快適。ぜひこのスッキリ感を、皆さまも味わってみてください。