ここから本文です。

急須に入れたお茶

プロが教える! お茶の入れ方【緑茶の極意を完全解説】

皆さんは自分好みのお茶を楽しんでいますか? お茶の基本的な入れ方を知ると、お茶をより深く楽しめるようになります。茶葉の量、お湯の温度、蒸らし時間など、お茶の種類ごとに適した入れ方のポイントを、株式会社伊藤園ティーテイスター2級・島巻明さんに教えていただきました。さらに、暑い季節にうれしい水出し冷茶の作り方もあわせてご紹介します。

最終更新日:2025.9.18

目 次

おいしいお茶を入れるための4つのポイント

お茶と男性

uchicoto

お茶をおいしく入れるためには、どんなことに気をつければよいのでしょうか。島巻さんに、知っておきたい4つのポイントを解説してもらいました。

1. 4つの「はかる」を意識する

茶葉

uchicoto

お茶を入れるコツとして、「4つのはかるを意識しましょう」と島巻さんは話します。

「お茶を入れるにあたって、基本の量や時間を知っていると、濃い味が好き、さっぱりと飲みたいなど、個人の好みに応じて量を調整することもできます。茶葉の量をはかる場合は、ティースプーンを使うと便利ですよ」(島巻さん)

煎茶の場合、ティースプーン1杯で約2gになります。

お茶と男性の手元

uchicoto

「また、お湯の量もはかってみましょう。ティースプーン1杯約2gに対して、湯のみ1杯あたり100mlを目安で入れてください。一度湯のみにお湯を入れてから急須に移すことで、必要な量をはかることができます」(島巻さん)

2. 適温のお湯で入れる

島巻さんによると、お茶を入れる上で最も重要なのが、お湯の温度なのだそう。

「お湯の温度によって、抽出されるお茶の成分は大きく変わります。お茶の風味を決めるのは、カテキン(渋み)、カフェイン(苦み)、アミノ酸(うま味)ですが、この3つの成分のバランスによってお茶の味わいが決まるんです。このうち、カテキンとカフェインは高い温度のお湯で抽出されやすく、お湯の温度を変えることで、これら3つの成分のバランスを調整できるため、お茶の楽しみ方を広げることができますよ」(島巻さん)

お茶の入れ方についてのグラフ

提供:株式会社伊藤園

「例えば低い温度のお湯で入れると、カテキン(渋み)やカフェイン(苦み)の抽出が抑えられ、アミノ酸(うま味)の比率が高くなります。そのため冷茶は渋みや苦みが少なく、うま味・甘みを感じやすいお茶になります。こうした性質を踏まえて、お湯の温度を変えることでお茶の味のバランスを整えることができます」(島巻さん)

3. 浸出時間を守る

お茶

uchicoto

「お湯を急須に入れてからの待ち時間も重要です。お茶の種類によって浸出時間は異なりますが、煎茶など一般的なお茶の場合は、茶葉にお湯を注いでから30~40秒ほど待つとよいでしょう。低めの温度で入れる玉露は、120秒ほど待ちます。最近は、その茶葉に合った浸出時間が袋の裏側に記載されているものもありますので、参考にしてみてください。

水出しは成分がゆっくり抽出されるため、より長めに時間をとる必要があります」(島巻さん)

4. どの茶わんの中身も同じになるように注ぐ

お茶と男性の手元

uchicoto

「一度に人数分のお茶を入れるときは、各湯のみに少しずつ注ぐ『まわし注ぎ』をしましょう。まわし注ぎをすることで、お茶の量と味わいを均一にすることができます。」(島巻さん)

基本のお茶の入れ方を知っておくと、4つのポイントをアレンジして、自分好みの味にお茶を入れることができるのだそう。

お茶のお湯を沸かすなら、ガスコンロがおすすめ!

コンロの便利機能

TOKYO GAS

お湯を沸かす時は「湯わかし」機能がとっても便利!(※)
お湯の沸騰を検知すると、音でお知らせして自動で消火してくれます。余分な加熱をしないので省エネです。

デリシア調理イメージ

Rinnai

最新のガスコンロには、料理を強力にサポートする便利機能が満載です。
 
「湯わかし」機能の他にも、ボタン一つでガス火炊きのご飯が炊き上がる「自動炊飯」機能。設定した時間になると消火する「コンロタイマー」機能や、センサーが自動で火力調節して、設定した温度に調整・キープしてくれる「温度調節」機能など、「ガスコンロ」には調理をサポートする機能がたくさんあります。(※)
 
また、“魚を焼く”イメージの強い「グリル」ですが、実は肉や野菜料理、トーストやピザ、揚げもののあたため直しにも使える万能調理器です。
専用容器対応のグリルでは、手軽にオーブン料理も楽しめますよ。(※)
 
ガスコンロで「おいしい」をもっと簡単に! レパートリーをグンと増やしましょう!
(※)搭載機能や機能名は機種によって異なります。

種類ごとにお茶の入れ方を知ろう!

お茶の入れ方についてグラフ

uchicoto

お茶の種類によって、適した湯温や抽出時間があると島巻さんは言います。
種類ごとに、お茶の入れ方を教えていただきました。

煎茶

「煎茶は苦み・渋み・甘みのバランスが良いお茶です。2人分(約200ml)のお茶を入れるなら、茶葉は4g、お湯の温度は90℃、抽出時間は約30秒が目安です。ただし、一番茶を使った上煎茶は、普通の煎茶よりも10℃低いお湯で入れることで、適度な渋みとうま味を楽しむことができます」(島巻さん)

玉露

「玉露を2人分(約200ml)入れたいときは、茶葉は6g、お湯の温度は50℃、抽出時間は約120秒が目安です。玉露は煎茶よりも、うま味成分が豊富に含まれているため、50℃という低温で入れることで、しっかりとうま味を抽出することができます。熱湯を湯のみに注いで10秒ほど置くと、湯温が10℃下がるので、お湯の温度を下げる目安にしてみてはいかがでしょうか」(島巻さん)

玄米茶・ほうじ茶

「玄米茶、ほうじ茶は、香りを楽しむ入れ方をするのがおすすめです。2人分(約200ml)を入れるなら、茶葉は4g、湯温は95℃、抽出時間は約30秒です。お湯は高温のほうが、香りが立ちやすくなりますよ」(島巻さん)

お茶の種類に応じた茶器でよりおいしく

「最近主流になっている深蒸し茶は茶葉が細かいため、急須で抽出したときに小さな葉が湯のみに出てしまわないよう、細かい目の茶こし網がついた急須がおすすめです。そんなことに注意しながらお茶の種類に合わせて、自分の好みにあった茶器選びを楽しんでみてください」(島巻さん)

急須で入れる冷茶の作り方

 冷たい緑茶

PIXTA

冷茶は、渋みや苦みが抑えられ、うま味や甘みが引き立つお茶の楽しみ方です。同じ茶葉でも、高温のお湯で入れたお茶とは違った味わいを楽しめます。

冷茶は、水でお茶を抽出する「水出し」や、お湯で入れたお茶を冷やすことで作ることができます。お茶の水出しは、ボトルに茶葉と水を入れて抽出する方法と急須で抽出する方法があります。今回は、急須で水出しするときのポイントを島巻さんに伺いました。

急須で作る水出し茶のポイント

  • お茶と男性の手元

    uchicoto

  • お茶

    uchicoto

  • お茶と男性の手元

    uchicoto

    「水で抽出する水出し茶は、温かいお茶と比べて茶葉の量と抽出時間が異なります。茶葉はお湯で入れるときの1.5倍くらいの量を使います。また、抽出時間は長めに(3分ほど)するのが水出し茶の最大のポイントです。氷水でも3分ほど置いておけば、お茶の成分がしっかり出ます」(島巻さん)

    水出しに向いているお茶は?

    「お茶を水出しにすると、渋みや苦みは抑えられ、うま味や甘みが抽出されやすくなります。そのため、水出しのお茶にはうま味成分を多く含む茶葉を選ぶと良いでしょう。深蒸し茶のように葉が細かいほうがしっかりと味が出ます。」(島巻さん)

    急須でオンザロック

    「氷を入れたグラスの上から、急須でお湯出ししたお茶を注いで作る方法です。しかし氷を入れて冷やすと、お茶の味が薄くなってしまうので、あらかじめ濃いめ(100mlのお湯に対して4gの茶葉)で入れるとよいでしょう」(島巻さん)

    二煎目、三煎目をおいしくするために

    お茶と男性

    uchicoto

    お茶は最初の一煎だけでなく、少し工夫するだけで二煎目、三煎目もおいしく飲めると島巻さんは話します。そのためのポイントを教えていただきました。

    最後の一滴まで注ぎきる

    お茶と男性の手元

    uchicoto

    「二煎目、三煎目のお茶もおいしく味わうためには、一煎目をしっかり注ぎきることが大切です。急須の中に水分が残っているとその成分が出てしまい、二煎目を入れたときにおいしくなくなってしまいます。お茶の成分が抽出された最後の一滴まで注ぎきってください」(島巻さん)

    急須のおしりをポンとたたく

    「お茶を注いだあとは、急須の中で茶葉が茶こし網にしっかりついています。これは最後の一滴まで注ぎきった証拠です。そこで急須のおしりをポンとたたくことで、茶葉が急須の真ん中にまとまり、二煎目、三煎目も目詰まりせずに入れることができます」(島巻さん)

    湯温を変えて楽しむ

    「低い温度で入れた茶葉には、カテキンやカフェインがまだまだ含まれています。そこで二煎目、三煎目は熱湯で入れると、適度な渋みや苦みを楽しむことができます。お湯の温度を調節することで、味わいの変化を楽しむことができますよ」(島巻さん)

    お茶をおいしく入れるための茶葉の保存法

    茶筒からでた茶葉

    PIXTA

    お茶の葉は繊細な食品なので、保存には注意が必要だと島巻さんは話します。開封前と開封後、それぞれのおすすめ保存法を教えていただきました。

    開封前のお茶

    「お茶の葉は、光・酸素・湿度・高温・香りに弱いという性質があります。これらは、お茶の味わいや水色(お茶の色)に大きな悪影響を与えてしまいます。そのため、暗くて涼しいところに保管するのが理想です。開封前であれば冷蔵庫や冷凍庫、涼しい戸棚などが良いでしょう。冷凍庫に入れておいた場合は、すぐに開封してしまうと温度差によって湿気(しっけ)てしまうので、室温に戻してから開封してください」(島巻さん)

    開封済みのお茶

    「開封後のお茶は、茶筒に移したり、ジッパー付き袋などに入れて空気を抜き、戸棚の奥や、光の当たらない涼しいところに保管するのが良いでしょう。冷蔵庫で保管するときは室温に戻してから開封してください。また周りの匂いを吸収してしまうので、きちっと密閉してください」(島巻さん)

    おわりに

    島巻さんのお話で、お茶の種類ごとの特徴や適した入れ方がよく分かりました。お茶を楽しむためには、まずは基本の入れ方を知ることが大切です。その上で、自分の好みに合わせて湯温や抽出時間などを調節すれば、より好みのお茶を楽しめそうですね。

    あわせて読みたい

    • この記事取材協力

      株式会社伊藤園

      株式会社伊藤園

      「お~いお茶」ブランドをはじめとした茶系飲料やリーフ(茶葉)製品の提供を通じて、日本文化のひとつである“お茶”の魅力を国内外に発信しています。お茶のリーディングカンパニーとして、時代に合わせた新しいお茶の楽しみ方を提案していくとともに、「世界のティーカンパニー」に向けた持続的な成長を図っています。

      もっと見る
    SNSでこの記事をシェア
    FacebookX(旧Twitter)LinenotePinterest

    コピーされました

    公開日:2016.9.28

    最終更新日:2025.9.18

    ※この記事に含まれる情報の利用は、お客さまの責任において行ってください。
    本記事の情報は記事公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。
    詳しくは、「サイトのご利用について」をご覧下さい。

    同じカテゴリの記事

    広告)太陽光発電・蓄電池なら東京ガスにおまかせ!
    広告)おうちの機器なら東京ガスの機器交換におまかせ!

    お気に入り追加

    追加した記事は、お気に入り一覧でご確認いただけます。