ここから本文です。

乾太くんの新型とは? 最新機種からスタンダードまで特徴をご紹介!

乾太くんの新型とは? 最新機種からスタンダードまで特徴をご紹介!

ガスのパワーで衣類やタオルをふわふわに仕上げると話題の乾太くん。2023年にはフルモデルチェンジされ、デラックスタイプの新型がリリースされました。最新機種の特徴は乾燥容量が拡大しただけでなく、花粉対策、除菌・消臭、お手入れの負担軽減、アプリ連携など多岐にのぼります。リンナイ株式会社 開発本部第一商品開発部の山本哲也さんに、乾太くんのデラックスタイプとその他のモデルとの違いについてお話を伺いました。

最終更新日:2024.8.16

目 次

ガス衣類乾燥機「乾太くん」は大きく分けると2種類に

乾太くん

Rinnai

衣類がすばやく乾き、一度使ったら手放せない」と評判のガス衣類乾燥機の乾太くん。どんな種類があるのでしょうか?

リンナイ株式会社 山本哲也さん

uchicoto

山本さん「乾太くんは大きく分けると、『デラックスタイプ』と『スタンダードタイプ』の2種類があります。デラックスタイプの最大の特徴は、『乾燥容量が多い』『衣類の投入口が大きい』『フィルターが手前にある』になります」

乾太くんデラックスタイプとスタンダードタイプの比較表

uchicoto
※庫内ライト:ドアを開けると自動で照明が点灯する機能です。衣類の取り出し漏れを防ぎます

スタンダードタイプの場合、標準コース・エココース・厚物コースに加え、デリケートコースかシーツ・毛布コースが備わっています。一方、デラックスタイプの場合は、それらのコースを標準で備えた上で、除菌・消臭コース、クリーンコース、花粉ケアコース、マイルドコースの4コースを使えます。

デラックスタイプは、コースが多いため、さまざまな種類の衣類を乾かせたり、シーンに合わせて利用できるのが便利なポイント。また、デラックスタイプには、スタンダードタイプにはない、静音設計や庫内のLEDライト、スマホ連携など多様な機能が搭載されています。

一方、スタンダードタイプはコースが少ない分、操作パネルがシンプルで、機器の値段も割安なのがメリットです。乾燥のスピードはどちらのタイプも同じなので、割安のスタンダードタイプでも、ガス乾燥のパワフルさは変わらないところは嬉しいポイントですね。

「乾太くん」の新型である最新モデル2タイプを徹底解説!

乾太くん

uchicoto

1992年に販売開始した乾太くん。女性の社会進出が進み、乾燥機へのニーズが高まったことを背景に開発されました。販売以降、顧客の声を反映して、順次モデルチェンジを繰り返してきたと言います。2018年にスタンダードタイプの8kgが販売開始、2023年にデラックスタイプが全面リニューアルされています。

乾太くんの販売台数推移

Rinnai
乾太くんの販売台数推移

山本さん「ここ10年で、洗濯機の大容量化が進みました。今や洗濯容量12kgのモデルまであります。一度に洗濯できる量が増えれば、それに合わせて乾燥容量も大きくしていく必要があります」

2018年に販売開始されたスタンダードタイプの新型は8kg、2023年に販売開始されたデラックスタイプの新型は9kgまで対応しています。

乾燥容量を増やしたくても、乾燥機のサイズを大幅に大きくしてしまうと、日本の住宅事情から多くの家庭で設置できなくなってしまいます。そのため、スタンダードタイプ、デラックスタイプどちらの新型モデルでも、幅・高さはそのままに奥行きだけを80mm増やして乾燥容量を拡大しています。

なお、電気式の洗濯乾燥機の場合、洗濯容量の7割くらいが乾燥容量になります。計算すると、12kgの洗濯乾燥機の場合、およそ8〜9kgの乾燥容量に。デラックスタイプの乾太くんには9kgモデルがあるので、同程度の量の洗濯物が乾燥できることになります。

なお、デラックスタイプの新型は乾燥容量が大きくなっただけではなく、多様な機能も追加されています。以下に詳しくご紹介していきます。

デラックスタイプの新型では花粉、除菌・消臭など多様なコースができて便利に!

クリーンコース

温風を使わずに「プラズマクラスターイオン」の力で衣類を消臭してくれる機能です。スーツや革靴など毎日着用していてニオイが気になる衣類や小物に使えます。

旧モデルにもプラズマクラスターが搭載されていて、「静電気低減スイッチ」を押すと、イオン吹出口より「プラズマクラスターイオン」を含んだ風が吹き出して、衣類の静電気を低減してくれる機能がありましたが、新型ではさらに高濃度の「プラズマクラスターイオン」が吹き出します。静電気を低減するだけでなく、消臭効果があります。

除菌・消臭コース

乾太くんで乾燥中の革靴

Rinnai

クリーンコースとの違いは、80℃の温風を「プラズマクラスターイオン」と一緒に使うこと。消臭だけでなく除菌効果が期待できるメリットがあります。ドラム庫内に高濃度の「プラズマクラスターイオン」を充満させて、80℃の温風と「プラズマクラスターイオン」の力で除菌・消臭してくれます。

家庭では洗いにくい衣類や小物、革製品も除菌・消臭すれば、気持ちよく使用できますね。なお、革製品の中でも、温風を当てられない物の場合はクリーンコースを選択する必要があります。

花粉ケアコース

「プラズマクラスターイオン」に加え、ドラム回転と送風により衣類に付着した花粉やチリなどの汚れを取り除いてくれる機能です。温風を使わないため、デリケートな衣類にも対応できますし、洗濯したくない衣類で花粉だけ取り除きたい場合にも対応できます。また、外干しが好きで干した後に花粉だけ除去したいという方にも支持されているそうです。

マイルドコース

マイルドコース

Rinnai

乾太くんは元々静音設計のため、室内での機械音はほとんど気になりませんが、湿気を室外に排出する排湿管の近くでは排気音が気になることもあります。このコースを選ぶと、排湿ファンとドラムの回転数を下げて、運転音を低減してくれます。マイルドコースにするだけで58デジヘル→56デジヘルまで音量を下げてくれる効果があるとのこと。別売りのパイプフードを装着すると、屋外の排気音をさらに低減します。

デラックスタイプの新型では、糸くずフィルターが手前に設置!

新型乾太くん糸くずフィルター

uchicoto

ガス式衣類乾燥機乾太くんの場合、糸くずフィルターを定期的に清掃する必要があります。スタンダードタイプでは下の写真のように奥に設置されていたのが、今回の新型では糸くずフィルターが手前に設置されました。

旧型乾太くん糸くずフィルター

uchicoto
旧型

実際に糸くずフィルターを取り出してみると、その差は一目瞭然。旧型の場合、機器の奥に腕を突っ込み、つまみをグルッと回して解除してから糸くずフィルターを取り出す必要がありますが、新型の場合、手前の糸くずフィルターの持ち手をつかんで上に引っ張るだけ。腕を奥まで差し入れる必要がないために、圧倒的に手軽だと感じました。

新型乾太くん糸くずフィルター

uchicoto
新型

乾太くんの糸くずフィルターはホコリやチリがたまりやすく、乾燥後毎回お手入れができると望ましく、こまめに掃除する必要がありますが、その手間が軽減されるのは嬉しいポイントですね。

デラックスタイプの新型ではスマホのアプリとの連携で完了通知を受け取れる

スマートフォン操作画面

Rinnai

お手持ちのスマートフォンに「リンナイアプリ」をインストールし、乾太くんを登録すれば、運転の残り時間を確認したり、乾燥が完了した旨の通知を受け取ることができます。乾燥が終わってすぐに取り出せば衣類は温かくてふわふわ。そのまま置いておくと湿気を吸っていくので、温かいうちに取り出したいという人に嬉しい機能です。

デラックスタイプの新型は洗濯機の上にも横にも設置可能! レイアウトが自由自在に

乾太くん設置パターン

Rinnai

洗濯機の上に台を設置して、その上にレイアウトされることが多い乾太くん。山本さんによると今でも6割以上は洗濯機の上に専用台を作って設置しているそうです(上図の①)。

ただ、最近では、欧米のように洗面所にランドリールームを作り、洗濯機と乾燥機を横並びで配置したいというご家庭や床置きにしたいというご家庭も出てきていると言います(上図の②〜④)。

こうした多様なニーズに応える形で、洗濯機の操作パネルの位置を上部と下部とで選べるようにしたと山本さん。

山本さん「乾太くんの扉は元々右開きと左開きが選べますが、操作パネルは下部に固定で配置されていました。この場合、洗濯機と並べて配置すると、屈んで操作パネルを操作する必要が出てきます。操作パネルを上部に配置することで、立ったまま操作することが可能になりました」

乾太くんの設置バリエーション

Rinnai

新築でないと設置しにくいといわれていた乾太くん。レイアウトの方法が増えたことで、既築の家でも設置できる可能性が広がります。戸建ての場合は既築の家でも設置できるケースがかなり多いようです。

排湿管 直角エルボ

uchicoto

乾太くんがスピーディに乾燥できる理由の1つがこの排湿管。乾太くん内の水分を排湿管から屋外に排出しながら乾かすことで、庫内の湿度を低くキープし、短時間で衣類をカラカラに乾燥させることができます。

この排湿管の設置のためには乾太くんの上に空きスペースが必要で、現行品では排湿管が天井や天板に接触してしまい、設置できないケースがありました。特に縦型洗濯機はふたが上に開くため、その上に「乾太くん」を設定しようとしても、上のスペースが足りず設置が難しいケースが多かったそうです。

乾太くんの省スペース設置

Rinnai

排湿管に別売りの直角エルボを接続できます。これにより、空きスペースの高さを低くすることができました。乾太くんの設置に必要な高さが945mmから800mmまで縮小されたことになります。

おわりに

洗濯と乾燥は欠かせない家事。共働き家庭が増えていく中で、投資することに価値があるという認識が広まりつつあり、乾太くんの人気に拍車をかけています。設置できるレイアウトも増えているので、これから新築やリフォームをする人はもちろん、既築の戸建てなどでも導入を検討する人が増えているようです。

デラックスタイプの新型では、中が見える丸窓にしつつ、糸くずフィルターを手前に設置することにこだわったと山本さん。

ガラス製の窓は「夫婦で家事を分担するにあたり、中が見えると安心感があるという声が多かった」と言います。旧型では前扉の裏にフィルターを設置していて、窓をガラス製にできなかったものの、今回の新型では、糸くずフィルターを丸窓の下に収まる位置にして、温風が上部から下を通り、背面から排湿筒へ流れるようにしたことで、前扉をガラス製にすることができたのだそう。乾太くんが長年のロングセラー商品として支持されてきた背景には、小さなニーズにも丁寧に応えてきた開発者の努力がありました。

参考:リンナイ株式会社「ガス衣類乾燥機 乾太くん デラックスタイプをフルモデルチェンジ」(2023年03月06日)
参考:リンナイ株式会社「はやい乾太くんの新製品発売について~デザインやカラーを一新し、新たに「エココース」「消臭モード」等を装備~」(2013年06月04日)
参考:リンナイ株式会社「乾太くんのロングセラーヒットへの足跡」
参考:リンナイ株式会社「ガス衣類乾燥機>デラックスタイプ特長」

あわせて読みたい

  • この記事取材先

    山本哲也

    リンナイ株式会社 開発本部第一商品開発部

    山本哲也

    浴室暖房乾燥機の開発を経て特許取得に携わった後、「乾太くん」の新規モデル開発に携わる。2018年のスタンダードモデルの新型のリリースを経て2023年にはデラックスモデルの新型をリリース。ガスのパワーで短時間で乾かす強みを活かしつつ、より便利で使いやすくする工夫を積み重ねている。

    もっと見る
SNSでこの記事をシェア
FacebookX(旧Twitter)LinenotePinterest

コピーされました

公開日:2024.8.16

最終更新日:2024.8.16

※この記事に含まれる情報の利用は、お客様の責任において行ってください。
本記事の情報は記事公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。
詳しくは、「サイトのご利用について」をご覧下さい。

同じカテゴリの記事

広告)水とでんきの駆けつけサービス 新規追加キャンペーン
広告)東京ガスの太陽光発電

お気に入り追加

追加した記事は、お気に入り一覧でご確認いただけます。