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「水漏れしている・・・?」自分でできる漏水調査とは?

「水漏れしている・・・?」自分でできる漏水調査とは?

「水道代が高くなっている」「使っていないのにメーターが動いている」というときは、どこかの蛇口や水道管から知らない間に水が漏れている「漏水」が起こっている可能性があります。水漏れに気付くために知っておきたいチェックポイントや、自分でできる漏水調査について、水まわり修理のプロである東京ガスの修理サービス担当 加藤利矢さんに解説していただきました。

最終更新日:2024.6.3

目 次

もしかして「漏水」かも? ここでチェック!

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PIXTA

東京ガス・修理サービス担当の加藤利矢さんによると、漏水に気付くケースで一番多いのは、水道メーターの検針員が異常に気付き、メモなどでお知らせをしてくれるケースなのだそう。
もし、いつも通り使っているのに水道代が高いと感じた場合は、漏水している可能性がないか、まずは以下の方法で簡単にチェックしてみましょう。

  • 水を一切使用していない状態で、水道メーターのパイロット(上の画像赤枠)が回転している
  • 使った覚えのない蛇口がぬれているなど、不自然にぬれている場所がある
  • 家の中で急に湿度が上がり、カビが生え始めた場所がある
  • 壁から「シュー」という音が聞こえる
  • 水圧が弱くなった
  • トイレのタンクに水がたまるのが遅い


このようなケースに当てはまる場合は、どこかで漏水している可能性が高いと加藤さん。もし目に見えない場所で漏水を起こしている場合は、漏水探知機や音聴棒と呼ばれる機器を使用した専門的な漏水調査が必要になるケースもあります。

漏水で水道料金はどのくらい上がる?

蛇口からにじむように、わずかに漏水しているような場合はなかなか水道料金にも差が出ず、判断が難しいところ。

「水道料金から判断するなら、普段の水道料金に比べて5,000円以上上がっている場合は、早急に対処が必要な漏水が発生していると疑っても良いでしょう」と加藤さんは言います。

水道料金の減額申請をするなら、修理依頼は「指定給水装置工事事業者」に

宅地内の給水管や水道設備の損傷や故障が原因で漏水し、水道料金が割高になった場合、基本的に水道料金は利用者が負担する必要がありますが、場合によっては減額申請が可能なケースもあります。


水道料金の減額申請が可能になるポイントは、まず漏水が故意的ではないこと。次に速やかに修理が完了していること。ちなみに水道料金は全額免除になるのではなく、いつもの使用量から換算して増えてしまった分を減額してもらえる仕組み。各自治体の市区町村単位で異なりますが、減額申請したい水道料金が判明してから2カ月以内に手続きをすることをおすすめします。

しかし、この申請を一般利用者が行うのはハードルが高いと加藤さんは言います。

そもそも水まわりの修理は、配水管から水道メーターまでは水道局が管轄し、水道メーターの下流から給水栓(蛇口やトイレなど)までの修理は「指定給水装置工事事業者」しか行うことができません。

利用者自身が修理することができるのは蛇口やトイレの便器などで、この部分の漏水の場合は利用者が減額申請を行うことも可能ですが、一般の利用者が申請書や、修理が完了したことを証明する書類を作成するのはなかなか難しいそう。

「蛇口や便器以外の配管部分の漏水は、指定給水装置工事事業者が修理を行わないと受理されませんし、またせっかく修理を終えていても、修理記録がきちんと残されていないと、修理したことを証明することができず、減額申請も通らない可能性があります。無駄な出費をせず、確実に申請を通すなら、最初から指定給水装置工事事業者を選んで依頼することをおすすめします」(加藤さん)

なお、火災保険の加入内容によっては、修理を保険で賄うことができるケースもありますが、経年劣化は保証されないので注意が必要です。

漏水が起こりやすい場所とは?

キッチン

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今まで多くの漏水修理にあたってきた加藤さんによると、使用頻度の高いキッチンの修理依頼が一番多いとのこと。レバー式の蛇口やシンク下の配管のつなぎ目から漏水するケースが多いのだそう。

その他、トイレのタンクが劣化して水がたまらなくなったり、浴室では蛇口やシャワーヘッドから少量の水が出続けたり、洗面所の蛇口のホースが劣化して漏水を起こすといったケースも多いそうです。
常に水気のある場所は漏水が起きていることに気付きにくく、気付いた時にはかなりの量が漏れるようになっている可能性もあるとのこと。

漏水の主な原因とは?

今までで一番多かった漏水の原因を加藤さんに尋ねると「全て劣化が原因。漏水が起こる部分に関わる大概のものは耐久年数が10年ですが、すぐに不具合が起きるものは少なく、実際には10年以上問題なく使えるものもたくさんあります。漏水は耐久年数を大きく超えて使い続けた場合に起こることがほとんどです」との答え。

築10年を超えるマイホームなどは「漏水するかも?」というアンテナを頭の隅に持っておいた方が良さそうです。

自分でできる漏水調査の方法

漏水チェック

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漏水は、ある程度自分でもその該当箇所を見つけることができます。
修理業者を呼ぶ前に、漏水箇所の目星を付けたい場合、どこを中心にチェックすれば良いのか、加藤さんに聞きました。

漏水チェックポイント【トイレ】

トイレ

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「しばらく使用していないのに便器の水が流れ続けている場合は、トイレタンク内部のパーツが破損している可能性が高いです。給水管周りがぬれているなら、内部のパッキンが劣化している可能性があります。便器に水が伝って床がぬれている場合は、便器が破損しているか、もしくは給水管やタンクから漏れた水が伝ってきている可能性があるでしょう」(加藤さん)

漏水チェックポイント【浴室】

ユニットバス

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「蛇口が設置されている壁面や吐水口に触れるとぬれていませんか? シャワーヘッドやホースを蛇口のある高さよりも下げたとき、水が漏れてくるなら、蛇口やシャワーヘッドの劣化・故障の可能性があります。サーモスタット水栓の場合、漏水が原因でお湯の温度が上がらなくなるケースもあります」(加藤さん)
※浴室水栓の最もスタンダードなタイプで、温度の目盛りがあるシャワーとカラン(蛇口)を切り替えるレバーが付いている水栓

漏水チェックポイント【洗面所・キッチン】

加藤さんによると、似たような構造をしている洗面所とキッチンは、チェックする場所も似ているのだそう。

「使用頻度が高い蛇口は、吐水口やハンドルから不自然に水がぬれていたらパッキンの劣化が考えられます。また、シャワータイプの蛇口が付いている場合は、ホース部分から水漏れしていないか、引き出して確認してみてください。シャワータイプの蛇口は、ホース収納時に水がもれているとキッチンの床下に水が垂れ、排水管からの漏水と勘違いしやすいので注意が必要です。

キッチンや洗面所の戸棚や引き出しを開けて給水管も確認を。止水栓と給水管の接続部分がぬれていないかチェックすると良いでしょう。シャワーホースからの漏水と同様、床下に水が垂れている場合は腐食の原因になります」(加藤さん)

漏水チェックポイント【洗濯機】

洗濯機

PIXTA

大きく振動することも多い洗濯機は、給水ホースの接続部分や、蛇口レバーの継ぎ目が緩んだりしがち。加藤さんによると、触ってみてぬれていたら、振動によって緩んだか、パッキンなどのパーツが劣化している可能性があるそうです。

「以前は、劣化や災害などで給水ホースが外れた際に水が噴き出したりしないよう、洗濯機につながる蛇口をこまめに閉めることが推奨されていましたが、最近では緊急止水弁がついた蛇口が採用されているお宅がほとんど。2002年以前に建てられたお宅などで、洗濯機用の蛇口が古い場合は、緊急止水弁付きの蛇口に取り換えを検討するのも良いかもしれません」(加藤さん)

漏水チェックポイント【屋外】

立水栓

PIXTA

室内の蛇口に異常が見られなかったら、屋外にある蛇口も、室内と同じように吐水口やハンドル部分を触ってぬれていないか確認を。また、外壁から水が漏れていないかもチェックしてみてください。壁にシミができている場合は、内部から水が染み出している可能性あるそうです。

「地中の給水管が漏水している場合、水の勢いが強いので検針時に明らかな異常が現れ、検針員からお知らせされるケースが多いです。また砂利や土が露出している部分がぬかるんでくるので分かりやすいでしょう。一方で排水管から漏れている場合は、給水管に比べると気付きにくいかもしれませんが、排水が地中ににじみ出ることで異臭がしたり、流れが悪くなるケースもあります」(加藤さん)

また、壁の中からシューっという音がしたり、急激に部屋の湿度が上がったり、壁紙にカビが発生するなどの異常が現れたら、壁の中の給水管が漏水している可能性があると加藤さんはいいます。
特に、坂の上に建っているような住宅の場合、壁の中に給水管が通っている可能性が高いのでチェックしてみるといいでしょう。

自分で調べても分からない場合はプロに調査依頼を!

水道業者

PIXTA

漏水を放置してしまうと、水道料金が上がるだけではなく、建物にカビが発生して腐食・腐敗のために大がかりな修繕が必要になったりするケースも少なくありません。
また、躯体の内部で漏水が起こっている場合、なかなか発見できない可能性も。

「壁の中や床下・天井など、隠蔽部の給水管は漏水していても、実際には分かりにくいでしょう。床下を開けてみたら、洪水のように浸水していたという場合もあります」(加藤さん)

自分で原因を見つけられなくても、漏水の可能性があると思われた場合はプロに調査を依頼することをおすすめします。

水まわりの修理を依頼する時のポイントは?

作業員

PIXTA

漏水が発覚した際の対処法をあらかじめチェックしておくと、万が一のときもスムーズに手配を進めることができて安心です。

集合住宅で漏水した場合にすべきことは?

自宅や共用部分で漏水が見つかった場合は、管理会社や大家に連絡を入れ、指示を受けましょう。休日や夜間には電話がつながらない場合もあるので、事前に緊急連絡先を確認しておくとベストです。

「漏水の場所が目視できるようでしたら、その部分を写真に撮っておくことをおすすめします。集合住宅の場合、後から原因を調査し、責任の所在が決まるケースも多いので、証拠を残しておくことが重要。管理会社にすぐ連絡がつかない場合にも、状況報告に役立ちます」(加藤さん)

失敗しない水道業者の選び方は?

まずは住んでいる地域の水道局のホームページなどを確認し、掲載されている「指定給水装置工事事業者」の中から依頼する業者をピックアップしましょう。先に目星をつけていた業者がある場合は、その業者が資格を取得しているかを確認しても良いでしょう。

必ず見積もりを取り、できれば数社比較を

漏水トラブルが夜間や早朝などに発覚した場合、まずは止水栓を閉めるなどして、応急処置ができるか確認をしましょう。
すぐに業者に修理を依頼したいという場合も、24時間365日対応の優良な業者もたくさんありますが、選択肢の少ない夜間などにあえて出張することで、緊急事態に乗じて法外な料金を請求する悪質な業者もいますから、焦らないことが大切です。

「適正料金を把握するためにも、2〜3社から見積もりを取ると良いでしょう。優良な業者を見抜くコツは、最低限、指定給水装置工事事業者の登録をしていることと、直接の担当者との連絡先とは別に、お客さま窓口などの問い合わせ先が設けられていること。アフターケアの窓口がきちんと機能している業者であれば、万が一直接担当した技術者とトラブルになったり、満足のいく修理が行われなかったりしても、クーリングオフで比較的スムーズに返金されることが期待できます」(加藤さん)

悪質業者を見分けるポイントは以下の記事で詳しく解説しているので、合わせてチェックしてみてくださいね。

水道業者にぼったくられた? 水まわり修理を依頼するときのポイント

水道業者にぼったくられた? 水まわり修理を依頼するときのポイント

水まわり修理の一般的な料金相場は?

電卓とサイコロ

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水まわりの修理を依頼する際、適正な料金相場を知っておくのもトラブル回避に役立ちます。ホームページに載っている料金が相場に比べて格安すぎる場合などの悪質な業者は、訪問後に法外な金額を追加して請求してくる可能性があるので注意してください。

東京ガスの修理サービスでは、漏水調査は戸建て住宅・集合住宅どちらの場合でも9,900円(税込)です。
少しでも違和感があればすぐにプロに相談することをおすすめします。

ガス機器や電気設備だけじゃない! 東京ガスが水まわりもサポート

東京ガスでは、暮らしを快適で安心にするためのさまざまなサービスを提供しています。ガス機器や電気設備に関するサービスに加え、水まわりのトラブルには、以下のサービスをご用意しています。

東京ガスの水まわり修理

パッチョ、水パッチョ

TOKYO GAS

キッチンやお風呂、トイレなどの水もれ、つまりなど、水まわりのトラブルは24時間365日受付、当日の駆けつけも可能です。さらに、東京ガスグループの技術認定を受けた修理スタッフが、作業内容・価格を事前に丁寧にご説明し、ご了承いただいてから作業するので安心です。※
 
※修理サービスは、東京ガスグループ、もしくはプレミアアシスト社、提携するネットワーク企業のいずれかが対応いたします。(東京ガスグループとは、東京ガスライフバル、エネスタ、エネフィットのことです。)

東京ガスの「水とでんきの駆けつけサービス」で急なトラブルに備えませんか?

「水とでんきの駆けつけサービス」は、月額サービス料385円(税込み)で水まわりと電気設備(※1)の急なトラブル発生時に駆けつけ対応するサービスです。(※2)
トラブルに関する出張費・応急処置費が無料(※3)になり、追加費用が発生する場合は、作業前にお見積りをご提示するので安心してご利用いただけます。
 
※サービスの詳細は当社ホームページをご確認ください。
※1 水まわりとは、ガス機器、家電製品、雨水配管を除きます。また、住宅外設備(庭、屋上、駐車場、ベランダ等)は露出部分のみとします。電気設備とは、電気のご使用に必要な設備であり、家電製品・照明器具本体等を除きます。
※2 東京ガスのガスをお使いの方が加入できます。
※3 無料の範囲は、水まわりは不具合の原因調査及び応急処置における出張費及び30分以内の作業費(作業員1名)、電気設備は同60分以内の作業費(作業員1名)です。30分(60分)を超える場合の超過分の作業費、部品代、特殊作業費用、追加人員が発生した際の費用等は、お客さまのご負担となります。

「ガス機器スペシャルサポート」のオプション申し込みで、水まわりのトラブルにも備えませんか?

ガス機器の故障も、水まわりや電気設備のトラブルも、ある日突然やってくるもの。
定額でガス機器のもしもの故障に備えられる東京ガスの「ガス機器スペシャルサポート」は、オプション申込みで水まわりのもしもにも備えることができます。ガス機器スペシャルサポートに加入されている方、もしくはこれから加入しようとお考えの方は、水まわりオプションも検討されてはいかがでしょうか。
 
※東京ガスのガス供給エリア(東彩ガス地区、東日本ガス地区、日本瓦斯(ニチガス)真岡地区は除く)にお住まいで、東京ガスがガス小売事業者となる家庭用のガス小売契約を締結し、かつ当該契約に基づくガスの供給を受けているお客さまが対象となります。
※ガス機器スペシャルサポートのサービス提供開始後1年間は解約できません。また、水まわりオプションのサービス提供開始後1年間は、水まわりオプション及びガス機器スペシャルサポートを解約できません。
※一部対象外機器、設備、サービス適用には条件等があります。

おわりに

じわじわと漏れ始め、すぐには気付くのが難しい漏水。もし漏水を見つけたら、早めの対処が被害を最小限に収める最大のポイントです。確証が得られず心配な場合も、異変を感じたら念のためプロに確認してもらうと安心ですね。

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公開日:2024.3.29

最終更新日:2024.6.3

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