夏に向けて無理せずできる! 節電・ガスの節約のポイント
これから本格的に暑くなる夏、できるだけ快適に過ごしたいですね。でも、冷房を使う機会も増え、電気代が高くなってしまうのが悩みのタネではないでしょうか?
上のグラフは、「省エネになる使い方を知りたいもの」を聞いてみた結果です。「エアコン」「お風呂・シャワー」「冷蔵庫」が上位にあがってきました。
そこで、リクエストの多かったエアコン、お風呂・シャワー、冷蔵庫の使い方について、東京ガス都市生活研究所の研究結果から、この夏に実践できる具体的な節電やガスの節約方法のポイントを7つご紹介していきます。すぐできることばかりですので、ぜひ試してみてくださいね。
エアコンのおすすめ節約法
夏はエアコンを頻繁に利用する時期です。まずは「省エネになる使い方を知りたいもの」のトップであるエアコンに関する節電のポイントを3つご紹介していきます。
ポイント1:定期的なフィルター掃除を!
エアコンのフィルターを定期的に掃除するだけで目詰まりが解消され、省エネになるだけでなく、エアコンの効きも違ってきます。まずは使い始める前に一度掃除してみてはいかがでしょうか。気持ちよく夏を迎えられますよ。
エアコンのニオイが気になるときは、そろそろお掃除が必要なサインかも。ニオイが気になるときはこちらの記事もぜひチェックしてみてください。
「エアコンのニオイが気になる! 」フィルター掃除で十分!? 効果的なお手入れとは?
ポイント2:熱中症に注意しながら使い方を工夫!
熱中症に注意しながら、使い方を工夫してみましょう。夏でも夜は日中より気温が下がります。夜間の冷房は設定温度も含めて使い方を工夫しましょう。また、自然の風や扇風機も活用しましょう。
たとえば、エアコンの運転時間を17時間/日から9時間/日に短くすると、一日約33円お得になります。熱中症に注意しながら、できる範囲でエアコンの使い方を工夫してみましょう。
ポイント3:室内温度を見直してみよう!
冷房時の室温は28℃を目安にご自宅の状況に合わせて設定してみましょう。そのときに、自分の体と相談しながら無理をしない範囲で温度設定をおこなってください。扇風機の併用はもちろん、うちわや氷なども活用し、冷房に頼らず涼しく過ごす工夫も夏ならではです。例えば、設定温度を2℃上げると、一日で30円以上の節約につながります。
他にも、エアコンの買い替えを検討している場合は、ぜひ省エネ性能の高いエアコンに切り替えてみましょう。最新の省エネエアコンは性能が向上し、消費電力も少なくなっていますので、電気代の節約に効果的です。
お風呂とシャワーのおすすめの節約法
次に、省エネになる使い方を知りたい第2位のお風呂とシャワーの節約方法を2つご紹介します。
ポイント4:お風呂の温度設定を見直そう!
夏に入浴するときは、お風呂の設定温度を下げてもよいかもしれないですね。42℃にしていた設定温度を2℃下げ、約40℃に設定することで、約9%の省エネになり、ガスの節約につながります。
ポイント5:シャワーを1分短縮しよう!
夏はお風呂ではなく、シャワーで済ます方も多いのではないでしょうか。そのときに、出しっぱなしにして洗っていませんか? 1分間で10リットルものお湯が流れていってしまいます。一人1日1分、使用時間を短くするだけで大きな省エネになります。ぜひ小まめにお湯を止めることを意識してみましょう。手元ですばやく水を「出す/止める」を切り替えることのできる節水シャワーヘッドも効果的です。上手に活用してみてください。
冷蔵庫のおすすめの節約法
最後に、省エネになる使い方を知りたい第3位の冷蔵庫の節電方法を2つご紹介します。冷蔵庫は24時間、365日使っていますので、ぜひ使い方を工夫してみてください。
ポイント6:冷蔵庫の温度設定を見直そう!
冷蔵庫の設定温度を「強」から「中」や「弱」に設定しなおすと省エネです。冷凍庫やチルド室なども個別に設定できる場合も多いので、確認してみましょう。温度を上げるときは食品の状態を確認しながら行ってみてください。
ポイント7:冷蔵庫の扉を開けるのは出すものを決めてから!
暑い夏は冷たい飲み物を冷蔵庫から取り出す機会も増えますね。何を取り出すか決めないまま、冷蔵庫を何度も開けるとその都度冷気が逃げてしまい電気代が無駄になります。できる限り、冷蔵庫の開閉の回数を少なくするように心掛けましょう。取り出すものを考えてから冷蔵庫のドアを開けるのがポイントです。
光熱費高騰で、節電やガスの節約に取り組む人が増加!
「節電」実践度合い
「ガスの節約」実践度合い
ここまで具体的な取り組みポイントをご紹介してきました。ちなみに、節電やガスの節約について意識している人はどれくらいいるのでしょうか? 東京ガス都市生活研究所が行った「エネルギー意識・実態調査」の調査結果から、節電やガスの節約への意識の変化について見てみると、節電やガスの節約に取り組む人の割合は、東日本大震災翌年の2012年以降減少傾向にありましたが、2022年夏は再び増え、2012年と同程度となりました。
節電やガスの節約に取り組む理由は!?
節電に取り組んでいる理由(上位5項目)
ガスの節約に取り組んでいる理由(上位5項目)
また、節電とガスの節約に取り組んでいる理由を聞いたところ、節電は「電力が不足気味だから」が1位、ガスの節約の1位と節電の2位は「光熱費節約になるから」でした。電気代、ガス代を「高い」と感じる人が増え、光熱費削減を強く望んでいることがわかります。
暮らしの中で取り組んでいる省エネ行動
省エネのために行っていること(上位5項目)
実際には、どのような省エネ行動を実施しているのでしょうか。多くの方が「照明をこまめに消す」に取り組んでいるようです。次いで、「冷房は28℃程度」、「入浴はシャワーで済ます」などの取り組みが多いようです。
節電と快適な暮らしを両立させる工夫が大切
節電に取り組んでいない理由(上位5項目)
2022年の夏の調査では、節電やガスの節約に取り組む人の割合が増えていたことが分かりましたが、節電に絞って見てみると、「非常に取り組んでいる」と「取り組んでいる」と答えた人は約3割程度です。
節電に取り組んでいない人にその理由を聞いてみると、「身体がつらい」「生活が不便になる」という声が多く、6年前の調査と比べると10%以上増加していました。ここからも節電の必要性は感じるものの、つらさや不便さを我慢してまで取り組むことはできない、と感じている人が多いことがわかります。
節電の取り組みがつらいものになってしまっては、続けることが難しくなってしまいますので、節電やガスの節約のためには、”つらくないこと”からまずは始めてみるといいですね。
おわりに
光熱費高騰の影響もあり、節約意識が高まっています。今回は、省エネになる使い方を知りたいニーズの多かったエアコン、お風呂・シャワー、冷蔵庫の省エネになる使い方をご紹介しましたが、それ以外にも、生活者一人ひとりが暮らしの中で簡単にできる省エネのポイントはたくさんあります。東京ガス都市生活研究所の「ウルトラ省エネブック」でもご紹介していますので、もっと知りたいという方はぜひご覧ください。
この夏、無理せず、自分に合った節電やガスの節約方法を見つけて、快適に過ごしながら省エネ、節約に取り組んでみてください。
文筆:東京ガス都市生活研究所 主任研究員 博士(環境情報学) 久米村秀明
手軽にできる省エネ方法をご紹介「ウルトラ省エネブック」
エネルギーは、毎日の生活のあらゆるシーンで使われ、暮らしを支えています。
普段の生活の中で手軽にできて、地球にもお財布にも優しい省エネの方法はまだまだたくさんあります。
東京ガスでは「ウルトラ省エネブック」サイトで、手軽にできてお得な省エネ方法や、ちょっとした省エネのアイデアなど幅広くご紹介しています。「これならやれそう!」というものから始めてみてはいかがですか?