ソファは素材ごとに汚れを落とす方法が異なる
自宅でのリラックスタイムに欠かせないソファ。飲食したり、そのまま横になると食べかすや皮脂で汚れがちです。
山岸製作所の担当者によると、「ソファは素材ごとにそのお手入れ方法が異なります」とのこと。革製、合皮製、布製のソファについて、それぞれどのようにお手入れすればよいのか伺いました。
ソファの汚れの落とし方【本革素材の場合】
高級感があり、しっとりとした手触りが特長の本革素材のソファ。革は吸湿性と通気性に優れているので、べたつきにくく年間を通して快適さを保てます。また、耐久性が高く、ダニが発生しにくいのも特長の一つです。
革製ソファの日々のお手入れの方法
革製ソファの場合、日常的に布で乾拭きする必要があります。革製のソファは表面がツルツルしているため、ホコリやゴミが付着しにくいのが特徴。それでもわずかに付着したホコリを放置すると、湿気などによってこびりついてしまうことがあり、縫い目部分はホコリやゴミがたまりがちです。黒や茶などダークカラーの革製ソファの場合には、特に白っぽいホコリが目立ちます。
ソファ全体を乾いた布で拭き、ソファの端の部分や縫製部分は、専用のブラシや掃除機などで汚れを落としていきましょう。汚れるとつい濡れた布などで拭きたくなってしまいますが、光沢のある革製のソファの場合、乾いた布での乾拭きがよいそうです。
※水拭きOKと記載のあるソファを除きます。
また、革は年数が経つとひび割れてくることがあるので、プロテクターを塗布し乾燥から守ることも大切です。頻度としては年2回程度で問題ないとのこと。プロテクターを塗布すると表面に膜ができ、汚れがこびりつくのを防いでくれます。
革製ソファの汚れやシミの落とし方
目立つシミや汚れがある場合には、革専用のクリーナーを使用しましょう。クリーナーの多くはホームセンターや家具屋さんで売られていますが、革の種類によって使用できるものが異なるため、取扱説明書や購入元にて、適したクリーナーをあらかじめ確認します。
ソファの足が金属の場合、ホコリが付着したところに湿気が発生するとさびやすいので注意が必要です。足部分も本体同様、乾拭きをすることを心掛けましょう。
ソファの汚れの落とし方【合皮素材(ビニルレザー)の場合】
メンテナンスのしやすさと、お手頃で人気の合皮素材(ビニルレザー)のソファ。本革同様、表面にダニが発生しにくいというメリットがあります。合皮素材の品質も向上しており、耐久性も増しています。
合皮製ソファの日々のお手入れの方法
合皮素材の場合も本革素材のソファの場合と一緒で、日々のお手入れは布での乾拭きです。
足部分も含め、全体を乾拭きしましょう。
合皮素材の場合は、本革製ソファのように乾燥から守る目的でプロテクターを塗布する必要はありません。ただ、紫外線などによる変色が起こることもあるので、直射日光が当たるのは避けましょう。直射日光が当たらない場所に置いたり、布カバーをかけて使用する方法があります。
合皮製ソファの汚れやシミの落とし方
合皮素材のお手入れでは、水を少量、使用できます。乾拭きで落ちなかった汚れは、濡らして硬く絞った布で拭き取りましょう。
合皮は強い素材なので、落ちにくいシミや汚れは、中性洗剤を5%混ぜたお湯に布を浸し、硬く絞ったもので拭くことも可能です。強くこすらず軽く叩いて汚れを落としましょう。
ただし、使用してよい洗剤は中性洗剤のみ。酸性やアルカリ性の洗剤は使用できないのでご注意ください。また素材によっては水分や洗剤を避けた方がよいこともあります。取扱説明書を確認してお手入れしましょう。
ソファの汚れの落とし方【布素材の場合】
布製のソファはソフトな風合いとカジュアルな雰囲気に加え、色や素材のバリエーションが豊富なのが特長です。また革製や合皮製に比べて低廉な商品も数多くそろっています。
ただ、布目にホコリやゴミがたまりやすく、革や合皮に比べてダニが繁殖しやすいので、こまめなお手入れが必要です。カバーを取り外しできるタイプ(カバーリングタイプ)なら、洗濯して清潔さを保ちやすくなります。
布製ソファの日々のお手入れの方法
布素材ソファは日々のお手入れとしてブラシや掃除機を全体にかけ、ホコリやゴミ、ダニがたまらないようにします。ブラシの場合、毛が柔らかいもので布にダメージを与えないものを選ぶとよいでしょう。布製品専用のブラシはないため、できるだけ柔らかいもので「掃除用」と記載のあるものがおすすめです。
布製ソファの汚れやシミの落とし方
カバーが外せないタイプのソファの場合、合皮製のソファと同様に中性洗剤を混ぜたお湯に布を浸し、硬く絞ったもので叩くようにして汚れを落としましょう。ゴシゴシとこするのは避け、優しくぽんぽんと叩きます。
シミや汚れが気になる場合、カバーが外せるものであれば、洗濯をしたりクリーニングに出すことが可能です。
頑固なシミの場合には、ゴシゴシこすってしまいがちですが、生地の表面が傷んでしまう可能性も。毛玉や傷ができてしまうと修復は困難です。上述した方法を試して汚れが落ちない場合には、専門の業者にお任せしたほうが安心です。
毎日使うことが多いソファ。ホコリや手アカ、シミ、皮脂汚れや食べこぼしで汚れが気になる・・・という方も多いのでは。
そんな時は、一度ハウスクリーニングの専門業者にお願いしてみるのもおススメです。
東京ガスのハウスクリーニングは、自社研修を受けたプロが専用の機材や洗剤を使い分け、自分では落としきれないシミや汚れを素材に合わせて徹底的にキレイにします。
利用した方の中には、せっかくお金をかけて綺麗にしてもらったのだから、綺麗な状態を維持しようと感じる方も多いそう。
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布製ソファのダニ対策
布製ソファにダニが繁殖してしまった場合の対策方法としては、ダニ取り剤のシートを設置して駆除する、ソファに専用のスプレーを掛けてから掃除機で吸って取り除く、専門の業者に委託するなどがあります。
ダニが生きていると、布地にしがみついて掃除機でもなかなか駆除できないそう。掃除機やブラシ掛けを日々丁寧に行い、ダニの繁殖を防ぐのが大切です。
さらにダニを予防するには、とにかく「湿気」対策が肝要です。カバーが外せるものはカバーを洗濯し、ソファ本体やクッションの中綿は天気の良い日に陰干しをします。特にクッションの中の羽毛は湿気をため込みやすいため、しっかりと乾燥させましょう。また、部屋自体の風通しを良くすることも大切です。
また、ソファで横になることの多い方は、カバーを掛けたり、洗えるブランケットを体とソファの間に敷きましょう。直接触れないので皮脂がソファに付着せず、汚れにくくなります。
北欧ではソファに座る際に、必ず布を敷く習慣があるそうです。長くて寒い冬、室内で過ごすことが多い、北欧ならではの生活の知恵ですね。
ソファの生地によっては、撥水加工ができるものもあります。撥水加工は汚れ対策やダニ対策として有効ですし、こぼしてしまった水分も弾いて、汚れを付きにくくしてくれます。
防水ソファとして市販されているものもありますが、通常のソファの場合でも後でも撥水加工スプレーを掛ける方法もあります。なお、撥水効果が高く長持ちしやすいのは、ソファ生地を裁断する前に生地の状態で撥水液を含ませる方法です。購入前であれば、ソファのメーカーや販売店に撥水加工が可能か、確認するとよいでしょう。
おわりに
毎日使用するのに、なかなか洗濯やお手入れがしにくいソファ。私たちが想像している以上に汚れや湿気をため込んでいることがあります。購入時の撥水加工、天気の良い日の陰干しなど、長く清潔にするためにはこまめなお手入れが必要ですね。