玄関のキレイ度は「傘立て」を見れば丸分かり⁉
玄関は常にキレイにしておきたい場所ですが、収納スペースが少なく、靴や傘の収納に困るという方も多いと思います。今回は、2,000軒以上の家を片づけてきたコジマジックさんに、「収納を工夫したいけれど、なかなか良い方法が見つからない」という方のために、玄関の収納方法のコツを教えていただきました。
「玄関はそれなりに片づけているつもりだけど、よその家庭と比べてどうだろう」という方は、自宅の傘立てをチェックしてみましょう。これまで2,000軒以上の家を片づけてきたコジマジックさんによると、「家のキレイ度は傘立てに表れる」そうです。
コジマジックさん「傘立てに剣山のように傘が刺さっていたり、マンションなら共用廊下の窓のサンにずらっと傘が掛けられていたりする家は、残念ながら散らかっていることが多いです(笑)。心当たりがある方は、この機会にぜひ一度収納を見直してみましょう!」
玄関に置くモノを見直し、適正量に整理しよう
玄関収納を考える最初のステップは、まず置くべきモノを整理すること。「玄関に置くモノ=靴」と考えている方は多いですが、玄関には他にもたくさんのモノがあるはずです。
コジマジックさん「靴はもちろん、傘やベビーカー、電動自転車のバッテリー、お子さんの運動グッズ、DIYの工具、ウォーターサーバーのストック・・・。玄関には、収納すべきモノが意外と多いのです。まずは今あるモノを見直し、それらが本当に必要か考えてみましょう」
そして、「必要なモノが適正量かどうかも検討すべきポイントです」とのこと。例えば傘なら、適正量は「家族の人数×1.5」なのだそうです。4人家族なら6本ということになります。
コジマジックさん「4人家族なのに10本以上の傘を持っているご家庭をよく見掛けますが、どんなに強い雨が降っても、傘を2本差すことはないですよね(笑)。モノが必要以上に増えれば、どうしても散らかりやすくなります。思い切って整理をしてみましょう」
収納場所を決める際は「どこで使うか」をよく考えて
コジマジックさんによると、モノの収納場所を決める際の鉄則は「どこでモノを使うかを考えること」なのだそう。使う場所のすぐそばにモノを収納すると、暮らしのストレスがなくなるといいます。
コジマジックさん「例えば、今や生活に欠かせないマスク。多くのご家庭が薬箱の横に置いていますが、よく考えれば、マスクは出掛ける際につけるものですよね。つまり、玄関に置くことをおすすめします。そうすれば、靴を履いていざ出掛けるときに『マスクを忘れた』と戻ることもなくなります」
また、片づけが苦手な方にありがちなのが、余った収納スペースを使おうとすること。スペースを空けておくのはもったいない気がしますが、その場所で使用しないモノを無理に収納するのはNGです。
コジマジックさん「余っているスペースは、ほとんどの場合使いにくい場所に生じます。そこに何かをしまっても、結局は生活動線から外れていて手が伸びなくなり、“無駄なモノ”になってしまう可能性が高い。無理してスペースを使わないのも収納テクニックですよ」
「キレイな状態を維持しやすいか」も考慮したいポイント
いい収納の一つの条件は、掃除のしやすさにもきちんと配慮されていることでしょう。コジマジックさんは「掃除が苦手な方はとにかく床置きをやめて!」と教えてくれました。
コジマジックさん「掃除が苦手な方は『掃除しやすい状態』をつくることが大切。壁面収納を活用するなどして、とにかく床にモノを置かないようにしましょう。そうすれば、掃除の際にしゃがんでモノをどかしたり、隙間を縫うように掃除機をかけたりすることもなくなります。また、床だけでなく棚の上も、できるだけモノは置かないようにしたいですね。何か置く場合はトレイを用意し、そこだけを使うようにすると、散らからないし掃除もしやすいですよ」
また、コジマジックさんのおすすめは、玄関に専用のごみ箱とハサミを置くことなのだそう。玄関で靴を脱ぐ前にハサミで郵便物を開封し、不要なモノはごみ箱に処分して必要なモノだけ家の中に持って入るようにすると、棚の上に郵便物が山積みになる事態も回避できます。
少しの工夫で、家族みんなが上手に靴をしまえる玄関に
玄関収納で気を付けたいポイントを押さえたところで、いよいよ具体的な収納テクニックを、よくあるお悩みに基づいてご紹介します。
【よくあるお悩み 1】― 靴が多くてしまいきれない
まずは、よく聞かれる「靴が多くてしまいきれない」というお悩みに答えてもらいました。
コジマジックさん「靴の収納に役立つのがつっぱり棒! 靴箱の棚の間に2本つっぱり棒を設置すれば、スペースが2倍になります」
「お子さんや女性などサイズの小さな靴は、靴箱の奥につっぱり棒を設置して立てて収納するのもおすすめ。奥にはオフシーズンの靴を並べてください」
【よくあるお悩み 2】― 子どもが靴をしまわない
また、靴の収納で同じく多く聞かれる悩みが「子どもが靴をしまわない」というもの。2児のパパでもあるコジマジックさんは、「色」を使ってこの問題をクリアしているといいます。
コジマジックさん「わが家では、家族一人一人にパーソナルカラーを決めています。そして、靴箱や玄関にその色のマスキングテープや『あしあとシート』を貼ることで、子どもたちはきちんと『自分の色』の場所に靴をしまうようになりました。収納場所を明確にしてあげれば、お子さんもきっと片づけられるようになりますよ」
手狭な玄関にもピッタリ! 雨具の収納は壁面を活用
玄関で意外と場所をとるモノの一つが雨具。手狭な玄関の場合、傘立てに貴重なスペースをとられてしまうのはもったいないですよね。そこでコジマジックさんがおすすめするのが、壁面収納。写真のように、ドアの裏にタオル掛けを設置すれば、簡単に傘を収納できます。
コジマジックさん「ポイントは、タオル掛けを2つ使うこと。持ち手を掛ける部分だけでなく、先端も差し込むように設置すれば、ドアを開閉しても傘がパタパタせず、動きにくいですよ」
同じくレインコートも、フックなどに掛けて収納するのがおすすめです。
コジマジックさん「わが家では、水滴が落ちても気にならないたたき部分の壁にフックを設置し、そこに吊しています。賃貸で壁に穴を開けるのが難しい場合は、つっぱり棒を使ってハンガーを掛けられるようにするか、床と天井を使って縦につっぱり棒を設置し、そこにフックを付けるといいでしょう。後者の場合、フックの位置を低くすればお子さんも使えますよ」
意外な収納スペース「靴箱の扉裏」はぜひ活用して!
最後にコジマジックさんが教えてくれたのは、靴箱の扉裏を収納スペースにする驚きのテクニック! 少しの工夫でスリッパや鍵を収納できてしまいます。
コジマジックさん「一般的に、扉を含む靴箱の奥行は35cm、靴箱の棚だけの奥行は30cmに設計されています。つまり、扉と棚の間には5cmの隙間があるんですね。そこに100円グッズのタオル掛けを設置すれば、あっという間にスリッパ収納が完成!タオル掛けの高さは大体4.5cmなので、ピッタリなんですよ」
コジマジックさん「同じく100円グッズの可動フックを付ければ、鍵も収納できます。このときに誰の鍵をかける場所かを分かるようにしておけば、家に上がらずとも鍵の有無を見るだけで、『ママの家の鍵と自転車の鍵がない。買い物に行っているのかな』などと判断できるというメリットもあります」
防犯の観点からも、鍵を玄関先に収納する際は、このように扉裏スペースを利用するなどして見えにくくするのがおすすめです。
コジマジックさん「最近はリレーアタックといって、外から車のスマートキーの電波を拾い、鍵を開けてしまう犯罪も発生しています。車の鍵を玄関先に置く場合は、リレーアタック防止のキーケースなどを使うと安心ですよ」
理想の玄関を追求するならリフォームもあり
「玄関の環境を徹底的に改善したい」という場合は、思い切ってリフォームするのも手。リフォームする際は、靴の横幅と家族の靴の足数を把握しておくといいでしょう。コジマジックさんは、その理由を次のように教えてくれました。
コジマジックさん「靴の横幅(1足分) は男性で約24cm、女性で約20cmです。例えば靴箱の内寸が80cmなら、女性なら4足、男性は3足収納できます。このサイズ感と靴の足数が分かれば、必要な靴箱のサイズが見えてきます」
住まいのお困りごとは東京ガスにお任せください!
東京ガスライフバル(エネスタ・エネフィット)では、玄関やバルコニーといった外まわりや、キッチン・浴室・トイレといった水まわりなど、さまざまなリフォームを幅広く承っています。ガス機器・リフォーム機器・家電製品の購入もお任せください。また、地域密着型のアフターフォローも万全! お近くの東京ガスライフバル(エネスタ・エネフィット)へお気軽にご相談ください!
おわりに
今回コジマジックさんの取材を通して分かったのは、「収納を考える際は、まず暮らしを見直すことが大切」ということ。
自分たちが生活する上で、どこでどんなモノを使うのか。なぜ掃除が面倒になり、子どもたちは靴を脱ぎ散らかしたままなのか。暮らしをしっかり振り返ることで、あなたの家庭にとってベストな玄関収納にたどり着けるはず! この機会に家族みんなで、キレイを保てる玄関づくりについて考えてみてはいかがでしょうか?