マンションの収納が足りなくなる原因は?
マンションに暮らし始めて数年経つと、少しずつ収納場所が足りない、収納できないから片付かないと感じるようになるのは、よくある悩みです。
具体的な原因を探っていきましょう。
1. ライフスタイルの変化でモノが増えた
家族が増える、ペットを迎えるといった変化があると必要なものが増え、必然的にモノが増えていきます。
また、家族間でも勝手に処分したり片づけるとトラブルにもつながることから、モノをそのままにしてしまい片づけが進まないということもあるでしょう。
2. 使いづらい収納スペースがある
マンションは、限られた占有スペース内にさまざまな設備を配置しなければならないので、収納スペースが使いづらい形になってしまっていることも。
そのため収納したいものが入れられなかったり、デッドスペースが生まれてしまうということが起きやすいといえます。
3. そもそも収納スペースが足りない
近年の分譲マンションの多くは、約8~10%が収納場所として設計されている傾向があります。この場合、例えば75平米ほどのマンションなら収納場所は3.5~4.5畳ほどです。
つまり、畳3~5枚分のなかに家族や家庭に必要なものすべてを収納しなければならないため、かなり効率よく収納しなければ入りきらない可能性もあります。
4. 片づけや整理収納が苦手
片付けることが嫌いで片付けられない、もしくは、限られたスペースにうまく収納する方法が分からなかったり、片付けた状態を維持していくことが苦手で「収納が足りない」という状況になっているかもしれません。あるいは、家族がきちんと収納してくれなくて悩んでいるという方もいるのではないでしょうか。
専門家が提案するスッキリ収納するための方法
限られた中ですっきり収納するためには、大前提として押さえておきたい考え方があると整理収納アドバイザーの七尾さんは言います。
「私は、収納量は『家計の予算』のようなものだと考えています。家計の場合は予算の中で衣食住や交際費などに振り分けていきますよね。収納も同じです。足りないからと簡単に増えるものではないから、家計の予算と同様に『配分』が重要なんです」(七尾さん)
ここからは、七尾さんが提唱する『意識するだけで片づきやすい部屋に変化していくポイント』をご紹介していきます。
【ポイント1】モノの「所有者」や「使用頻度」で分類
まずは片付けたいエリアにあるものを、しっかり確認していきます。
「1つのエリアにさまざまな人のものが混在していると、ゴチャゴチャしがちです。各エリアごとに、ここは主に誰のモノを置く場所なのか、というゾーニングを決めて、人ごとのモノの所有量が把握しやすいようにしましょう。
また、使用頻度の高いもの、低いものが混ざっているとよく使うモノが出しづらくなります。そのため、リビングなどの出入りが多い場所に置くのは使用頻度が多いモノに厳選し、使用頻度が低いモノは出し入れの少ない場所に配置しましょう」(七尾さん)
分類すべき例について挙げていただきました。
掃除用品、洗剤、食材などのストックがあちこちに点在している
「収納の空いている場所などにストック品を適当に入れてしまうと、ストック品が点在して所有量が把握しづらくなり、家にまだあるのに重複買いしてしまったり、必要な時に在庫がなくて困るという事態が起きやすくなります。
洗面周りのストックは洗面所、食品やキッチン周りの消耗品はパントリーに置く、などルールを決めて、そこからあふれないように買う量もコントロールしましょう」(七尾さん)
クローゼットの中で家族の服が混在している
1つのスペースを複数の人が高頻度で使用する、つまりクローゼットのような場所は特にスペース分けが重要です。
「洋服は特に増えやすいモノのため、ご家族それぞれにスペースを配分して所有量を見える化し、その範囲内でやりくりすることが大事です。人別にスペースを分けることで、着たい時に着たい服が見つからない、という事態も防ぎやすくなります」(七尾さん)
普段づかいの食器と、来客用や使用頻度の低い食器が混在している
「日常的に使用する食器は手前や手が届きやすい高さに、来客用や使用頻度が低い食器は棚の奥、または上や下の方に収納します。また、使用頻度が高い食器はなるべく重ねすぎず、サッと取れる収納にしておくのがオススメです」(七尾さん)
使用頻度によって収納場所を分けると、普段の生活動線もスムーズになりますね。
あまり遊んでいないおもちゃが、よく遊ぶおもちゃと同じスペースにある
増え続けるおもちゃも、使用頻度に合わせて分類します。
「リビングにたくさんおもちゃが置かれていると、すぐに散らかってしまう上に、量が多いとお子さんも片付けにくくなります。そのため、すぐ手に取れる場所に置くのはよく遊ぶ1軍のおもちゃに厳選し、使用頻度が低いおもちゃは収納の中などに入れておき、子どもが遊びたがった時に取り出すようにしましょう。
使用頻度が低いおもちゃは、しばらく様子を見て、子どもが遊びたがらないようであれば手放すことも検討しやすくなります」(七尾さん)
【ポイント2】収納スペースの形状に合わせて収納する
例えば、奥行きの深い収納スペースに小さなものを入れると、たくさん入りますが出し入れが大変になりがちです。小さくて軽いものをたくさん収納したい場合は、ケースにまとめて入れてから収納します。
「取っ手やキャスターがついたケースを使えば、奥行きがある収納でも取り出しやすくなりますよ」(七尾さん)
また、手が届きづらい高さの収納スペースに大きくて重いものを置くと、取りづらいだけでなく落としてケガをしてしまう危険性もあります。
七尾さんによると、目線よりも高い部分にある収納スペースには重いものは置かないようにするか、タオル類や布団など、万が一落としてしまってもケガにつながりにくいものを収納するなどの注意が必要とのこと。
「やむを得ず重いものを置く場合は、しっかりとつかめる取っ手があるケースを利用して収納するなどの工夫をし、出し入れするときには安全な脚立などを使用しましょう」(七尾さん)
そのほかの収納スペースでも「動線としてここに置きたい」「ここに置くしかない」という場合は、置く向きや入れる順番、収納ケースの形状やタイプを見直していくと快適&安全な収納に近づいていきます。
次からは、エリア別に具体的な収納のコツをご紹介していきます。
マンションの収納不足を「片づけ」で解決する
マンションの限られた収納スペースでも、上で紹介した「モノの分類」や「使用頻度別にする」という部分をクリアすれば、あとはそれを整頓していくだけです。
その際のポイントをエリア別に解説していきましょう。
キッチン
調理を行う場所という特性上、意識したいのは動線とアクション数です。
また食品には賞味期限があるため、在庫管理もしやすいよう分かりやすく収納したい場所です。
深い引き出しには立てて収納
「上に積み重ねてしまうと下にあるモノが出しづらく、さらに管理もしづらくなるため、深さのある引き出しの場合は、立てて収納しましょう。奥行きが深い引き出しの場合、使用頻度が高いものを手前に収納すると、引き出しを動かすアクションも最小限で済むので、作業効率もアップします」(七尾さん)
以下は深い引き出しなどによくあるパターンです。
Before
コンロ下の収納にフライパンを重ねている状態です。
使用頻度が高いものが上にありますが、取り出す際にはかならず両手が必要です。
After
七尾さんのアドバイスを参考に、「立てて収納」を取り入れて整理してみました。
立てて収納するツールを導入した結果、片手でラクに取り出せるようになりました。
また、フライパンなどの取っ手を横向きにしつつ、その下のデッドスペースに稼働率の低いブレンダー機器を置いたことで、スペースを有効活用できています。
スペースに余裕ができたので、別の場所に保管していた土鍋も置くことができました。
立てて収納するツールを使う場合、収納スペースの幅や高さ、フライパンの大きさなどを考慮し、取っ手の向きを決めると良いことも分かりました。今回はあまり深さがないスペースだったので、フライパンの取っ手を斜め上にせず、ほぼ真横に配置。取っ手部分の下がデッドスペースとなるため、そこに使用頻度の低いものを置いて、実際の使用状況にマッチした引き出しが完成しました。
「このような専用のツールを使う以外にも、ファイルボックスなどを利用して立てて収納することも可能です」(七尾さん)
細かなものはケースに収納
「小さくて自立しづらいパッケージの食品などは、ケースにひとまとめにするのがおすすめです」(七尾さん)
Before
よく飲むコーヒーなどは取り出しやすい位置にありますが、他の物は乱雑です。物同士の境目が分かりづらいので、何がどれだけ残っているのかも把握しづらく、気付いたらストックがなくなっていた、ということが起きやすい状況となっています。
袋を閉じておくクリップなどもバラ置きなので、物の隙間に隠れてしまったりして、いくつあるのかも分かりづらいです。
After
七尾さんのアドバイスを参考に、細かなものはケースで使用頻度別に収納しました。
1番左にはあまり飲まない飲料の袋をまとめました。その隣のケースにコーヒーや紅茶、ココアなどよく使うものを配置。瓶や缶など形状がさまざまですが、ケースにまとめることで整頓できています。
散らばっていた袋用クリップはケースの中の空いたスペースに集合。後日、使っていないコップを使ってクリップ立てのようにしてみたところ、さらにスッキリとしました。
ケースで大まかに枠をつくったので、なんとなく置いていたキッチンペーパーも、すっぽりと収まる場所を得ています。
どこに何があるのか一目で分かるようになり、残数管理などもしやすい収納スペースに生まれ変わっています。整理整頓した人だけでなく、家族みんなが分かりやすい・使いやすい引き出しになりました。
使用頻度の高い食器や調理器具を分類する
「使用頻度の高い食器や調理器具を1軍として使用しやすい位置に配置しておくと、グッとキッチンが使いやすくなります」(七尾さん)
七尾さんのアドバイスを参考に、すべての調理器具を出しっぱなしにするのではなく、1軍・2軍に仕分けしました。
上の画像のように1軍の調理器具はコンロ脇の一等地へ。1軍より使用頻度の低いその他の調理器具は引き出しに収納します。
2軍は引き出しの中のスライドラックで高さがないため、あえて仕切らずにそのまま入れています。しかし、スライサーなどの刃物や頻度の低いものを奥の方に配置するなど、この中でも2軍と2.5軍のように分けたことで、サッと取り出しやすくなりました。
クローゼット
クローゼットの収納でポイントとなるのは、着用する人別にエリアを分けることと、着る頻度で1〜3軍に分類して、収納できる量に合わせて使用頻度が低いものは思い切って手放すことです。
「服を1~3軍に分ける際に重要なのは、着たいかどうかや思い入れではなく、実際によく着ているかどうかという事実ベースで仕分けることです」(七尾さん)
「手持ちの洋服の枚数が多い場合、まずトップス、ボトムスなど種類ごとに分けて、そこから使用頻度で分けていくのがオススメです」(七尾さん)
詳しく解説していきます。
実際の使用頻度で分類
1軍はよく着るものです。例えばシーズン中に月1回以上着ているものをここに分類します。
2軍はたまに着ているもの。3カ月に一度は着ている程度の服を分類します。
3軍は着る頻度がそれ以下のものです。
「クローゼットに収まらない3軍の服は一旦紙袋などに入れて別に保管します。このタイミングで廃棄や売却などで手放せる服があれば手放しましょう。
こうすることでまずは“タンスの肥やし”になっているものを取り除いていけます」(七尾さん)
収納スペースの上限を決めて収めていく
服の種類別に収納スペースの上限を決めます。1軍と2軍を収め、空いたスペースに3軍の優先順位が高い服から入れていきましょう。
「もし2軍もすべて入らない場合は、2軍のなかでさらに優先順位をつけて、どれかを3軍に降格させます。このように洋服にオーディションをさせながら、収納スペースのキャパシティを越えないように収納していきましょう」(七尾さん)
一時保管する洋服も量の上限を設ける
手放す決心をした服をフリマアプリなどに出品するために一時保管する場合がありますが、いつ売れるか分からないのに売れるまでキレイに保管しなくてはならず、保管する場所を取ってしまうことも、よくある悩みではないでしょうか。
「一時保管する量も、段ボール1つ分など量の上限を設けて増えすぎないようにします。また、フリマアプリだけでなく買い取り店など、手放し先の候補は複数ある方が良いでしょう」(七尾さん)
ハンガーを同じものでそろえる
七尾さんがハンガーをそろえると良いという理由は2つあります。
1つは、ハンガーを同じものでそろえて本数を決めておくことで、所有する服の枚数の上限を決められることです。
「洋服を買った際についてくるハンガーをそのまま使用すると服もどんどん増えてしまいがちですが、本数を意識することで増えすぎを予防できます」(七尾さん)
2つ目は、ハンガーの上限を設けることで「新しい服を買いたいときは、減らす服を1枚決めて、それと入れ替えに購入する」という状況にすること。
「服を増やさないことで、せっかく1~3軍に仕分けて片付いたクローゼットが再び服であふれかえってしまうことを防げますよ」(七尾さん)
また、服がギューッとつぶれてしまうほどハンガーをたくさんかけてしまうのでは、整理整頓とは言えないそうです。
「ハンガー1つに対して3cmが適正な使用幅と考えています。クローゼットのハンガーポールの幅から、かけられるハンガーの数を導きだしましょう」(七尾さん)
片づけやすい収納方法にする
洗濯後にハンガー干ししたものはそのままハンガー収納としたり、服の厚みや大きさに合った収納ケースを利用することで、片づけるのがラクになるうえキレイに収納できます。
「収納ケースの大きさの目安としては、大人用トップスなら23cm、厚手の服やズボンなどは30cm、下着や子ども服は18cmくらいの高さがあるケースを使用すると片づけやすいでしょう」(七尾さん)
リビング
家族の共有アイテムや子どもの学用品などでゴチャゴチャとしがちなリビングですが、そもそもリビングは置くモノを最小限にするのが七尾さん流です。
子どもの学用品など
「リビングは家族の共用スペースなので、必要最低限のものだけがあるようにします。キレイに片付いているお宅の特徴の1つとして、リビングがすっきりしているという点は共通しています」(七尾さん)
とはいえ、どうしても子どもの学用品セットなどをリビングに置くしかなくて・・・という声がありそうですが、ここは考え方の転換点だと七尾さんは言います。
「現在のライフステージを考えたときに、大人のモノが場所を取りすぎてしまっていないか、ということをまずは考えましょう。大人の荷物や収納を見直せばきっとスペースは生まれます。必ずしも子どもの物をリビングに置くしかないとは言えないでしょう」(七尾さん)
また、どうしてもリビングに置くしかない場合、子どもが自分で片づけやすい場所や方法にするのがおすすめとのこと。
「お子さんが帰宅してカバンを置く時、リビングの1番遠くて行きづらい場所が収納場所となっていれば、上手にしまうことができず、きっと途中の廊下などにカバンは放り出されてしまうでしょう。さらに、収納ケースの扉や引き出しをあけるというのも、動きが増えて面倒になりがちです。
お子さんの場合は大人以上にちょっとした手間が片付けのハードルになりやすいため、動線やアクション数を特に意識して、簡単に戻せる収納方法にすることが大事です」(七尾さん)
家族で使用する文房具など
家族全員が使用するハサミやペンなどの文房具は家庭内に複数ある場合もあります。
「よく使用するもの(1軍)だけすぐに取り出せる場所に収納し、他はリビングの造り付け収納棚や廊下収納、各自の部屋などに片づけます」(七尾さん)
たまりがちな郵便物は、すぐに仕分けて最小限に
チラシや手紙など、重要度の異なるものが混ざっている郵便物は、つい整理を後回しにしがちなものです。
「たまるほどに処理が大変になったりおっくうになったりするため、玄関にハサミやゴミ箱などを置くなど、家に入った時点で最初の処理ができる仕組みにしておくと良いでしょう。その上で内容を確認し、要る・要らないを仕分けます。
また、可能な限り紙での保管を減らしていきましょう。クレジットカードの明細など、ウェブサイトやアプリでも確認できる書類を念のため取っておこうとすると、気付けばすごいかさになっていきます。
いつか見直すかもしれないというものは、スマホで写真保管しておけば家族と共有するのも簡単です。
また、どうしても紙で取っておく必要があるものは、重要度などに応じて1カ月、1年、年度内などと保管期限を設けてファイルにまとめておきます。そうすれば、そのタイミングにファイルを確認するだけで管理・整理ができます」(七尾さん)
洗面所
洗面所でよくある悩みが、洗面シンク下の配管がある収納スペースの使い方です。
「突っ張り棒で配管を避ける収納を作ると、デッドスペースも活用でき、収納力がアップします。
ただし、洗面シンク下は奥行きがある場合も多いので、すべて埋めるように収納場所を作ってしまうと奥に置いたものが取りづらくなるため、使用頻度の高いものや背が低いものを手前に置くように工夫しましょう。
奥行きが合った引き出しなどを使う方法もおすすめです。
また、収納ケースの大きさや向き、高さを工夫して収納場所を作るのもいいですね」(七尾さん)
七尾さんのアドバイスを参考に、収納ケースなどの向きや大きさで配置を工夫してみました。
このように、配管がある部分を避けてケースを配置します。
配管部分の範囲に合わせてケースの向きを調整していきます。突っ張り棒を使ったパターンより収納力は劣りますが、奥に置いたものは取りやすくなりました。収納ケースを新調しなくても、手持ちのケースや丈夫な紙袋などサイズの合うもので向きなどを工夫して組み合わせれば、物の量と取り出しやすさを両立させられることが分かりました。
玄関・シューズクローゼット
玄関やシューズクローゼットに保管しているものは、基本屋外で使用するものなので、それらを部屋内の収納スペースに移動させるのは抵抗がある、という人も少なくありません。
「そのため、突っ張り棒やコの字ラックなどを使って収納量を増やすか、ベランダに余裕があれば屋外に置けるボックスに入れて移動させるのが良いでしょう」(七尾さん)
マンションの収納に関するよくある質問
ここでは、マンションの収納に関連したよくある質問について、七尾さんに答えていただきました。
どうしてもマンションの収納が足りない場合は?
さまざまな取捨選択と整理整頓をしたうえで、それでもモノがあふれてしまう場合、収納するケースなどを追加購入するか、外部の倉庫を借りるなどの手があります。
「しかし、これは最後の手段。『足りない収納は増やせばいい』とするとキリがなくなるため、まずは徹底的に今の持ち物と今の収納力を見直します。自分では難しい場合は、プロの手を借りてみるのもおすすめです」(七尾さん)
収納棚を購入する時に注意することは?
「最後の手段として棚など購入する際、現状打破だけを考えて購入せず、この先のライフスタイルなどもしっかりと考慮します。既存の収納棚との相性や使い方なども想像しながらセレクトしましょう」(七尾さん)
なかなか片付けはじめられないときは?
「私が整理収納アドバイザーとして依頼主さまのお宅にうかがって、整理させていただく際には、一旦全ての荷物を出してから整理していくのですが、これはかなりの重労働です。そのため、まずは引き出し1カ所、ボックス1つなど、これならできそうという小さい箇所から少しずつ始めてみてください」(七尾さん)
全体を見ればかなりの大仕事なのでおっくうになりがちでも、すぐ目の前のことだけなら気楽に始められますね。
捨てられない思い出のモノを整理する方法は?
「思い出深いものも、収納スペースに限りがある以上はどこかで保管上限を設けなくてはいけません。実物で残しておかなくてはいけないものかを考えた上で、写真データで残すのも一案です。
どうしても実物を残しておきたい場合も、『この箱に入る分だけ』というように上限を決めましょう」(七尾さん)
大切な書類や書類の収納方法は?
「紙の書類は薄いようでたまるとかなりかさばる上に重さもあります。取扱説明書などは、実際に使用する頻度が低いだけでなくウェブサイトで確認できることも。
写真に撮ってデータで保管するというのも1つの方法です」(七尾さん)
「トリセツ」で取扱説明書をアプリで一元管理!
『トリセツ』はさまざまな家電製品等の取扱説明書やメーカー公式サイトへのリンクなど、まとめて管理できる無料のアプリです。
使い方は簡単! 「型番を入力するだけ」
持っている家電製品等を登録しておけば、いざという時に焦って取扱説明書を探す必要もなく、わざわざメーカーサイトにアクセスする手間もありません。
製品登録は型番入力またはバーコードスキャンでとても簡単! 取扱説明書などの管理・閲覧が無料でできます。
東京ガス「myTOKYOGAS」との連携で更に便利!
ガス機器情報が自動登録される
さらに、東京ガスの「myTOKYOGAS」とのID連携で、お客さまの保有する主要なガス機器情報※が自動で『トリセツ』に登録されます。
型番の入力の手間もなく、アプリで簡単にガス機器の取扱説明書を見ることができます。ガス機器の使い方がわからない時、お手入れ方法を知りたい時も便利ですね。
※すべてのガス機器が登録されるわけではありません。 また、一部古い情報が含まれている可能性があります。
万が一の故障時も安心!
また、ガス機器の調子が悪いときも役に立ちます。故障時の連絡先も簡単に確認できるので、万が一の時も安心です。
『トリセツ』アプリをダウンロードして、myTOKYOGASのログインIDを入力するだけで簡単に連携できますので、ぜひご活用ください。詳しくは下記をご覧ください。
おわりに
限られたマンションの収納を最大限に活かすには、持っているモノと向きあい、そして収納場所と向き合っていくことが重要であることが分かりました。整理するときは一気にやってしまおうとせず、七尾さんのアドバイスに従って、少しずつ、例えば「1日に5分だけ」「この引き出しだけ」というように始めると、整理の習慣づけができたり、片付けが楽しくなりそうですね!