レモンを使って季節の手仕事を楽しもう!
レモンは夏のイメージがあるという方も多いかもしれませんが、日本では柚子やミカン同様10~3月が旬です。
レモンはそれ自体の酸味が強いため、そのまま食べる方は少ないようですが、その香りや爽やかな酸味が味を引き立てるため、ジャムやジュース、料理の薬味など、さまざまな料理に使えます。
旬の食材にひと手間かけることで、より美味しく、使いやすくする昔ながらの知恵があります。今回のコトコト小話は、今が旬の国産レモンを皮ごと使った季節の手仕事レシピをご紹介。飲み物、お菓子、料理にも使えるレシピです。ぜひ、爽やかな香りを楽しみながら作ってみてください。
国産レモンの生産量No.1は○○県!
レモンの原産地はインド東部山麓で、その後中近東諸国へ伝えられたといわれています。
国内では、平成29年に年間6,422tほど出荷されています。都道府県別に見ると広島県や愛媛県の生産量が多く、この2県で国内出荷量の約8割を占めているそうです。特に広島県の生産量は約6割を占め、ここ数年、「瀬戸内レモン○○」と謳ったスイーツや調味料をよく見かけるようになりました。瀬戸内海周辺は温暖な気候と水はけのよい土壌、そして台風が少なく実に傷が付きにくいため、レモン栽培に向いているのだそうです。
出典:広島県ホームページ「瀬戸内 広島レモンとは」
出典:農林水産省「特産果樹生産動態等調査」
皮こそ食べたい!? レモンの栄養とは?
レモンにはビタミンC、クエン酸、ポリフェノール、リモネンという栄養素が含まれています。
ビタミンCはコラーゲンの生成に使われたり免疫力を高める働きがあり、ポリフェノールは老化の原因の一つである活性酸素を除去する働きもあるうれしい栄養素といえます。クエン酸は疲労物質と呼ばれる乳酸を分解し、リモネンはレモンの爽やかな香りの正体で、リラックス効果があります。
今回は、実だけではなく、栄養価の高い皮をまるごと食べられるレシピをご紹介します。皮には、ビタミンC、カリウム、カルシウムが果汁の5~10倍含まれていますので、レモンの栄養を無駄なく取り入れましょう!
材料3つで作る! 「レモンシロップ」
材料がたった3つで作れるレモンシロップ。手軽なので初めてのレモンの手仕事にもおすすめです。
【材料】作りやすい分量
レモン・・・2コ(約200g)
グラニュー糖・・・200g
ハチミツ・・・60g
【作り方】
1. レモンはよく洗い、3~4㎜厚さにスライスします。
2. 清潔な容器にレモンとグラニュー糖、ハチミツを交互に重ねて入れます。
3. 冷蔵庫で一週間ほどなじませます。
一週間ほど冷蔵庫に置くとしっかりなじみますが、それより早く使用しても、フレッシュ感が楽しめておいしいです。
できあがったレモンシロップをグラスにスプーン2杯ほど入れ、冷たい水を注げば爽やかなレモネードや、炭酸で割ってレモンスカッシュに! 冬ならお湯を注いでホットレモネードにも。
スペインには、フルーツを赤ワインに長時間漬けて香りづけをするサングリアとういう飲み物がありますが、このレモンシロップなら赤ワインに混ぜるだけでレモンの香りや味がつき、手軽にサングリアの風味が楽しめます。
できたレモンシロップは冷蔵庫で保存し、1カ月を目途に使い切りましょう。
爽やかなのに濃厚! 「レモンカード」
レモンカードとは、レモンの果汁と皮を使ったクリームのことです。もちろん売られているものも良いですが、できたてのレモンカードの香りと酸味は格別です。
【材料】作りやすい分量
レモン・・・2コ(約200g)
卵・・・2コ
バター(食塩不使用)・・・100g
グラニュー糖・・・200g
【作り方】
1. レモンはよく洗います。皮はすりおろし、果汁は絞ります。
2. 鍋に1と溶いた卵、1cm角に切ったバター、グラニュー糖を入れ、火にかけます(中火→弱火)。
3. コンロ調理タイマーを10~15分に設定し、焦げないように混ぜながら、とろみがつくまで煮ます。
4. 清潔な容器に熱いうちに入れ、蓋をします。
できたレモンカードは冷蔵庫で保存すると、2週間程度日持ちします。
本場のイギリスでは、パンに塗ったり、レモンタルトに使ったり、ロールケーキに入れたり、ヨーグルトと合わせたり。さまざまな使い方をします。チキンソテーに添えるソースとして使っているご家庭もあるそうです。
私のおすすめは、バニラアイスに混ぜてビスケットで挟む食べ方です。サクサクの食感とバニラとレモンの香りと甘酸っぱさがたまりません。
冷蔵庫に常備しておきたい! サッパリ&コクうま「レモン酢」
お菓子や飲み物だけでなく、料理にも使えるレモン酢。冷蔵庫に常備しておくと便利です。
【材料】作りやすい分量
レモン・・・1コ(約100g)
ハチミツ・・・100g
酢・・・200ml
【作り方】
1. レモンはよく洗い、7~8㎜厚さにスライスします。
2. 鍋に1と残りの材料を全て入れ、人肌よりやや温かい40℃程度まで熱します。
3. 清潔な容器に移し、半日ほどなじませます。
酢は、リンゴ酢や白ワインビネガーを使うと、まろやかな風味が出ておすすめです。
レモンシロップ同様、1カ月を目途に使用してください。
できあがったレモン酢は炭酸で割ったり、ドレッシングにも使えます。和・洋・中、どの味付けにしても合うのでおすすめです。
今回は、鶏肉を煮るのに使うレシピをご紹介します。
レモンの力でやわらか「鶏肉のレモン酢煮」
レモン酢で煮ると、短時間でも肉がやわらかく仕上がり、ほんのり甘味とコクが出ます。レモン酢に入れていたレモンも一緒に煮込めば見た目もすてきに!
【材料】2人分
鶏手羽中・・・350g
塩・コショウ・・・少々
タマネギ(くし形切り)・・・1/2コ分
サラダ油・・・小さじ1
[A]
レモン酢・・・大さじ4
醤油・・・大さじ1
中濃ソース・・・大さじ2
水・・・1カップ
レモン酢のレモンの輪切り・・・6枚
イタリアンパセリ・・・適宜
【作り方】
1. フライパンにサラダ油を入れ、塩・コショウをした鶏肉を入れて両面を焼きます(強火)。
フライパンの空いているスペースで、タマネギを炒めます。
2. 鶏肉に焼き色がついたらAを加え、クッキングペーパー等で落とし蓋をし、さらに蓋をします。コンロ調理タイマーを10分に設定し、煮ます(中火~弱火)。
3. 蓋を開け、煮汁にとろみがつくまで水分を飛ばします。器に盛り、お好みでイタリアンパセリを飾ります。
おわりに
今回はレモンを使った季節の手仕事をご紹介しました。季節を感じながら丁寧に行うレモンの手仕事は、爽やかな香りも相まって、手作りならではの楽しさを十分に味わえます。今までレモンを彩りや揚げ物にかけるためだけに使うことが多かったという方も、皮ごと使えて楽しみが広がる国産レモンをいろいろな料理にアレンジしてみてはいかがでしょうか?
東京ガスや私たち料理教室スタッフはどんな時でも「食を通じて皆さまの幸せな生活」を応援します。次回もお楽しみに。
参考:農林水産省「香酸かんきつの種類と特徴」
参考:農林水産省「国産レモンの生産状況」
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