寒中見舞いを出す時期はいつ?「寒中」とは何?
寒中見舞いは「寒中」に出状します。
寒中とは、1年を24の季節に分けた「二十四節気(にじゅうしせっき)」の中の「小寒」と「大寒」の期間です。
2025年の小寒は1月5日~1月19日、大寒は1月20日~2月2日。この間が2025年の「寒中」です。
「寒中見舞い」という言葉には、厳しい寒さの中で相手の健康を気遣う思いやりの気持ちが込められています。
出典:国立天文台「令和7年(2025) 暦要項」
関西は若干日付が違う!? 寒中見舞いを出すタイミング
寒中見舞いは寒中に出状しますが、年賀状を送りそびれたり、喪中関連で寒中見舞いを使う場合には、いわゆる正月期間である「松の内」があけてから出状します。
全国的に松の内は1月1日から1月7日を指すので、1月7日が過ぎてから出状します。
しかし、関西では1月15日までが松の内という地域があります。関西地方の方に喪中関連で寒中見舞いを出す場合は、注意しましょう。
年賀状遅れや喪中だけじゃない⁉「寒中見舞い」を送る用途とは?
寒中見舞いは、様々な用途で使われています。
- 寒い時期に相手の健康を気遣う季節の便り
- 松の内までに返信できなかった年賀状への返信
- 自分が喪中の時にいただいた年賀状への返信
- 喪中はがきをいただいた方へのご挨拶
- 喪中と知らずに年賀状を出してしまった相手へのお詫びとお悔やみ
基本的に寒中見舞いは「1. 寒い時期に相手の健康を気遣う季節の便り」で、2~5の用途で寒中見舞いを使っているということになります。
寒中見舞いの書き方の基本はコレ! 用途別の例文5種も
いざ書こうと思うと、書き方や文章に悩んだりしますよね。そこで、寒中見舞いの書き方や例文をご紹介します。
寒中見舞いは基本的に3つの要素から構成されています。
時候のあいさつ
「寒中お見舞い申し上げます」が一般的。目上の方には、「寒中お伺い申し上げます」を使うと敬意を表せます。
本文
相手の健康を気遣う言葉、自分の近況を伝える言葉で構成されることが多く、そこに、必要に応じて書き添えたい文面を加えます。
日付
年月日を漢数字、あるいは「令和○年 睦月」などと書きます。
【用途別】寒中見舞いの本文例
寒中見舞いを書く目的によって本文の内容が異なります。本文の例文をご紹介します。
1. 寒い時期に相手の健康を気遣う季節の便りの場合
本文では寒さや相手を気遣う内容に触れましょう。
寒い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。
朝晩の冷え込みは辛いものがございます。無理をせず温かくしてお過ごしください。
おかげさまで私どもは無事に過ごしております。
世間では流感が猛威をふるっております。
時節柄くれぐれもご自愛ください。
2. 松の内までに返信できなかった年賀状への返信の場合
年賀状の出し忘れで寒中見舞いを送る場合には、最初に年賀状が出せなかったお詫びの一言を加えましょう。本文は季節の便りと同じでも大丈夫です。
ご丁寧な年賀状をいただき、ありがとうございました。
新年のご挨拶が遅れ、大変失礼いたしました。
皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしのこととお慶び申し上げます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
時節柄寒い日が続きますので、くれぐれもご自愛くださいませ。
3. 自分が喪中の時にいただいた年賀状への返信の場合
喪中で年賀状が出せなかったお詫びの一言を入れておきましょう。
このたびはお年賀をいただきありがとうございました。
新年のご挨拶を申し上げるべきところ、○○の喪中につきご挨拶を控えさせていただきました。
ご通知が遅くなり失礼いたしました。
寒い日が続きますので、風邪などお召しになられませんようお祈り申し上げます。
4. 喪中はがきをいただいた方へのご挨拶
喪中はがきを事前にいただいていた場合は、年賀状を送らなかった旨を一言添えます。
ご服喪中との由を賜り年始のご挨拶はご遠慮させていただきましたが、
ご家族がひとり欠けたこの冬は寒さもひとしおかと存じます。
厳しい寒さが続きますが、どうぞお身体を大切になさってください。
5. 喪中と知らずに年賀状を出してしまった相手へのお詫びとお悔やみ
喪中と知らずに年賀状を送ってしまった場合は、そのお詫びの一言を入れましょう。
〇〇様ご逝去のこと存じ上げなかったとはいえ、新年のご挨拶を申し上げ大変失礼いたしました。
遅ればせながら、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
寒い日が続きますが皆様お身体を大切にお過ごしくださいませ。
使ってはいけないタイプも⁉ 寒中見舞いのはがきや切手の選び方
はがきの種類やデザイン、切手の選び方にはルールがあります。
はがきの用紙
年賀状を使うのはマナー違反です。
一般的なはがきや、寒中見舞い用のはがきを使ってください。
はがきのデザイン
冬や早春らしいデザインを選びましょう。
寒中見舞いは、年賀状や喪中はがきを連想させるデザインは避けます。具体的には、干支や弔事をイメージさせるイラストを使うのは控えてください。
なお、喪中に関わる寒中見舞いでは、家族の写真は載せないのがマナーです。
切手
通常の63円切手でOKです。ただし年賀用や弔事用の切手は使わないのがマナーです。
「寒中見舞い」の時期を過ぎたら「余寒見舞い」!
寒中見舞いを出せるのは、寒中の期間です。立春(2025年は2月3日)を過ぎたら、「余寒見舞い」を送ります。
余寒見舞いは、寒さの残る時期に相手を気遣って出す季節の便りです。一般的には2月末頃までが出状の目安となります。あて先が厳寒地であれば3月上旬まで余寒見舞いを送ることができます。暖かくなる3月以降は春らしいお便りを出しましょう。
おわりに
手書きの寒中見舞いには、メールなどとは違う良さがあります。マナー違反にならないよう出し方の基本をチェックしておくと安心ですね。
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