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一戸建てとマンション、維持コストの差は1200万円!? どちらがお得か徹底解説!

「人生最大の買い物」と言われる住宅。一戸建てとマンションで同じくらいの広さ、コストの場合、どちらがお得なのでしょうか? リビングデザインセンターOZONEで開催されたファイナンシャルプランナーの徳本友一郎氏の住宅セミナーから特別にご紹介します。

最終更新日:2024.1.15

目 次

一戸建てとマンション、お得なのはどっち?

徳本 友一郎氏

OZONE

「人生最大の買い物」と言われる住宅。一戸建てとマンションでは、どちらがコスト面でお得なのでしょうか?

2018年11月11日、リビングデザインセンターOZONEでFP(ファイナンシャルプランナー)の徳本友一郎氏の住宅セミナーが開催されました。詳しい比較内容を本記事で特別にご紹介します。

一戸建てとマンション、25年後のコストは1,200万円の差!?

戸建てとマンションの維持費の比較

OZONE

同じ80平米の広さの物件で、一戸建てとマンションで税金や維持に関わる費用(ランニングコスト)がどう違うのかを比較しました。

住宅を保有することでかかる税金には、固定資産税や都市計画税があります。これは毎年、1月1日の時点で不動産を所有している人に課税されます。

実は同じ地域、同じ程度の金額・広さの物件の場合、一戸建てとマンションで税金の額はそれほど変わらない傾向にあります。

もちろん土地については、一戸建ての方が税金が高くなります。特に都市部は土地評価が高く、固定資産税も高い傾向に。

マンションでは、同じ土地を複数の世帯で区分所有するため、固定資産税は比較的安くなります。ただ、建物部分の値段についてはマンションの方が一戸建てに比べ、高くなる傾向にあります。鉄筋コンクリート等でできており、評価額が高いことが理由です。

徳本氏の経験から見て、一戸建てとマンションで毎年かかる税金は大差ない場合が大半だそうです。


ではその他のランニングコストはどうでしょう?

戸建てとマンションの25年間でかかる費用の比較

OZONE

建物を維持するためのランニングコストは一戸建てとマンションで大きく異なります。上のケースの通り、1,200万円もの差が生まれる事もあります。

見ての通り、安く済むのは意外にも「一戸建て」の方。メンテナンス費用がかさむイメージがありますが、マンションは管理費や駐車場代などその他の費用が発生してきます。以下に詳しく見ていきましょう。

「マンション」にかかるランニングコストの種類と内訳は?

エレベーターの作業員

PIXTA

マンションの場合、物件購入費の他に一般的に月々、以下の費用が発生します。

◆管理費や共益費
ロビーやエレベーター、宅配ボックス、廊下部分など、マンションの共有部分の清掃やメンテナンスに関わる費用。一般的に1平米あたり150-200円がかかります。

◆修繕積立金
マンションの老朽化を防ぎ、性能を維持するために必要な費用。外壁の再塗装などの定期的なメンテナンスの他に将来必要になる大規模修繕に関わる費用も含みます。一般的に1平米あたり200-250円がかかります。一般的には10-15年目で上がるケースがほとんど。

◆駐車場代・駐輪場代
利用台数分必要になります。

◆リフォーム代
水回りの設備や内壁など室内設備も老朽化していくため、将来的に必要になります。

キッチン

PIXTA

例えば、とある80平米のマンションを例とすると、物件購入費の他に、以下の費用が必要になりました。

・管理費、修繕積立金・・・約3万円/月
・駐車場代・・・約2万円/月
・リフォーム代・・・約500万円

これらを計算すると、25年間の総計は約2,000万円となります。結構高いと思う方も多いのではないでしょうか。

修繕積立金は、総戸数が少ないと1戸あたりの負担費用が高い傾向にあります。10年か15年に1回見直され、その際に上がることも。また大規模工事の際に、積み立ててきた修繕積立金では足りずに、一時金を徴収される可能性もあります。

「一戸建て」にかかるランニングコストの種類と内訳は?

壁の補修

PIXTA

一般的に一戸建ての場合でも、建物の維持のために以下のような費用が発生します。

◆外壁、屋根、バルコニーの防水工事費
建物の性能を維持するためには定期的に行う必要があります。全く行わないご家庭も多いのですが、その場合、建物の老朽化が進みやすく、将来的に転売する際に価値が下がってしまうケースもあります。

◆リフォーム代
水回りの設備や内壁など室内設備も老朽化していくため、将来的に必要になります。


例えば、とある80平米の一戸建ての場合、以下の費用が発生しました。

・外壁、屋根、バルコニーの防水工事費・・・300万円(1回150万円×2回)
・リフォーム代・・・500万円

防水工事費は、25年で2回行いました。これらを合わせると、800万円程度の計算となります。マンションのランニングコストと比較すると、1,200万円程安いことが分かりますね。

一戸建ての場合、建売と注文住宅だとどちらがお得なの?

電卓と工具

PIXTA

一戸建ての場合、建売住宅と注文住宅、どちらにするのかも迷うところですね。

建売住宅は住宅メーカーにより間取りや設備が予め決まっているので割安ですし、建築済の物件を見てから決断できるというメリットがありますね。

一方、注文住宅は建主のライフスタイルや好みに合わせて自由度が高い分、高くなりがちです。

それでは、ランニングコストはどう違うのでしょうか?

どちらにしても上でご説明した通り、住宅の性能を保つためには、防水工事やリフォームなどの費用はかかります。

ハウスメーカーで注文住宅を建築した場合、ほとんどのケースで長期保証が付きます。特に最近は、メーカーでもこの保証に力を入れており、30年間無料という場合も。イニシャルコストがかかったとしても、長期的な視野で見るとおトクな場合があります。

ちなみに建売住宅の場合には、こうした長期保証が付かないケースも多いようです。30年以内に建て替えを検討する方もいるそう。イニシャルコストは割安なものの、短期で施工するため、注文住宅と比べて老朽化しやすいケースもあるようです。

一戸建てとマンション、それぞれ資産価値が下がりにくい物件とは?

資産価値が下がりにくい一戸建ての特長

住宅街

PIXTA

●駅距離よりも住環境がよい
●住宅を長期所有する前提で購入する人が多く行政の福祉・公共施設が充実しているエリア
●外装・内装・設備などで、一部に集中してコストをかけて豪華に、他を質素な作りにすると人気が出にくくなる。全体的にバランス良くコストを投下し、平均的な外装・内装・設備の作りにすると良い。
●中古の場合は建物のメンテナンス状態がよい
●狭小の土地でも建坪がとれる用途地域
●土地の性能が良い(地勢、地盤、加工なし、履歴など)

資産価値が下がりにくいマンションの特長

マンション

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●暮らす街として人気のあるエリア 例)1.吉祥寺 2.自由が丘 3.横浜 4.恵比寿 5.広尾
●ズバリ 駅距離徒歩7分以内
●中古の場合は管理状態が良い
●中古の場合は長期修繕計画通りに修繕工事が実施されている
●施工会社、分譲会社のブランド価値がある
●賃貸にした時に住宅ローンの支払を上回る家賃収入が見込める
●リフォームの可変性が高い、躯体天井高が2,900cm以上ある
●ランニングコストが高くない(管理費・修繕積立金)

このように、住まいの購入には物件そのものの価格に加え、ランニングコストや税金も関わってきます。長期的視野を持ってどちらがおトクになるのか考えるのがポイントと言えそうです。

プロフィール紹介

徳本 友一郎
不動産コンサルタント・CFP®。不動産コンサルティング会社「スタイルシステム」代表。著書には「超入門不動産の教科書」がある。

『リビングデザインセンターOZONE』では住まいに関するお役立ちセミナーを多数開催!

徳本 友一郎氏

OZONE

今回、戸建てとマンションの購入について詳しくお話してくださったのはFP(ファイナンシャルプランナー)の徳本友一郎氏。不動産業の知見と、ファイナンシャルプランナーとしての鋭い観点から、住まい選びのコツを多岐に渡りご紹介いただきました。

今回のセミナーでも「賃貸と購入、どちらがお得なの?」「新築と中古、マンション購入はどちらが良い?」など、プロならではの住宅選びのコツを惜しみなくご紹介してくださいました。

こうした住まいに関するセミナーは『リビングデザインセンターOZONE』でも好評で定期的に開催されています。ぜひセミナー開催予定をチェックしてみてくださいね。

「リビングデザインセンターOZONE」とは

リビングデザインセンターOZONE

「リビングデザインセンターOZONE」は、新宿パークタワーの3~7Fに展開する「住まいとインテリアの情報センター」。

家具や生活用品、住宅設備、建材まで、個性豊かなショールームとショップ、住宅デザインの書籍や製品カタログを集めたライブラリーなどの情報フロアで構成されています。

毎日を快適に、暮らしが楽しくなるような住まいの実現に向けて、セミナーやワークショップなどの他、コンサルティングを重視した専門家による家づくり支援やインテリアデザインのプログラムを実施しています。ぜひ、お越しください!

リビングデザインセンターOZONE
◆住所:東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー内
◆電話番号:03-5322-6500(代)
◆営業時間:OZONE 10:30~18:30
◆休館日:水曜日(祝日除く)・夏期・年末年始
※ザ・コンランショップ 新宿本店、OZONEパークサイドオフィスは休館日が異なります。

住まいのご相談はOZONE家designへ

OZONE家design

リビングデザインセンターOZONEでは、住まいづくりのサポートメニュー「OZONE家design」をご提供しています。住まいづくりコンサルタントが、新築・建て替え・リノベーションなど、お客さまそれぞれの家づくりのご要望に合わせてご対応します。

おわりに

マンションと戸建て、見る際の大きなポイントはランニングコストでした。住まいは一生に関わる問題。資金計画をきちんと立てた上で購入したいものですね。ぜひ参考にしてみてください。

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キャッシュフロー表

PIXTA

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    リビングデザインセンターOZONE

    リビングデザインセンターOZONE

    新宿パークタワーの3~7Fに展開する「住まいとインテリアの情報センター」。家具や生活用品、住宅設備、建材まで、個性豊かなショールームとショップ、住宅デザインの書籍や製品カタログを集めたライブラリーなどの情報フロアで構成されている。毎日を快適に、暮らしが楽しくなるような住まいの実現に向けて、セミナーやワークショップなどの他、コンサルティングを重視した専門家による家づくり支援やインテリアデザインのプログラムを実施中。

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公開日:2018.12.18

最終更新日:2024.1.15

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