注文住宅を購入する人はどれくらい?
国土交通省の「住宅着工統計」によると、新築戸建住宅を買う人の中で、分譲住宅(建売住宅)を選ぶ人が増加する傾向にあります。
東京ガス都市生活研究所が行っている生活定点観測調査でも、「家を買うならどの方法がいいか」という質問に対して、「建売」を選ぶ比率は全体的に増加しており、特に20~30代で増加しています。
実際の購入者に聞いた注文住宅・建売住宅を選んだ理由とは
実際に住宅を購入した人への調査によると、注文住宅を購入した人と、分譲住宅を購入した人では、その理由に大きな違いがあることが分かりました。
注文住宅を購入した人への調査によると、注文住宅を選んだ理由は「自分のこだわりを取り入れたかったから」がトップにあがり、次に「希望のハウスメーカー」、「施工など住宅品質への安心」「アフターサービスが充実」なども挙げられています。
注文住宅は、住まいへのこだわりや、安心・サービスを重視して選択している人が多いことが分かりました。
一方で、建売住宅を実際に購入した理由は「価格が手頃だったから」がトップで約6割に上りました。次に「完成した家を見てから決めたかった」「住みたいエリアに建売しかなかった」「時間や手間をかけたくなかった」などが挙げられます。
この結果から、分譲住宅は価格や立地、手間などのバランスを考えて選択していることが伺えます。
注文住宅と建売住宅購入者、住まい選びの重視点の違いとは?
また、住まい選びについて重視することについて聞いてみました。
すると、「交通の便」「間取り・部屋数」「住みたい地域」「日当たり」などは、注文住宅購入者、分譲住宅購入者ともに重視していることがわかります。
差のある項目を見ていくと、注文住宅購入者が重視している点として、「災害対策」や「断熱性能」「住宅メーカーや工務店の技術力」「自分のこだわりを表現できる」などが挙げられます。
注文住宅購入者は、住まいの「機能性をより重視」する傾向があると言えます。
注文住宅のデメリットは?
注文住宅では、ひとつひとつの設備などを選択していくこと、また間取りや仕様の決定など、家を0から設計していくことには手間や時間がかかります。また、土地を所有していない場合は土地探しから始めることとなり、土地探しにも時間がかかります。
設備や仕様を好みに選べる一方で、こだわるほど費用がかかります。また、工事の途中で変更や追加費用が発生して、予算を超えてしまうこともあります。
注文住宅のメリットは?
注文住宅のメリットは、建築依頼先と相談しながら全ての設備や仕様、間取りなどを自分の好みで選ぶことができる点があります。
実際に、注文住宅を選んだ人の意向として、約5割は「機能重視でひとつひとつ設備を選ぶ」と答えており、機器の設置コストやランニングコストを安くするより、設備にこだわる傾向あることが伺えます。
また、注文住宅の大きなメリットとして、「理想と現実のギャップがない」ことが挙げられます。
完成までに手間や時間のかかる注文住宅ですが、調査から注文住宅購入者は、現在の住まいと理想の住まいのイメージについて「理想と現実のギャップ」が少なく、「理想の住まいに近い」と感じる人が多いことが分かっています。
上記の図は、青い項目(理想のイメージ)が赤い線に近いほど、「理想と現実とのギャップが少ない」ことを示しています。
注文住宅購入者はこのギャップが少なく、理想に近い住まいを手に入れているといえます。
一方、分譲住宅購入者は、対角線に下方に位置している項目が多く、注文住宅購入者に比べて「理想と現実のギャップ」があることが分かります。
特に「快適な」「便利な」「安心感のある」「機能性に優れた」「丈夫な」などの項目は、理想の住まいより10ポイント以上下回っており、ギャップが大きいことがわかります。
分譲住宅はすでに完成しているため、細かいところまで自分の好みを反映できないこと。また、構造や断熱性など「目に見えない部分」についての理解が十分でないことが考えられます。
注文住宅のデメリットととして、時間や手間がかかるということがありますが、分譲住宅と比べると時間をかけた分満足度が高いと言えそうです。
注文住宅で後悔しないために! 検討したい設備とは?
注文住宅のメリットを最大限に生かすには、必要な機能をきちんと選び、取り入れることが大切です。
実際に注文住宅を購入した人に、現在所有していない住宅設備のうち「採用しておけばよかった設備」を聞いたところ、注文住宅・建売住宅に関わらず「床暖房」「太陽光発電」「浴室暖房乾燥機」などが上位に上がりました。
「理想の住まい」により近づけるためにも、「床暖房」「浴室暖房乾燥機」のように快適性を向上してくれる設備や、「太陽光発電」のようにランニングコスト削減が期待できる設備の採用を考えてみるとよいかもしれません。
実はこんなにメリットが! 床暖房は家族とお財布にもやさしい
エアコンだと足元が寒いのに、頭がボーッとする、こたつや電気カーペットだと部屋全体が暖まらないと感じることはありませんか?
床暖房は、「伝導熱」と呼ばれる床から直接接触面(足裏など)に伝わる熱と、「ふく射熱」と呼ばれる床から部屋全体に広がる熱を組み合わせて部屋全体を暖めます。
風もなく、また部屋をムラなく暖めやすいのが特徴。陽だまりのような暖かさです。
エアコンやヒーターのように風を起こさないため、ホコリや花粉、ペットの毛、ハウスダストを舞い上げません。喘息やアトピー、花粉症の方、小さいお子さんのいるご家庭にもおススメですよ。
また床暖房は空気が乾燥しにくいので、肌や喉にやさいい暖房です。
設置に費用はかかりますが、「導入して良かった」と満足度の高い設備の一つです。
東京ガスでは床暖房シーズンの冬の「ガス料金」がおトクになる料金プラン「暖らんぷらん」もご用意しています。
新築住宅を建てる、選ぶ際はぜひ参考にしてみてくださいね。
おわりに
実際に住宅を購入した人の調査を元に、注文住宅のメリット・デメリットについてご紹介しました。長年に渡り多くの時間を過ごす住まい。後悔しないためにも、必要な設備をしっかり取捨選択するなど、実際の生活イメージをしてみてくださいね。