美味しいハンバーグのコツが知りたい!
ハンバーグは老若男女問わず、人々に愛されるメニューの一つです。しかし、自分で作るとパサパサな食感になったり、中まで火が通っていなかったり、味付けがマンネリになってしまったり・・・なんてお悩みはありませんか?
人気洋食店「レストラン大宮」の大宮シェフに、お子さんと一緒に、家庭でもプロの味を再現できるおいしいハンバーグ作りのコツとレシピを伺いました。
【大宮シェフ直伝】家庭でできる基本の洋食屋ハンバーグレシピ
大宮シェフ直伝、プロならではのシンプルながら旨みがたっぷり味わえるハンバーグの作り方です。いつもよりランクアップしたハンバーグ作りにチャレンジしましょう。
「家庭でできる基本のハンバーグ」の材料(4人分)
牛ひき肉・・・400g
豚ひき肉・・・100g
《つなぎ》
玉ねぎ(みじん切り)・・・60g
パン粉・・・20g
卵・・・60g
牛乳・・・20g
塩・・・4g
コショウ・・・1g
氷水・・・50cc
《焼き2回分》
バター・・・10g
サラダ油・・・大さじ2
氷・・・適量(タネを冷やしながら混ぜる際に使用します)
美味しいハンバーグ基本の作り方
- 玉ねぎをみじん切りにし、飴色になるまでバター(分量外)で炒めます。炒め終わった玉ねぎは、お皿に広げ粗熱をとります。
- つなぎを作ります。パン粉を入れた容器に、玉ねぎ、卵、牛乳を入れしっかりと混ぜます。
- 氷水を入れたボールの上に、ひき肉を入れたボールを重ねて載せ、塩を加えしっかりと混ぜます。
- 3にコショウとつなぎを押し込むように混ぜ入れます。さらにしっかりと肉をつぶし、ボールに押し付けるように練っていきます。この工程では、ひき肉の温度が上がりやすいので、途中でタネに氷水を加えながら混ぜていきます。
- 4を4等分して、お皿にひいたラップの中央に1個ずつ載せます(1個180g程度)。そのまま上下からラップでくるみ、空気抜きのため、ラップの上からお肉をたたきます。そのまま好きな形に成形します。
- フライパンにサラダ油大さじ1と、バター5gを入れて熱します。バターが溶けたら、フライパンの柄を手前が高くなるように持ち上げて油をフライパン全体に広げます。油がはねないように、中火にして手前からタネを2個入れます。
- タネの下側に焼き色がついたらタネを返し、弱火にかけます。軽く押して、透明な肉汁が出てきたら完成です。
【レストラン大宮・大宮シェフに聞く 】ハンバーグに最適なお肉は?
ハンバーグに使うひき肉は、牛をはじめ、鶏、豚、合いびき肉などたくさんの種類があり、ひき肉によって仕上がったハンバーグの味が変わります。好みの味に仕上がるように、それぞれの特徴や調理のポイントを大宮シェフに伺いました。
牛ひき肉
ハンバーグのメインとして使われることが多い牛ひき肉は、肉の旨みが強く弾力性があります。比較的水分が少ないのが特徴です。
牛肉100%のひき肉で作る場合は、脂肪が2割くらいのものが人気のようです。
豚ひき肉
豚ひき肉は、脂肪が多く味にコクがあります。豚の脂は牛の脂に比べて溶ける温度が低く、口の中でとろけ出ます。
そのため、豚ひき肉をハンバーグに入れると、口当たりが良くなりおすすめです。
牛・豚合いびき肉
合いびき肉は主に、牛ひき肉と豚ひき肉を合わせたものです。牛の旨みと豚肉のくちどけの良さ、両方の良い部分を合わせた、ハンバーグにおすすめのひき肉です。
お店で売られている牛・豚合いびき肉は、7:3~6:4の割合で売られていることが多いようです。牛肉の旨みを強く出したいなら、牛7:豚3。もう少しこってりとした味わいにしたいなら、牛6:豚4と豚の割合を多くするとよいでしょう。
大宮シェフがおすすめする黄金比は、しっかり牛肉の旨みを味わえる、牛8:豚2です。豚肉を少なくすることで、牛肉が引き立ち、しっかりとお肉の風味を感じられるハンバーグになるそうです。
また、牛肉は粗目、豚肉は細かくミンチにしたひき肉を合わせた合いびき肉がベストとのこと。つなぎを少なめにして、牛肉を豚肉でつなぐイメージで作ると、しっかりとお肉を感じられる仕上がりになるそうです。
鶏ひき肉
鶏ひき肉は淡白な味わいが特徴です。ハンバーグにすると、さっぱりとした味に仕上がります。
鶏ひき肉のハンバーグは脂分が少なく、乳幼児にもおすすめのメニューですが、鶏ひき肉で大人向けのハンバーグを作る場合、ソースはクリーム系のこってりした味に仕上げるとよいでしょう。食べ応えや満足感がしっかりあるハンバーグになります。
ハンバーグにつなぎは必要?
ハンバーグに入れるつなぎは、そのまま焼くと崩れやすいひき肉をまとめる役割があります。
大宮シェフがおすすめするつなぎをご紹介します。
ジューシーハンバーグに欠かせないつなぎ「パン粉」
ハンバーグを肉汁たっぷり、ジューシーに仕上げるなら、つなぎとして「パン粉」は欠かせません。パン粉は口当たりをやわらかくするだけでなく、焼いている間に肉や玉ねぎからしみ出る旨みを吸収し、流れ出るのを防いでくれます。
ハンバーグに混ぜるパン粉は、あらかじめ1.5∼2倍の量の牛乳に浸したものを使いましょう。牛乳は肉の臭みを抑える効果があります。ただし、つなぎが多いほどやわらかいハンバーグになるため、お好みで牛乳の量を調節してください。
また、大宮シェフによると、つなぎとなる「パン粉、牛乳、卵、玉ねぎ」を先に混ぜておくこともおすすめだそうです。ひき肉に入れる前に、つなぎをしっかりと混ぜあわせることで、ひき肉とも混ざりやすく、旨みとなる肉の脂肪分が外に逃げにくくなります。お子さんがお手伝いやすい工程なので、一緒に楽しく調理できるとよいですね。
飴色玉ねぎをプラスしよう
飴色玉ねぎをつなぎとして入れると、生の玉ねぎより甘さとコクが加わります。玉ねぎのシャキシャキ感が好きな方もいらっしゃると思いますので、炒め具合はお好みですが、玉ねぎがつなぎとして肉によくなじむよう、細かいみじん切りにしましょう。炒め終わった玉ねぎは、フライパンから取り出しバットにあけて冷ましておきます。
飴色玉ねぎを短時間で作る【裏ワザ!】を下記記事でご紹介していますので、こちらも参考にしてください。
飴色玉ねぎを短時間で仕上げる裏ワザを有名シェフが伝授!
ハンバーグのこね方のコツは? 氷水が決め手!?
ハンバーグのタネに肉汁を閉じ込めるには、こねる工程にもコツがあるようです。プロならではのこだわりのこね方を大宮シェフに伺いました。
1. こねる前の準備
ひき肉は、使う直前に冷蔵庫から出しましょう。脂がしっかりと肉の中に練りこまれていると、ハンバーグがジューシーに仕上がります。
ハンバーグのタネを室温に長時間放置すると、脂が溶け出しやすくなります。氷水を入れたボールを用意して、その上にひき肉を入れたボールを載せ、冷やしながらこねるのがおすすめです。
2. ひき肉と塩でこねる
まず、最初の工程として肉と塩だけをボウルに入れます。塩を入れると肉に粘りが出て、肉汁を包み込む膜ができます。他の材料を先に入れると、塩の効果が発揮される前に、脂が溶け出してしまうので注意しましょう。
肉と塩だけでこねるコツは、はじめは肉をつぶすように、粘りが出てきたらグルグルと手早くかき混ぜることです。木べらやスプーンなどで混ぜると、手の熱が肉に伝わらず、冷えた状態をキープできます。
3. つなぎと氷水を入れて練る
あらかじめ混ぜ合わせたつなぎをひき肉に合わせます。さらに、赤身に脂をなじませるよう、しっかりと練ります。
つなぎを入れて混ぜていると、ひき肉の温度が上がっていくので、ひき肉500gに対して50ccの氷水を加えます。そうすると、再びひき肉の温度が下がり、脂が閉じ込められます。こねる際に氷を入れたバッドやボールを準備できない場合でも、この段階で氷水を加えることで効率的にタネの温度を下げることが可能です。
タネに氷水を入れると、ハンバーグが水っぽくならないか心配になる方もいるでしょう。焼きあがると水っぽさは感じられず、驚くほどふっくらジューシーに仕上がりますよ。
大宮シェフ流! 手が汚れない成形方法!
大宮シェフのおすすめは、「ラップ」を使って成形すること。ラップの中心に好みの量をのせ、そのまま上下からラップでくるみ、ラップの上からお肉をたたき空気抜きをします。空気が抜けたら、ラップにくるんだまま好みの形に成形していきます。
左右をしぼり、キャンディのようにすると、きれいな俵型になりますよ。この方法なら、お子さんと一緒に料理するときでも手が汚れず安心です。冷凍保存する場合も、そのままフリーザーバッグに入れて保存できるので便利ですね。
いよいよ仕上げ! ハンバーグの焼き方
ハンバーグを美味しく仕上げる最後の工程は、「焼き」です。
【ジューシーに焼くコツ1】フライパン一つにつき、1回2個まで!
油とバターをよく熱して、フライパンにハンバーグのタネを並べます。ここで一度にたくさんのハンバーグを入れると、フライパンの熱が急に下がり、きれいな焼き目がつきにくくなります。
ひっくり返すスペースも考えて、一度に焼くハンバーグの量は2個までにしておきましょう。
【ジューシーに焼くコツ2】フライパンの蓋は厳禁!
フライパンに蓋をしてしまうと、「焼き」ではなく、蒸し焼き状態になります。蒸し焼きしたハンバーグは、固く、水っぽく仕上がります。洋食店のようなハンバーグを目指すなら蓋なしで、じっくりと火を通しましょう。
【ジューシーに焼くコツ3】透明の油が出てきたら完成!
焼いている最中、箸やフライ返しでハンバーグにあまり触れないようにしましょう。肉汁が外に漏れる原因になります。両面をしっかり焼いて軽く押したとき、透明な肉汁が出てきたら完成です。
厚みのあるハンバーグはオーブンで!
洋食店のような厚いハンバーグを作りたいなら、オーブンで焼きあげるのがおすすめです。オーブンは全体を均一にじっくり焼くことができるので、肉汁を閉じ込め、厚みがあっても中までしっかり火が通り、ふっくら焼きあげることができます。
はじめにフライパンで両面に焼き色をつけてからオーブンに入れると、きれいな焼き色がつき、香ばしく仕上がりますよ。
ハンバーグを上手に焼くには「温度調整機能」が便利!
ピピッとコンロの「温度調節」機能は、センサーが自動で火加減を調節して、設定温度を調整・キープしてくれます。
温度設定が難しい揚げ物は勿論、火加減が難しいハンバーグも安心。
焦がしたり生焼けが心配なハンバーグも、センサーまかせで失敗知らずです。
「温度調節」機能は、センサーが自動で火力調節して、設定した温度に調整・キープしてくれるから、温度調節が難しい天ぷらなどの「揚げ物」も、簡単にカラッとおいしく!
また、焦げつきや生焼けが心配なハンバーグや卵料理などの「焼き物」にも便利です。(※)
最新のガスコンロには、料理を強力にサポートする便利機能が満載です。
「温度調節」機能の他にも、ボタン一つでガス火炊きのご飯が炊き上がる「自動炊飯」機能。お湯が沸いたり、設定した時間になると消火する「湯わかし」や「コンロタイマー」機能など、「ガスコンロ」には調理をサポートする機能がたくさんあります。(※)
また、“魚を焼く”イメージの強い「グリル」ですが、実は肉や野菜料理、トーストやピザ、揚げもののあたため直しにも使える万能調理器です。
専用容器対応のグリルでは、手軽にオーブン料理も楽しめますよ。(※)
ガスコンロで「おいしい」をもっと簡単に! レパートリーをグンと増やしましょう!
(※)搭載機能や機能名は機種によって異なります。
大宮シェフおすすめのハンバーグ アレンジレシピ!
おいしいハンバーグが出来たら、簡単アレンジで本格的な洋食屋さんの味付けにチャレンジしてみませんか? 大宮シェフおすすめの、いつもとはちょっと違う味が楽しめる簡単アレンジ2選です。
大宮シェフ直伝「トマトジュースで本格トマトソース」
完熟したトマトを使ったトマトジュースは、缶詰のトマトより味が濃いそうです。そんなトマトジュースの特徴を生かした簡単おいしいソースです。手軽ですが本格的なソースができます。
【材料(2人分)】
トマトジュース(果汁100%)・・・100cc
バター・・・30g
オリーブオイル・・・少々
塩・コショウ・・・少々
タバスコ(お好みで)
【作り方】
ハンバーグを焼いた後、肉汁や焦げが残ったフライパンにタバスコ以外の材料をすべて入れ、トマトジュースが半分ほどになるまで煮詰めます。タバスコをふったら出来上がり。きのこを炒めて入れたり、とろけるチーズと一緒に食べても、絶品です。
大宮シェフ直伝「バター醤油の目玉焼きのせハンバーグ」
みんな大好きな目玉焼き。バターと醤油の香りがそそる、見た目も豪華なハンバーグです。
【材料(2人分)】
卵・・・…2コ
醤油・・・少々
バター・・・少々
【作り方】
フライパンに卵を入れ、蓋をせずじっくりと弱火で火を通し、黄身が半熟の目玉焼きを作ります。目玉焼きとバターをハンバーグにのせ、醤油をかけて完成! とろりと溶けたバターと黄身で、ごはんがすすむハンバーグです。
おわりに
大宮シェフに教えていただいた「しっかりお肉を冷やす氷水」「つなぎを先に混ぜ合わせる」「ラップを使って成形する」など調理のコツを参考に、お子さんとハンバーグ作りを楽しんでみてはいかがでしょうか? いつもよりランクアップした、洋食店のようなハンバーグが味わえるかもしれませんね。
ウチコトでも、いろいろなハンバーグレシピをご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
プロのレシピから煮込みハンバーグまで! おすすめのハンバーグレシピ
プロのレシピから簡単に作れるレシピまでいろいろなハンバーグレシピをご紹介します。