冷蔵庫で保存しないほうが良いフルーツとは?
フルーツをご自宅で保存するとき、すべて冷蔵庫に入れてしまう方も多いのでは? 実は、フルーツによっては追熟が必要なものや、冷蔵保存ではなく常温保存が適しているものもあるんです。冷蔵保存が向かないフルーツには、どのようなものがあるのでしょうか? 以下で詳しくご説明します。
追熟が必要なフルーツ
一般的にスーパーなどにあるフルーツは、流通にかかる期間を考えて完熟の手前で収穫されています。そのため買ってすぐに冷蔵庫にいれてしまうと、熟成が進まないまま鮮度が落ちてしまうことも。
保存時は直射日光を避けて一定の温度になるよう心がけてください。常温(10〜15℃)で保存し追熟させるのが良いでしょう。日にちが経つほど果物から少しづつ水分が抜けていくので、新聞紙に包むなど乾燥しすぎないようにしましょう。
【追熟が必要なフルーツ その1】バナナ
吊るした状態で常温(10〜15℃)で保存してください。バナナハンガーなどを使うと便利です。
理想の保存温度は15℃以上で、シュガースポットと呼ばれる黒い点が全体に出始めたら食べ頃。
シュガースポットが出始めたら、冷蔵庫や冷暗所など5~10℃の場所に移して保存するのが良いでしょう。熟度が進みにくくなります。食べきれない時は冷凍できます。
【追熟が必要なフルーツ その2】西洋なし
一般的には少し固めの段階で収穫され流通しているので、常温(10〜15℃)で追熟させる必要があります。追熟すると、軸が少ししなびて軸の周りの果肉部分が柔らかくなり、果皮が少しづつ黄色くなってきます。果実から香りが出てきたら食べ頃です。
低温の3~5℃では追熟はほとんど進みませんが、温度が高いと早く追熟します。ある程度追熟が進んだら、水分が抜けないように袋などに入れ、低温(3~5℃)で保存します。
【追熟が必要なフルーツ その3】メロン
固めの段階で収穫され流通しているので、常温(10〜15℃)で保存し追熟させましょう。枝の部分がしおれてきて、お尻の部分が柔らかく、香りが立ってきたら食べ頃です。
【追熟が必要なフルーツ その4】マンゴー
常温(10〜15℃)で追熟させます。アップルマンゴーは皮が赤く変化して、香りが立ってきたら食べ頃になります。タイ産などの黄色いマンゴーの場合、全体が均一に黄色い色合いになってきたら食べ頃です。
冷蔵保存が適さないフルーツ
フルーツによっては、追熟不要ですぐに食べられますが、冷蔵庫での保存が適さないものもあります。以下で、ご紹介します。
【冷蔵庫NGなフルーツ その1】みかん
基本的には、追熟不要ですぐ食べられます。酸味が気になる方は常温(10〜15℃)で風通しの良い場所に数日置くと、酸味が抜けて食べやすくなります。
またダンボールに入っている場合、底にあるミカンは負荷がかかって傷みやすくなっているので、底の方から食べるのがオススメです。日が当たらない風通しの良い涼しい場所で保存しましょう。
【冷蔵庫NGなフルーツ その2】りんご
りんごも追熟は不要ですぐに食べられます。常温保存(10〜15℃)が基本ですが、長く保存する場合は5℃前後での保存がオススメです。この時、新聞紙などに包んで乾燥させないように心がけましょう。
ちなみに、蜜入りだと甘そうな印象ですが、実際には蜜と甘さは関係ないそう。蜜入りりんごの場合、日にちが経つと蜜が果実の中に散り果肉が柔らかくなってしまうので、早めに食べるのが良いそうです。
【冷蔵庫NGなフルーツ その3】びわ
びわは日にちをおいても追熟しないので、冷暗所で常温保存(10〜15℃)し、できるだけ早く食べきってください。また、冷やすと傷みやすくなるので、食べる直前に冷やしましょう。
冷蔵庫NGと言うものの、フルーツは冷たい方が美味しい?
フルーツは冷やした方が美味しいと思っている方も多いのでは? 通常、フルーツの糖度が温度によって変わることはなく、むしろ、冷やすことで甘さを感じにくくなることがあるそうです。
フルーツを冷やして食べる習慣が一般化しているのは好みの問題で、ぬるい温度より冷えたフルーツを好む人が多いからなのだとか。基本は常温保存(10〜15℃)で追熟させて、食べる直前に冷やしてから食べるのがオススメです。お好みによりますが、食べる1~2時間前に冷蔵庫へ入れて冷やしてから食べると、より美味しく感じられるようです。
おわりに
フルーツはつい冷蔵庫に入れてしまいがちですが、果物によっては常温保存(10〜15℃)が適しているものもあります。適切な保存を心がけて、フルーツを美味しく食べてくださいね。