「初午」の意味と由来
初午(はつうま)とは、2月の最初の「午(うま)の日」をさし、稲荷神(いなりしん)のお祭りが行われる日です。
稲がなることを意味する「いなり」から、五穀豊穣や商売繁盛、家内安全を祈願して、各地の稲荷神社でお祭りが行われてきました。
旧暦の初午はもう少し春めいてきた時期。暖かく参詣に適した時期に、豊作を願って稲荷神社に参拝する習慣ができたようです。
稲荷神(いなりしん)は農業や商業の神様として崇敬されてきました。その神の使いが「狐」。狐の好物が油揚げであることから、初午には、「油揚げ」や「いなり寿司」を奉納するようになったそうです。
2025年の「初午」はいつ?
初午は、2月の最初の午の日とされているので、毎年日にちが変わります。日にちが決まっているひな祭りなどの行事に比べると認知度が低く、気づかぬうちに終わってしまったなんてこともあるかもしれませんね。
2025年の初午は2月6日(木)です。
この日にいなり寿司を食べて、家内安全をお祝いするのも良いですね。
「初午」の料理と食べる意味とは?
いなり寿司
初午の定番料理といえば、狐の好物の「油揚げ」や「いなり寿司」。
東日本では、いなり寿司と言えば米俵に見立てた俵型が一般的ですが、西日本では狐の耳にちなんで三角型が主流だそうです。家族みんなで油揚げに酢飯を詰めていなり寿司を作るのも、楽しいイベントになりそうですね。
初午団子
初午には、蚕の神様を祭る行事も行われていたそうです。繭がたくさんできることを願って、繭の形に似せて作ったお団子をお供えしていたとか。食べる際は、繭にシミがつかないようにと、醤油をつけずに食べたそうですよ。
しもつかれ
「しもつかれ」は、栃木県を中心に北関東で食べられる郷土料理です。鮭の頭、鬼おろしですりおろした大根やにんじん、油揚げ、節分の大豆などを酒粕と一緒に煮込みます。
名前の由来は、栃木県の昔の呼び名である”下野の国(しもつけのくに)”で作るからという説と、酢(す)むつかり(煎った大豆に酢をかけた料理)からきたという説があります。
「七軒の家のしもつかれを食べると病気にならない」といわれ、近所の人たちと分け合って食べるそうです。
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おわりに
昔から続く日本の伝統的な行事の一つの「初午」。ぜひ家族で美味しいいなり寿司を食べて、お祝いしてみてくださいね。
参考:農林水産省「子供の食育」