お歳暮の意味とは
日本には、お中元やお歳暮の習慣があります。これらは、日頃お世話になっている方へ感謝の気持ちと、今後も末長いお付き合いをお願いしますという気持ちを込めて贈るものです。
特にお歳暮は、一年の締めくくりとして、一年間の感謝を伝えるとともに、「翌年のお付き合いも引き続きよろしくお願いします」という意味を込めて贈ります。
お歳暮だけ贈るケースもあり、お中元より大切にされていると言えるかもしれません。
<お歳暮の基本ルール1>贈る時期
お歳暮を贈る時期は、12月初旬〜12月25日ごろまでが目安とされています。
遅くとも12月30日までには着くように贈ります。年内に間に合わない場合には、年明け〜1月7日まで(松の内が1月15日までの地域では15日まで)に「御年賀」として贈る方法もあります。
<お歳暮の基本ルール2>贈る相手
基本的に同等以上の方に贈るものですが、この人に贈らなければならないというルールはなく、お世話になった方へ贈るとされています。上司や両親、親戚などに贈ることが一般的です。
<お歳暮の基本ルール3>贈る頻度
一度贈り始めると、ある程度継続して贈ることが礼儀とされています。
ですので「今年お世話になったから今年だけ贈ろう」という軽い気持ちで贈らない方がいいでしょう。相手に誤解を招くこともあるからです。
そのような場合には「御礼」として贈ると良いですね。
<お歳暮の基本ルール4>値段
値段は一般的に3,000円〜5,000円が相場と言われています。
- 特別にお世話になった方、取引先の会社など・・・5,000円~1万円程度
- 上司、両親、仲人など・・・5,000円前後
- 親戚、同僚、友人など・・・3,000~4,000円前後
※ 会社などによってはお歳暮を禁止していることもあります。事前に確認しましょう。
毎年同等の値段のものを贈ったほうがよいと言われています。前年より値段の低いものは贈らないよう、気をつけてくださいね。
<お歳暮の基本ルール5>贈る品
感謝を込めて贈るものなので、この品でなくてはならないというルールはありません。
ただ、お歳暮を贈る時期はお正月前なので、数の子やいくら、ハム、お酒など、お正月の食事に役立つものを贈ることが多いようです。
また手元に残るものではなく、「消え物」と呼ばれ、食べたり使ったりしてなくなるものが好まれるようです。
<お歳暮の基本ルール6>お返し
お歳暮をもらった場合、基本的にお返しは不要とされています。ただし、お礼を伝えるのが礼儀。手渡しではなく送付されてきた場合には、手紙や電話、メールなどでお礼の気持ちを表しましょう。
<お歳暮の基本ルール7>喪中のときに贈ってもいい?
年賀状などとは違い、お歳暮はお世話になった方へのご挨拶・感謝の気持ちを表す贈り物なので、喪中の人が贈ることも、喪中の相手に贈ることもできます。
ただし喪中の相手に贈る場合には、相手の気持ちに寄り添うことが大切です。四十九日が過ぎてから贈る、紅白の水引やのし飾りを控えるなどの配慮をするとよいでしょう。
時期をずらして「寒中見舞い」「寒中御伺い」として贈る方法もあります。
※ 地域によって異なりますので、贈り先のしきたりを事前に調べておきましょう。
おわりに
今回は、お歳暮の意味を確認し、7つの基本ルールをご紹介しました。ルールを知らないことで、気づかないうちに相手に失礼をしてしまっているかもしれません。気持ちよく受け取ってもらうためにも、マナーとして知っておくと良いですね。
参考:高島屋「お歳暮とお中元の違いと共通点」
参考:三越「お歳暮の相場」
参考:日本贈答文化協会「おくりもの専門学園」
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