【有精卵と無精卵の違い1】それぞれの定義とは?
雌鶏は受精しなくても卵を産むことができます。そのため、受精して産まれた卵は「有精卵」、受精せずに産まれた卵は「無精卵」と呼ばれています。
有精卵と無精卵の違いを明確にするために、有精卵の定義が決められています。
有精卵は、「雌鶏100羽に対して雄鶏5羽以上の割合で、平飼いもしくは放し飼いなど、自然交配可能な環境で採卵されたもの」です。
スーパーなどで比較的安い値段で売られている卵は、ケージの中で雌鶏のみを飼育していることが多く、それらの卵は有精卵と表示することができません。また、雄と交配せずに産まれてくる卵なので無精卵となります。
【有精卵と無精卵の違い2】ひよこが生まれるか否か
有精卵は受精した卵なので、温めればひよこが生まれてくる可能性があります。無精卵はどんなに温めてもひよこが生まれてくる可能性はありません。
有精卵を温め続ければ21日間程度でひよこが生まれるそうですよ。
【有精卵と無精卵の違い3】日持ちの良さ
有精卵は無精卵より日持ちしないと言われています。
有精卵は受精しているので、20度以上になると細胞分裂が始まり、品質劣化が起こりやすくなりますが、無精卵は細胞分裂をしないので、無精卵の方が日持ちすると言われているわけです。
【卵の基本情報1】卵の正しい保存方法について
卵を正しく保存する方法は3つ
1,冷蔵保存する
卵は生ものなので、温度変化に気をつけることが大事です。また、生で食べることもあります。食品衛生法でも、生食用殻付卵は10度以下で保存することが望ましいとされています。状況によっては常温でも保存できますが、冷蔵庫に保存するようにした方がよいでしょう。
2,尖った方を下にする
卵の殻は、尖った方が強度があります。また、卵の殻の尖っていない方には気室があり、それを上にして置くと、雑菌が入り込む可能性が高くなります。こうした理由から、尖った方を下にして保存することをオススメします。
3,ドアポケット以外の場所に置く
ドアポケットは開けるたびに温度が変わりやすい場所になります。できるだけ一定の低温で保存するために、ドアポケット以外の場所に置くことをオススメします。
【卵の基本情報2】卵の賞味期限について
記載されている賞味期限は、一般的に生食の賞味期限だと言われています。そのため、賞味期限を過ぎても、加熱処理して食べれば大丈夫だという認識が広がっています。
日本養鶏協会によると、食中毒防止視点の生食・可能期限が10℃保存なら57日までと定められてはいますが、賞味期限内で食べきるようにした方が安心でしょう。
参考:『鶏卵日付表示等改正委員会』鶏卵の日付等表示マニュアルー改正版ー
【卵の基本情報3】家庭での洗卵について
卵の洗卵・滅菌は義務付けられているので、基本的にキレイにされていますが、稀に少し汚れている卵があります。
そんな時は、水で洗わず、目につく汚れを拭き取った方が鮮度を保つことができます。
卵には気功という穴があります。水で卵を洗ってしまうと、その気功から水と一緒に雑菌が入る可能性があるからです。
おわりに
今回は、食生活に欠かせない卵についてご紹介しました。有精卵と無精卵を食べ比べてみても楽しいかもしれませんね。また、卵の保存方法等も気にしてみてください。
参考:一般社団法人日本卵業協会