梅雨や長雨のカビに注意! カビが生えやすい4つの条件とは?
カビには発生しやすい条件がいくつかあります。その条件をできるだけ回避していくことで、カビの抑制効果が期待できます。
(1)20〜40℃の温度
カビ菌は20~40℃の温度で繁殖します。特に25~28℃は最もカビが発生しやすくなります。
(2)空気(酸素)
カビの繁殖には酸素も必要です。
(3)70%以上の湿度
カビ菌は湿度60%以上から活動するようになり、80%を越すと急激に繁殖します。
(4)養分
カビ菌は体から出る皮脂や垢、毛髪などを栄養にして繁殖します。
カビは暖かく湿度の高い環境を好みますが、温度や空気はなかなか変えられません。そのため、カビ対策としてできることは「湿度を上げない」ことと「栄養分を除去する」ことの2つです。
湿度も気温も高めの6月〜9月はカビの繁殖に適した時期
温度が20℃~30℃くらい、湿度が70%になる6月〜9月はカビが繁殖しやすくなる時期です。6月〜7月の梅雨、8月〜9月の長雨の時期は雨が多く、洗濯物を外に干せない時期とも重なります。
家の湿度を上げる主な原因は「室内干し」
室内の湿度が上がる理由はさまざまありますが、最も大きなものは室内干し。
室内干しした洗濯物からは、どのくらいの水分が発生するのでしょうか。例えば5kgの洗濯物を洗い、脱水して干すとなんと約3リットルもの水分が水蒸気となって放出されます。
カビ以外にも、高温多湿の室内環境で繁殖が促されるダニ。洗濯物を干している部屋と干さない部屋のダニの数を調べたところ、室内干しをしている部屋は干さない部屋の2倍以上のダニが発生することがわかりました。
室内干しをする際は除湿器やエアコン、衣類乾燥機、浴室暖房乾燥機などを上手に活用して、洗濯物の湿気を家の中に充満させないよう気をつけましょう。
室内干しした部屋以外もカビに注意
温度が低い北側の居室は結露で湿度が上がりやすく、空気がこもりやすい押し入れの中などもカビが生えやすい場所です。また、調理の際などに湿気が溜まるキッチンや、洗面所・浴室などの水回りも一気にカビが繁殖する可能性が高い場所です。室内干しはさらに室内の湿度を上げてしまうので注意したいところです。
カビはカビ菌が定着してから再び胞子を飛ばすまで時間がかかるので、その間に取り除けばカビを増やさずにすみます。今回は家の中の場所別に、それぞれのカビ対策のポイントをご紹介します。
【梅雨・長雨時期に】フローリングのカビ掃除法
フローリングにカビを見つけると、ビックリしてしまいますね。でも、慌てて間違った方法で自己処理をすると、かえってカビを広げてしまう可能性もあります。
フローリングに発生してしまったカビは、アルコール洗剤(エタノール)で拭き取ります。アルコール洗剤は、ドラッグストアなどで購入できます。カビに直接アルコール洗剤を吹きかけて、乾いた雑巾で拭き取りましょう。
ガンコなカビはメラミンスポンジでこすると大抵のものは落ちます。カビを取り除いたら、再びカビが生えないようアルコール洗剤をスプレーして終了です。
アルコールの液体を一気にフローリングに広げると、変色してしまうこともあります。スプレーボトルに入れ、カビが発生している部分に軽く吹きかけます。
またフローリングの材質によっては、アルコールの成分が使えないこともあります。あらかじめ取扱説明書で確認をしましょう。
フローリングのカビ掃除をするときは換気に注意
フローリングのカビ取り作業を長時間続けていると、アルコールの揮発成分などで気分が悪くなってしまうことがあります。窓を開けたり、換気扇を回すなどしてしっかりと換気をし、マスクをして作業をするのをおすすめします。
掃除機、塩素系洗剤はフローリングのカビ掃除にはNG
掃除機でカビを吸い取ると、排気口から部屋中にカビを撒き散らすことになります。掃除機は、絶対に使わないでください。
「カビ取り用洗浄剤」として売られている塩素系の漂白剤は、フローリングの変色の原因になるため避けましょう。フローリング材を傷めてしまうと、最悪の場合は張り替えなければならなくなってしまいます。
【梅雨・長雨時期に】洗面所のカビ掃除法
浴室のそばにある洗面所は高温多湿になりやすいだけでなく、服の脱ぎ着や身支度でホコリ・皮脂汚れ・髪の毛も溜まりやすい場所。カビにとっては増殖環境が整っているといえます。
洗面所のカビ掃除には、アルコール洗剤が効果的です。
カビが発生している場所にたっぷりとアルコール洗剤を吹き付け、さらに中性洗剤を水で薄めた洗浄液に雑巾をひたし、固く絞って拭き取ります。雑巾でカビを集めるようにして拭くのがポイント。
その後、新しい雑巾で水拭きをして洗剤を拭き取り、さらに乾拭きで水気を取って終了。最後にできるだけ広い範囲にアルコール洗剤を吹きかけて、除菌しておきましょう。
洗面所のガンコな黒カビ汚れには塩素系漂白剤を
アルコールには漂白作用がないため、除菌はできてもカビで変色した汚れは落とせません。上の写真は洗濯機下の排水口ですが、変色が目立つ場所やパッキンやプラスチックなどの奥に入り込んだカビのシミは、漂白作用がある塩素系漂白剤を使いましょう。
黒く変色した部分に塩素系漂白剤をスプレーし、カビに浸透するまで少し放置します。時間の目安はおよそ2分ほど。放置しすぎると素材を劣化させる恐れがあるため、汚れ具合に合わせて時間を調整しましょう。
その後はカビの部分を水拭きして塩素系漂白剤を落とし、乾拭きをして終了です。
軽いカビ汚れは重曹を
塩素系漂白剤はガンコなカビ汚れを落としてくれますが、材質によっては色落ち・変色を起こす恐れも。また、お子さんが小さいなどで薬品を使うのが心配なときは、重曹を使って洗面所のカビを落とす方法もあります。
水100mlに対して重曹小さじ1を溶かし、スプレーボトルに詰め替えます。気になる部分に吹きかけ、スポンジでこすったら最後に固く絞った雑巾でふき取ってください。細かい部分は歯ブラシでこすったり、重曹を直接散布して研磨作用でこすり落とすのも効果的です。
重曹は軽いカビしか落とすことができませんが、安心で安全な点がメリット。洗面所のどのような場所にも使用できます。
【梅雨・長雨時期に】蛇口のカビ掃除法
キッチンや洗面所、浴室にある蛇口。常に湿った状態になりやすい蛇口は、すぐにカビが生えてしまいます。
蛇口の黒カビは水垢があるとキレイに落とすことができないため、まずクエン酸で水垢の除去を行いましょう。スプレーボトルに水100mlに対してクエン酸小さじ1/2を入れて溶かてクエン酸水を作り、水垢がある部分に吹きかけ、キッチンペーパーでパックしましょう。30〜60分放置して水垢にクエン酸水が浸透したら、キッチンペーパーを外し、スポンジを使って汚れをこすり落としましょう。
水垢を落としきったら、用意した歯ブラシに重曹を適量つけて黒カビをこすり落とします。結合部分や隙間、吐水口は特にカビが繁殖しやすいので、歯ブラシを使ってしっかり擦りましょう。
吐水口に歯ブラシが届かない場合は、重曹を吐水口に塗りつけ、コップなどにクエン酸水を入れて浸します。重曹がクエン酸と反応して発泡し、この泡が汚れを浮き上がらせて落としてくれます。
そのまま10分放置したら、吐水口や蛇口全体をしっかりすすいで完了です。
蛇口のカビ掃除の頻度はどのくらい?
蛇口まわりは湿気が多く水垢・黒カビが発生しやすい場所。汚れをこびりつかせないためにも、月1〜2回を目安に掃除するのがおすすめです。
【梅雨・長雨時期に】浴室のカビ掃除法
浴室のカビ取りは、カビ取り用洗浄剤(塩素系漂白剤)を使いましょう。黒カビが繁殖している場所に浴室用カビ取り用洗浄剤を吹きかけ、放置してカビを根元から退治します。このとき、水気を拭き取ってからカビ取り用洗浄剤をかけるのがポイント。濡れた場所ではカビ取り用洗浄剤が薄まってしまい、カビ取り効果が下がってしまいます。
カビ取り用洗浄剤を吹きかけたあとは、ラップやキッチンペーパーでパックをするとカビに漂白成分がしみ込みやすくなるためおすすめです。また、片栗粉をカビ取り用洗浄剤に混ぜてペースト状にしたものを塗り付けても、カビ取り用洗浄剤が流れ落ちてしまうことがなく効果的です。
カビ取り用洗浄剤には塩素が含まれており、空気中にある炭酸ガスと反応して有毒ガスが出ます。必ずマスクとゴーグルを着用して、換気しながらカビ取りを行いましょう。
浴室の換気扇のカビ掃除は・・・
換気扇にホコリが付着すると、換気効率を下げることにつながります。浴室の換気扇を汚れたままにしておくと、換気が不十分となり、浴室や、浴室に隣り合った洗面所のカビの元になります。
換気扇を掃除する時は、化粧パネルとファンを外し、中性洗剤で洗いましょう。掃除前には電源を切り、汚れが落ちたら水洗いして良く乾かしてから取り付けることが大切です。
梅雨や長雨の季節は、思いもよらない場所にカビが発生しがち。カビは見つけたらすぐ掃除することで繁殖を防げますが、忙しい毎日の中で、なかなか家中のカビを発見し、掃除するというのは難しいものですね。繁殖し始めると、一気に増えてしまうカビ。増える前に一掃してしまいませんか?
おわりに
掃除の中でもかなり大がかりなイメージがあるカビ掃除。カビ取りを月1回程度するといい・・・ということはわかっていても、なかなかそのような頻度で家中のカビをパトロールするのは難しいもの。一度、家中のカビをリセットしておけば、次にカビが生えてくるスピードを遅らせることができそうです。ぜひやってみてくださいね。
頑固な汚れはプロに依頼するのもおススメ!
日々掃除をしていても、気づかないうちに頑固な黒ずみやカビが蓄積してしまった・・・という方も多いのでは。
そんな時は、一度ハウスクリーニングの専門業者にお願いしてみるのもおススメです。
東京ガスのハウスクリーニングは、自社研修を受けたプロが専用の機材や洗剤を使い分け、こびりついた油汚れやカビ汚れなどを徹底的にキレイにします。日常のお掃除では手の行き届かない、エアコンの掃除、レンジフードの掃除なども人気です。
利用した方の中には、せっかくお金をかけて綺麗にしてもらったのだから、綺麗な状態を維持しようと感じる方も多いそう。
ご自宅向けにはもちろん、ご両親へのプレゼントにも喜ばれること間違いなしです。
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