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デマンドレスポンス(DR)とは? 導入メリットをわかりやすく解説!

電気料金の見直しや節電などについて調べるなかで「デマンドレスポンス(DR)」という言葉に出合い、どのようなものなのか気になったという方も少なくないでしょう。デマンドレスポンスとは、電力の需要と供給のバランスをコントロールする方法のことを指しています。具体的にどのような仕組みなのか、個人で取り組むメリットや参加方法などをわかりやすくご紹介します。

最終更新日:2024.9.25

目 次

デマンドレスポンス(DR)とは? わかりやすく解説

デマンドレスポンスのイメージ

TOKYO GAS

デマンドレスポンス(DR)とは、電気エネルギーの需要と供給のバランスを、家庭で電気を消費する私たちを含めた需要側がコントロールする取り組みのことです。
 
デマンドレスポンスを理解するためには、「安定した電気の需要と供給」はどのように成り立っているのかを知ることが必要です。
 
大前提として、電気の安定した供給のためには電気の供給と需要が、同じタイミングで同じ量になっている必要があります。供給が需要を上回っていれば良いというわけではなく、需要と供給の量が一致することで電気の交流周波数が整い、品質が維持できるからです。交流周波数が乱れると停電になってしまう恐れもあります。
 
また、あまりに供給が増えすぎると、発電した再生可能エネルギーを廃棄する「出力抑制」が実施されるケースもあるほど、需給のバランスがとれていることはとても重要なポイントです。

風力発電

PIXTA

例えば、近年は地球環境に配慮した太陽光や風力といった再生可能エネルギーの利用が注目されています。しかし、これらは天候などの影響を受けやすいという問題があり、導入が増えるに伴って、需給バランスへの影響も大きくなってきています。
 
また、基本的に電気はためられないため、必要なときに必要な量をつくれるよう電力会社は綿密な発電計画を作成しています。その上で、日々変化する需要にも対応しながら電気を供給し続ける必要があるのです。

デマンドレスポンスは電気の需給バランスをよくするための解決策

需給バランスの一致が重要であるのに作りだめができない、天候に左右されやすいという供給側の状況は変えることができません。
そこで、解決策として需要側が消費パターンをコントロールするという「デマンドレスポンス」の考え方が注目されているのです。

デマンドレスポンスの種類

上げDR下げDR

TOKYO GAS

デマンドレスポンスは、どのように電気の需要を制御するのかによって「上げDR」「下げDR」という2つがあります。この違いは電力需要を増やすか減らすかということです。

上げDRとは?

上げDRとは、電力需要を増やすことです。
再生可能エネルギーが多くできたときに電気機器を稼働させることで積極的に消費したり、蓄電池に充電したりして、余剰電気が廃棄されることを防ぎます。
 
また、電気機器の使用などを電力使用量が多い時間帯から夜間などの少ない時間帯に変更することを「ピークシフト」と呼び、これも上げDRのひとつです。例えば家庭では、洗濯機や食洗機を使う時間、電子機器や電気自動車の充電を行う時間をずらすことでピークシフトになります。

下げDRとは?

下げDRとは、電力需要を減らすことで「ピークカット」ともいわれています。例えば電力需要が増えるタイミングに合わせて家電の出力を落としたり停止させると需給バランスの維持に貢献することができます。
また太陽光発電と蓄電池を導入している家庭なら、電力需要が高まる時間帯に蓄電していた電力を使用することで需要を下げることにつながります。

デマンドレスポンスの仕組み

円マークの入った積み木とコイン

PIXTA

デマンドレスポンスは、どのように需要を抑制するのかによって、2つのタイプがあります。「電気料金型」と「インセンティブ型」です。それぞれ参加方法が異なり、メリット&デメリットがあるので分けて説明していきます。

電気料金型のデマンドレスポンス

「電気料金型」のデマンドレスポンスは、需要が高まる時間帯の電気料金を電力会社が上げることで、需要抑制を促す方法です。
消費者側が電気料金の高い時間帯を避ければ良いだけなので参加しやすいデマンドレスポンスである一方、行うかどうかは消費者側次第となるためデマンドレスポンス効果としては不確実、不安定といえます。

インセンティブ型のデマンドレスポンス

「インセンティブ型」は「ネガワット取引」とも呼ばれており、電力会社と契約するタイプのデマンドレスポンスです。電力需要のピーク時などに節電するという契約をしておくと、その成果に対価が得られるのがポイントです。契約を行う手間はかかるものの、対価が得られることで一般家庭からの注目度も高く、電気料金型に比べてデマンドレスポンス効果も高いのが特長です。

デマンドレスポンスに参加するメリット

自然の中に電球が置かれている

PIXTA

デマンドレスポンスは、電力の需給バランスを整えることに貢献できるだけではなく、プラスアルファの魅力があります。
特に、「インセンティブ型」のデマンドレスポンスは家計の助けになることから一般家庭でも注目されており、参加が増えています。

メリット1.報酬が得られる

「インセンティブ型」のデマンドレスポンスは電気会社と契約を結んで節電し、その成果に合わせて報酬が得られる仕組みです。
節電が報酬に変わるという直接的なメリットが生まれるので、楽しみながらデマンドレスポンスに参加できるでしょう。

メリット2.社会貢献ができる

電力の需給バランスの安定は社会的な課題のひとつです。その問題解決に向けて、直接的に関われるのがデマンドレスポンスです。社会的意義は大きく、広くは再生可能エネルギーの普及拡大、脱炭素社会の実現などにも繋がっていきます。

メリット3.電気代が抑えられる

「電気料金型」のデマンドレスポンスであれば、ピークを避けて電気を使うことで、電気料金を抑えることができます。また「インセンティブ型」のデマンドレスポンスの場合であれば、報酬獲得を目指して節電することで、自然と電気代が抑えられるというメリットがあります。

東京ガスのデマンドレスポンスに参加しよう!

IGNITUREスマートアクションバナー

東京ガスは、デマンドレスポンスの運用をサポートする「IGNITUREスマートアクション」という取り組みをスタートしています。
 
夏などの電力需要がひっ迫するタイミングでは下げDR(ピークカット)を、また、春や秋などの電力需要が減少するタイミングでは上げDR(ピークシフト)の取り組みを行うことで、電力の安定供給へ貢献すると共に再生可能エネルギーの普及を推進し、脱炭素社会の実現を目指します。

東京ガスのデマンドレスポンスの仕組み

TOKYO GAS

IGNITUREスマートアクションに参加すると、事前に東京ガスから対象となる期間をお客さまにお伝えし、当日はお客さまに電気の使い方を工夫していただきます。
期間終了後に、電気使用量の変化量に応じた特典をプレゼントいたします。お得に、そして気軽にデマンドレスポンスデビューしてみませんか?

「電気を捨てないアクション24秋」開催中!

この時間に電気を賢く使う

TOKYO GAS

太陽光などの再生可能エネルギーの発電量が増える秋、発電量の多い時間帯に電気利用をシフトして上手に電気を利用しましょう。
 
洗濯機や乾燥機、掃除機といった普段当たり前に使っている家電の利用時間を対象時間帯にちょっとずらしてみる、充電機器の充電は対象時間帯に行うといったちょっとした行動が、再エネの有効活用につながります。
 
節電キャンペーンと違って、行動する時間帯を意識して変えるだけなので、気軽に参加できるのが上げDRのうれしいところです。もちろん、その変化量に応じて特典もゲットできます。詳しい情報は以下サイトでご確認くださいね!

デマンドレスポンスについてよくある質問

黒板に描かれた電球の絵

PIXTA

ここからはデマンドレスポンスに関連したよくある質問にお答えします。

計画通りにできなかった場合、ペナルティーはありますか?

東京ガスの場合、対象期間中に節電ができなかった場合でもペナルティーは設けていません。ただし、電気使用量の変化量に応じるため、成果によって報酬は変動します。

デマンドレスポンスの対象日・時間はどれくらい前に提示してもらえますか?

デマンドレスポンスの発動指令は、東京ガスで開催するキャンペーンの場合は、対象日の前日夕方または当日朝にご案内させていただきます。

おわりに

「デマンドレスポンス」と聞くと少し難しそうですが、実際は現在と未来のために自分たちで節電していく取り組みで、成果が出た分だけ報酬がもらえるお得までついてきます。
なくてはならない電気を安定して使い続けられるように、できることから始めていきましょう!

  • この記事監修者

    東京ガス IGNITUREスマートアクション担当

    東京ガス IGNITUREスマートアクション担当

    東京ガスのIGNITUREスマートアクションはこちら

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公開日:2024.9.25

最終更新日:2024.9.25

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