ソーラーパネルはDIYで取り付けられる?
結論としては、ソーラーパネルの設置は電気を扱う危険な作業のため、専門業者に依頼するのが安全かつ確実な選択といえるでしょう。ただし、以下の条件を満たす場合であれば、DIYでソーラーパネルを取り付けること自体は可能です。
- 電圧が30V未満のケース
- 売電のための工事をしないケース
電圧が30V未満のケース
回路内の最高電圧が30V以上のソーラーパネルを設置するには「電気工事士」の資格が必要なため、無資格の場合は設置できません。逆にいえば、最高電圧が30V未満の低電圧なソーラーパネルであれば、DIYで設置できることになります。
30Vが基準となっている理由は、電気事業法にあります。電気事業法第1条3項では、電気工事士の有資格者でないと工事できない「電気工作物」の例外となる条件の一つに「電圧30V未満であって、30V以上の電気的設備と接続されていないもの」を挙げています。
ただし、たとえ電圧が30V未満であっても事故を防ぐためにも、作業は慎重に行うことが前提となります。
参考:e-Gov法令検索「電気事業法施行令」
売電のための工事をしないケース
基本的に、DIYで設置したソーラーパネルで生み出した電力を、電力会社に売ることはできません。売電を行うためには電力会社に申請を行い、自宅の電力設備と電力会社の設備を接続しなければなりませんが、そのためには発電設備が系統連携技術要件を満たす必要があることに加え、そもそも接続のための工事自体がDIYで行うことが難しいからです。
そのため、DIYで設置したソーラーパネルが生み出す電力は、すべて自家消費することが前提になります。電気工事の資格を所持していない方で、自宅の屋根や庭にソーラーパネルを設置して売電したい場合は、専門業者に依頼しましょう。
参考:経済産業省 資源エネルギー庁「系統接続について|なるほど!グリッド」
ソーラーパネルをDIYで設置する手順
ソーラーパネルをDIYで設置する手順は以下のとおりです。
- 必要な機器を用意する
- 機器を接続し発電できているか確認する
- 太陽光があたりやすい方角・角度に設置する
1. 必要な機器を用意する
ソーラーパネルの発電には、上記のような機器が必要です。各機器をつなぐケーブル類や電工ペンチも準備してください。
2. 機器を接続し発電できているか確認する
ソーラーパネルのDIYに必要な機器がそろったら、必ず、各機器の説明書などに記載されている手順で接続しましょう。手順に沿わない接続方法をしてしまうと、発火などの恐れがあります。
なお機器同士をつなぐときは、ケーブルと電工ペンチを使用します。買ったばかりのケーブルは被膜に覆われているため、電工ペンチを使って被膜をはがし、銅線を露出させてから接続します。
周辺機器を接続したあとは、パネルを太陽に向けて正常な電圧になるかどうかチャージコントローラーなどで確認してください。
3. 太陽光があたりやすい方角・角度に設置する
電圧が確認できたら、ソーラーパネルを太陽光があたりやすい方角・角度に設置します。一般に、ソーラーパネルは南向きに30度の角度で設置すると太陽光が当たりやすく、効率良く発電できるといわれています。
設置する際は、天気を確認してから作業を始めるとよいでしょう。太陽光発電は天気の影響を受けやすく、正しく接続・設置してもうまく発電しない場合があるからです。
ソーラーパネルは設置する場所によって発電量が変わるので、効率良く発電できる場所をじっくり探してみてください。
太陽光発電の設置は業者に依頼する方が安心
冒頭でも触れたとおり、ソーラーパネルの設置は電気を扱う危険な作業のため、DIY初心者には難しいでしょう。正しい手順で行わなければ、感電・やけどまたは火災の恐れがあります。安全面などを考慮すると、ソーラーパネルの設置は業者へ依頼するのがおすすめです。
おわりに
ソーラーパネルをDIYで取り付けるには「電圧が30V未満で、発電した電力をすべて自家消費する」という条件があり、すべての種類のソーラーパネルが自分で取り付けられるわけではありません。
また、DIY初心者がソーラーパネルを取り付けると、感電ややけど、火災のリスクがあります。安全面を考慮し、ソーラーパネルの設置は可能な限り専門の業者へ依頼しましょう。
東京ガスでも、太陽光発電システムの設置工事を受け付けています。太陽光発電を熟知した専門スタッフが、お住まいにぴったりのソーラーパネルのご提案から設置まで安心してお任せいただけますので、ぜひご検討ください。