つけおきの前に知っておきたい! お風呂の汚れの正体とは?
普段、掃除していてもすぐヌメリやカビが発生するお風呂場。鏡や蛇口の白い汚れも一旦こびり付くとなかなか落ちません。手間のかかるイメージがあるお風呂掃除ですが、ご紹介するつけおき洗いは、放っておく間に汚れを落としてくれるのでオススメです。
ただ注意が必要なのは、つけおきする洗剤の種類です。お風呂はさまざまな汚れが潜んでいて、汚れの種類により洗剤を変更する必要があります。まずは汚れの種類をご紹介します。
【髪の毛】
1日あたり50〜100本近く抜けるといわれる髪の毛。抜けた髪の毛でパイプが詰まらないよう排水口にゴミ受けが備わっていますが、ゴミ受けに髪の毛を放置しているとカビや悪臭の原因になります。
【水垢】
水垢は、水道水に含まれているカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が乾いて固まったもの。蛇口やドアの周りなどにつく白くザラザラした固い汚れで、鏡に付着するうろこ状の汚れも水垢です。このミネラル分はアルカリ性の汚れのため、酸性の洗剤で汚れを中和して落とすことができます。
【湯垢】
浴槽や風呂イスなどに現れるザラザラとした汚れが湯垢です。身体の皮脂や石鹸、シャンプーなどがこびり付いたもの。水垢と名前は似ていますが、性質は逆で、酸性の汚れです。
【皮脂汚れ】
シャワーによって皮脂を含んだお湯が飛散し、あちらこちらに付着します。そのまま放置すると皮脂汚れに。また、手でよくさわる浴槽のヘリや、首をもたせかける浴槽のヘリなども皮脂汚れがつきやすい場所です。
【石鹸カス】
シャンプーやボディーソープ、洗顔料などの洗い流しが不完全だと、石鹸カスとなります。床や排水口、風呂イスや洗面器などによく付着しますが、シャワーによって浴室全体に飛散することも。放置するとこすり落とすのが困難になります。
【ピンク汚れ】
排水口、床、ボトルの底や石鹸受けの下などによく発生する汚れ。「ロドトルラ」という酵母菌の一種で、カビよりも繁殖スピードが速いのが特徴です。
【カビ】
空気中に浮遊するカビ菌が水分や皮脂汚れ、石鹸カスなどをエサに繁殖したもの。ユニットバスの継ぎ目のゴムなどに根を張って、ガンコな黒ズミになってしまうことがあります。
出典:日本防菌防黴学会誌「化粧品の防腐技術者のための講座[10]浴室内の微生物と微生物制御」,Vol.45,No.8,pp.413−417(2017)
【風呂のつけおき洗いの方法1】残り湯に重曹を入れて一晩
残り湯に重曹を1カップ入れて溶かします。イスや洗面器、ボトル入れなどの小物類をバスタブに入れましょう。皮脂を含んだシャンプーなどがふたやシャワーヘッドに飛び散って付着したものも汚れの原因になるので、ふたやシャワーヘッドも一緒にバスタブに入れてしまいましょう。
一晩おいたら、残り湯を流し、軽くこするだけでピカピカに。最後はシャワーできれいに洗い流しましょう。
重曹は弱アルカリ性で、自然由来の素材。体がふれるお風呂の掃除にも安心して使えます。
【風呂のつけおき洗いの方法2】風呂用洗浄剤で時短つけおき
一晩つけおきをしても翌日洗う時間がない・・・という人は、お風呂用のつけおき洗浄剤を使うと時短になります。
お風呂の残り湯にお風呂用の洗浄剤を入れます。洗浄剤は粉末のものが多いようですが、液体のものもあります。1回分ずつ梱包されているものがほとんどなので、とても手軽に使えます。
お湯はあたたかい状態のほうが洗浄効果が上がる場合が多いので、入浴が終わったらすぐに行うのがポイント。
洗剤の量やつけおく時間などはメーカーによってさまざま。時間指定が特になければ、小物類を入れ、10分ほどおいてつけおいたものをスポンジやブラシなどで洗います。
終わったらシャワーでよくすすぎ、乾いたクロスで拭き取れば完了です。
【風呂のつけおき洗いの方法3】クエン酸でシャワーヘッドをつけおき
シャワーヘッドはお湯が出る部分。汚れがたまりにくいイメージですが、意外に汚れています。お湯の出が悪いな・・・と感じるときは、シャワーヘッドのつけおき洗いがおすすめです。
シャワーヘッドの汚れの原因は?
シャワーヘッドに溜まる汚れの原因は、カルシウム。水道水にはカルシウムが含まれており、自然乾燥をするたびカルシウムが残ってこびりつきます。
これらはアルカリ性の汚れなので、酸性のクエン酸などで落とすことができます。
シャワーヘッドのつけおき
洗面器などに40℃前後のお湯を1.2リットルほど入れ、クエン酸大さじ1程度を溶かします。クエン酸を酢で代用する場合は、1.2リットルのお湯に対して200㏄の酢を使いましょう。
シャワーヘッドをホースから取り外し、部品なども一緒に洗面器の中に入れます。1時間程度放置したら、古い歯ブラシなどで、シャワーヘッドの細部をゴシゴシとこすります。
クエン酸を溶かしたお湯につけこむことで、汚れが浮いてきます。目詰まりがひどい場合は、つまようじも効果的です。
【お風呂の小物をヌルつかせないための予防法1】シャワーを活用
つけおき洗いをすれば手軽にピカピカになるとはいえ、ベストなのは、汚れが付かないようにすることですね。
小物などがヌルつく原因は、皮脂や垢が混ざったお湯や石鹸カスなどが付着し、雑菌やカビが繁殖してしまうため。
シャワーが水からお湯になるまでの間を使って壁や床をサッと流しておくと、体を洗うときに飛び散る垢や石鹸カスが付着しにくくなります。もちろん、入浴後にも浴室全体をシャワーで洗い流すのをお忘れなく。このひと手間がキレイを長持ちさせるポイントです。
【お風呂の小物をヌルつかせないための予防法2】浴室乾燥機能を使う
浴室暖房乾燥機がある場合は「換気」より「乾燥」モードがおすすめです。「換気」は空気を入れ替えるだけですが、「乾燥」モードは換気をしつつ温風で水分を一気に乾燥させるため、カビの元をシャットアウトできます。
【お風呂の小物をヌルつかせないための予防法3】プロの掃除で汚れをリセット
日々掃除をしていても、意外と手の行き届かない場所も多い浴室。気づかないうちに頑固な黒ずみやカビが蓄積してしまった・・・なんてことも。
そんな時は、一度ハウスクリーニングのプロにお願いしてみるのもおススメです。
東京ガスのハウスクリーニングは、自社研修を受けたプロが汚れの種類や場所に合わせて、専用の機材や洗剤を使い分け、浴槽だけでなく、手の届きにくい天井・壁・扉などを徹底洗浄してくれますよ。オプションで、自分ではなかなか掃除できない浴槽エプロン内部なども掃除してくれます。
利用した方の中には、せっかくお金をかけて綺麗にしてもらったのだから、綺麗な状態を維持しようと感じる方も多いそう。
ご自宅向けにはもちろん、ご両親へのプレゼントにも喜ばれること間違いなしです。
Webで簡単にお申し込みできます。ぜひお試しください!
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おわりに
イスや洗面器など小物類の掃除は、面倒でついつい後回しにしてしまいがち。でも、放っておくと汚れが固着し、掃除がより大変になってしまいます。つけおき洗いは、一度やってみると本当に簡単でハマってしまいます。「ほったらかし」でもピカピカになるから、楽しくてまたやりたくなります。ぜひお試しください。