お風呂の鏡が曇る原因とは？曇りを防ぐ＆汚れや水垢を落とす方法

お風呂の鏡は曇りやすいものです。キレイに掃除していても水蒸気ですぐ曇ってしまいますし、ウロコのような落ちにくい汚れがたまってしまうことも。どうしたら曇りを防ぐことができるのか、悩んでいる方も多いのでは?

お風呂の鏡の曇りを防ぐ方法として、以下3つに分けてご紹介します。

1. お風呂に入っている時の一時的な鏡の曇りを防ぐ方法
2. お風呂の鏡に「曇りどめグッズ」を使う方法
3. お風呂の鏡の慢性的な曇りを防ぐ方法

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以下もご覧ください。

お風呂場の鏡に曇りが発生しやすいのは、鏡は周囲より冷たいためです。鏡は熱伝導率の低いガラス製で、熱されにくく冷めにくいため、周囲より温度が低くなりやすい性質があります。

浴室の湿った空気が鏡の表面で冷やされ、細かい水滴となります。鏡の表面にごく小さな水滴が張り付き、光を乱反射させることで白っぽく見えるのが曇りの原因。鏡に汚れが付いていると、さらに曇りやすくなります。

まずは、お風呂の鏡が曇るのを一時的に防ぐ方法をご紹介します。

石鹸やシャンプー、ボディーソープなどを薄く鏡に塗り、曇りどめとする方法があります。

水には表面張力と言って、鏡の上で丸く水滴になろうとする性質があります。これが曇りの原因です。水滴同士がガラスの表面で平らに広がるようにすることで、鏡の表面に細かい水滴が付くのを防ぐことができます。

石鹸やシャンプー、ボディーソープには界面活性剤が含まれており、界面活性剤には水にも油にも溶ける性質があります。このため、表面張力を下げ、鏡に付着した水分を平らに広げる効果が期待できるのです。

ただ、使用後はしっかり流さないと、残った界面活性剤が汚れの原因となるので注意しましょう。

お風呂の鏡の曇り防止に有効なグッズとして、市販の曇りどめグッズを使用する方法があります。

液体の曇りどめ剤の他、ウェットシートや透明なシートフィルム(防曇フイルム)を貼る方法もあります。

お風呂の鏡の中には、表面に曇りどめ加工の施されたものもあります。浴室のリフォームや新築のタイミングで検討してみてはいかがでしょうか?

お風呂に入る前でも鏡がうっすら白く曇っているということはありませんか。その場合、鏡の曇りは水蒸気による一時的なものではなく、蓄積された水垢による慢性的な汚れが原因です。

こうした汚れは、お風呂用の中性洗剤ではなかなか落とすことができません。掃除方法は、汚れの原因によって異なります。以下に鏡が汚れる原因と、掃除方法について詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

鏡を水で洗い流しても、表面の白い曇りが残ってしまう･･･。こうした白い曇り汚れは、AGCさん(旧：旭硝子株式会社)のサイトによると、表面のガラスが水に濡れたことで起こる化学変化が原因なのだそうです。

鏡の表面のガラスの主な成分は、二酸化ケイ素(シリカ) 、ソーダ灰、石灰です。ガラスが水に濡れると、ソーダ灰などの成分がアルカリイオンとして水中に溶け出し、空気中の二酸化炭素と化学反応を起こします。その結果、炭酸ナトリウムや炭酸カルシウムなどが生成されるそうです。

このような状態で、ガラスが水濡れと乾燥を繰り返すと、生成物がガラス表面にこびり付き、白い曇り汚れになります。

こうした生成物はこびり付いてしまうため、スポンジでこすったり中性洗剤で洗ってもなかなかきれいになりません。

白い曇り汚れはガラスの表面を研磨して落とします。鏡専用の研磨剤を試してみるのもよいでしょう。スポンジ、シート、クレンザーなどさまざまなタイプが市販されているので、汚れの程度や範囲に合わせて選びましょう。

また、軽い汚れの場合には重曹の研磨作用で汚れを削り落とす方法もあります。重曹を粉のまま使用すると鏡を傷つけてしまうので、水で薄めて使います。

準備するもの

• 重曹
• スプレーボトル
• タオル

1. スプレーボトルに水100mlと重曹小さじ1杯を入れて振ってよく混ぜ、重曹スプレーを作る。
2. タオルに重曹水スプレーを吹きかけ、鏡を拭く。
3. 水に濡らして固く絞ったタオルで鏡を拭く。
4. 乾拭きして水滴を拭き取る。

お風呂や洗面台の鏡に付く汚れが、白いウロコ状になっていることがあります。この汚れの原因は水道水の中に含まれるアルカリ性のミネラル成分(カルキ)。鏡の表面が水濡れと乾燥を繰り返すことで、ミネラル成分が蓄積し、落ちにくいウロコ汚れとなってしまいます。

ウロコ汚れの成分はアルカリ性なので、酸性の洗剤を使います。

準備するもの

• クエン酸
• 空のスプレーボトル
• ラップ

1. スプレーボトルに水100mlとクエン酸小さじ1/2を入れて振ってよく混ぜ、クエン酸スプレーを作る。
2. 鏡のウロコ汚れにまんべんなく吹きかける。
3. 鏡にラップを貼り付けて、1時間程度クエン酸でパックをする。
4. 鏡に貼り付けたラップに粉状のクエン酸をつけて丸める。
5. 4で作ったボールで、鏡をクルクルこする。
6. 水で流し、水分を拭き取る。

鏡を磨くときは、クエン酸ではなくクレンザーでこすっても効果が期待できますよ。

歯磨き粉が鏡に付いて、白い斑点模様が残ってしまうことがありますよね。歯磨き粉の汚れは、ガーゼタオルかマイクロファイバークロスで簡単に落とせます。

準備するもの

• ガーゼタオルもしくはマイクロファイバーのクロス

ふわふわしていて毛足の長いタオルは、布の線維や拭き跡が残ってしまうので、毛足が短い布がおすすめです。

1. ガーゼタオルやマイクロファイバークロスを少し湿らす。
2. 鏡を拭く

鏡を掃除する際は、特に以下の3つに十分注意してください。

【鏡掃除の注意点 1】クエン酸や重曹を素手で触らない
肌荒れを起こす可能性があるので、クエン酸や重曹を使って掃除する際はゴム手袋をしましょう。

【鏡掃除の注意点 2】酸性洗剤と塩素系洗剤は一緒に使わない
塩素系洗剤と酸性の洗剤(クエン酸や酢、レモン汁など)が混ざると、有毒なガスが発生します。絶対に一緒に使わないようにしましょう。

酸性の洗剤を使用した後、すぐに塩素系洗剤を使用した付け置き掃除をすると、空気中で混ざってしまうことがあります。一方を使った後、十分に換気して時間を空けてからもう一方を使います。

【鏡掃除の注意点 3】掃除をする時は換気を忘れずに
お風呂などの密室で洗剤を使う時は必ず換気をしましょう。換気をしないと、万が一有毒ガスが発生した場合すぐに充満してしまいます。

鏡は湿気の多いお風呂場のような環境は苦手です。入浴後は水分は拭き取ったり、換気することで、汚れが蓄積することを防ぎましょう。

お風呂の鏡に対する曇りは、一時的なものから慢性的なものがあり、それぞれ対応が違います。鏡を快適に使うためにも、使用後は毎回水で洗い流し、水気を拭き取ることをこまめに行うことを意識しましょう。お風呂の鏡がきれいに保てるよう、ぜひ試してみてくださいね。

※鏡の材質によって使用できない洗剤があります。取扱説明書を読み、使用できる洗剤の種類を確認してください。

出典：AGC(旧旭硝子株式会社)「ガラスプラザ」