寒い冬の味方! 湯たんぽの魅力とは?
エアコンやヒーターでお部屋を温めても、手足が冷えてなかなか眠れない・・・。そんな時におすすめしたいのが、湯たんぽです。従来の一般的な形に加えて、最近ではさまざまな形や素材の湯たんぽを目にすることも多くなってきました。
そこで、ウェットスーツ素材で作られた新感覚の湯たんぽの取り扱いもあるショールーム、monovaでコーディネーターをされている赤澤直美さんに、湯たんぽの魅力や選び方、正しい使い方を教えていただきました。
「湯たんぽには、たくさんの魅力があるんです」と赤澤さん。
湯たんぽの魅力を早速伺いました。
【湯たんぽの魅力1】長時間、ちょうどよく温めてくれる
赤澤さん「湯たんぽの素材や容量、使用環境にもよりますが、比較的長い時間保温できます。例えばお布団の中で使用するなら、一晩持つようなものが多いです」
湯たんぽは60~80℃程度のお湯を入れて使用し、程よい温度を長く保ってくれます。
【湯たんぽの魅力2】持ち運びが簡単
赤澤さんによると、湯たんぽのサイズは手のひらに収まるものから大きなクッション程度までさまざま。持ち運びしやすいというのも魅力なんだとか。
赤澤さん「冷えやすいおなかや首などを、局所的に温めることもできます。足元に置いて、足先を温めるように使われる方もいらっしゃいますね」
軽い素材のものであれば、秋~冬のキャンプやベランピングなど、外で使用することもできますね。
【湯たんぽの魅力3】サステナブルな暮らし~節電につながり、繰り返し使えて経済的~
お湯を温める以外には光熱費がかからないので、お財布にもやさしい湯たんぽ。
赤澤さん「湯たんぽは、お湯を温める時にガスや電気を使用する以外では燃料を使用しないので、ニオイや空気の汚れを気にせずに使用できます。また、きちんとした作りのものであれば、基本的に1年でダメになってしまうことはなく、繰り返し使えるのも魅力です。就寝時以外ではお部屋の暖房と併用することで、効率的に暖をとることができます」
冷えている部分を局所的に温めることができるので、うまく活用することで光熱費も削減できますね。本体が繰り返し使えるだけでなく、エネルギーを必要以上に使わなくて済む湯たんぽは、環境にもやさしく、まさにサステナブルな暖房器具といえます。
湯たんぽの種類と選び方
赤澤さんにご紹介いただいたように魅力たっぷりの湯たんぽは、最近ではさまざまな種類のものが販売されています。自分に合ったものを選ぶコツはあるのでしょうか。
赤澤さん「デザインが素敵な湯たんぽが豊富なので、迷ってしまうこともあると思います。ただ、素材によって使いやすいポイントが異なるので、購入する時には『どのように使いたいのか』と、使うシーンをイメージして選ぶとよいでしょう」
また、容量が大きいほど保温性は高まるといわれていますが、こちらも用途によって必要になる大きさは異なります。
それぞれの素材ごとの特徴を知って、自分の目的に合ったものを選ぶようにしましょう。
【湯たんぽの種類1】金属製
赤澤さん「金属製の湯たんぽは熱伝導率が高く、お湯を入れてすぐに使えますし、比較的熱めの温度が好きな方におすすめです。また、湯たんぽ本体を直接火にかけて使えるものもあるので、購入する時には確認してみるとよいと思います」
熱伝導率が高い分、熱くなりすぎてしまう可能性もあるので、必ずカバーをして使用しましょう。
【湯たんぽの種類2】陶器製
赤澤さん「陶器製の湯たんぽは保温性が高く、最近ではかわいいデザインのものが増えているのが魅力です。少しレトロ感のあるデザインなどに惹かれる方も多いのではないでしょうか。一方で、他の素材に比べてとても重く、割れてしまう危険性もあるので、使うシーンを想定してから購入されるのがよいと思います」
monovaさんでも陶磁器製の湯たんぽを紹介されることがあるそうですが、実際に持ってみると想像以上に重いと思われる方も多かったようです。気になる方は、お店で実物に触れてみるのがよいかもしれませんね。
【湯たんぽの種類3】プラスチック製(ハードタイプ・ソフトタイプ)
ハードタイプ(ポリエチレン製)とソフトタイプ(ビニール製など)があります。
赤澤さん「プラスチック製は、取り付けられるカバーの種類が豊富な点が特徴です。また、陶器製などに比べて手に入れやすい価格と軽くて扱いやすい点が人気です。ソフトタイプは体にフィットするので、カバーを付けて使用すれば、首元やお腹を温めることができます」
湯たんぽを使ってみたいという方にとっては、手に入れやすく、チャレンジしやすい素材といえます。使い心地が異なるので、実際に売り場で触ってみて選ぶとよいでしょう。
【湯たんぽの種類4】その他
上記で紹介した以外にも、電子レンジで温められるものや充電式、ゴム製の物などがあります。
赤澤さん「monovaでご紹介しているもので、ウェットスーツの素材を使用した湯たんぽがあります。シンプルなたまご型の他に、ブーツの形をしていて足に履くものや、肩に掛けるもの、首に巻くものなどがあります」
monovaさんで取り扱っている湯たんぽは、湯たんぽ自体がウェットスーツ素材で作られているためとても柔らかく、低温やけどもしづらいのでカバーが不要で、直接お湯を注いで使えるものなんだそう。
取材でmonovaさんへお伺いした際、こちらのウェットスーツ素材の湯たんぽを試してみることに。
肌触りがやさしく柔らかいため、抜群の着用感。生地も頑丈なので、破れてしまう心配もないとのこと。
履ける湯たんぽは珍しいですが、足先が冷えやすい人にとっては冬場のマストアイテムになるのではないでしょうか。
ここまで、湯たんぽの代表的な素材から新しい素材まで、さまざまな種類を赤澤さんにご紹介いただきました。
ここからは実際どのように使うのか、注意点も含めて見ていきましょう。
湯たんぽを使う時の注意点
赤澤さん「基本的には、お湯を準備して、本体にお湯を入れて使用します。キャップはしっかりと閉めるようにしましょう。そのまま使用できる素材のものも一部ありますが、やけどを防ぐためにもタオルを巻いたり、カバーをするなどしてから使用しましょう」
また、意外と重要なのがお湯の温度です。
赤澤さん「素材によって用意するお湯の温度は変わるようです。60~80℃くらい、先ほど紹介したウェットスーツ素材のものなどは80℃程度を推奨しています。購入した時の説明書を確認するようにしてください」
本体の耐熱温度も素材によって異なるので、沸騰直後のお湯を入れるのは危険な場合もあります。破損を防ぐためにも、事前に確認しましょう。
湯たんぽの使い方
ここからは、湯たんぽの使い方をご紹介します。
【湯たんぽの使い方1】寝床を温める
湯たんぽの使い方で一番イメージされることが多い使い方。
夜、寝る前の冷たい布団の中に入れておくことで、就寝する時には温かい布団で寝ることができます。
赤澤さん「好みや素材にもよりますが、就寝30分くらい前に布団に入れておくと、布団の中がぬくぬくして心地よいのではないでしょうか。お尻があたる真ん中あたりに置くと効果的です。眠る時は、直接触れないように、足元などに置いておくとよいと思います」
長時間、熱源である湯たんぽに触れてしまうと、低温やけどを引き起こしてしまう可能性もあります。低温やけどは、心地よく感じる程度の温度(約40~50℃)でも、皮膚の同じ部分に長時間触れ続けることで起きます。あくまで、布団の中を温めるために使用しましょう。
【湯たんぽの使い方2】テレワークや勉強中のお供に
赤澤さん「湯たんぽは基本的に、家の中で使うことが多いものです。在宅ワークをされている方だけでなく、受験勉強中のお子さまへ、と購入される方も多いですね」
集中して勉強や仕事をしていると、知らないうちに体が冷えてしまうこともあります。そんな時、足元やおなか周りを温めてくれる湯たんぽがあれば、安心して取り組むことができますね。
また、温かい空気はどうしても上にたまりがちですが、湯たんぽは足元も暖かく維持できるのがメリットです。
【湯たんぽの使い方3】冬以外も使える! 水枕
柔らかい素材の湯たんぽには、水枕として使用できるものもあります。
使い方は、湯たんぽの注ぎ口からお水を注いでしっかりとふたを閉めるだけ。冬のシーズン以外にも活用できるなんて、意外ですよね。
湯たんぽの寿命はどのくらい?
赤澤さん「断定はできないのですが、素材によっては数年かそれ以上使えるものが多いのではないでしょうか。修理を受け付けているものもあり、そういったものは比較的長くお使いいただけると思います」
ただ、使用年数に関わらず、ヒビ割れなどの見た目の変化や、水漏れなどの症状がある場合は、修理や買い替えを検討するとよいでしょう。
湯たんぽの正しい保管方法
「普段お使いいただく際には、使い終わったらしっかり水を捨てて、適度に乾かしましょう」と赤澤さん。
ただ、最も使用する冬のシーズンでのお手入れよりも、春や夏など、シーズン外での保管方法が、長く使うためにも重要なんだそう。
赤澤さん「季節が変わり、使用しなくなる場合には、風通しの良いところに何日か置いておくなどして、きちんと乾燥させてから保管します」
乾燥させる時には、直射日光NGの素材もあるため、日陰干しが無難です。
1年ぶりに使おうと思ったらカビが生えていた・・・なんてことにならないように、しっかりと乾燥させるとよいでしょう。繰り返し使うために、保管方法にも気を付けたいですね。
適切なお手入れをしていれば、長く使えて寒い冬に大活躍の湯たんぽ。
今回ご紹介した湯たんぽと一緒に、床暖房の併用がおすすめです!
冷えやすいおなかや首などは湯たんぽを活用し、床暖房で部屋全体を暖めることで、寒い日も効率的にからだを暖めることができます。
また、床暖房は風を出さない仕組みのため、空気や肌が乾燥しにくく、「寒い時期は喉が痛みやすい・・・」という方にもおすすめの暖房設備です。
床暖房との併用でさらに暖かく!
床暖房とエアコン暖房の「ふく射熱」「熱伝導」「対流」を組み合わせ、その相乗効果により、部屋の空気だけでなく、足元からも部屋が暖まります。※
※お部屋の暖まり方は、「住宅の断熱性能」「温水マットの敷設率」「エアコン性能」「お客さまの使用状況」などにより異なります。
床暖房は床面全体をほぼ均一に暖めるので、お部屋をムラなく暖めます。
床暖房なら床そのものが暖房なので、こたつやストーブのような暖房機器を置く必要がなく、お部屋を広く使えるのも特長です。
東京ガスでは、床暖房シーズンのガス料金がお得になる料金プラン「暖らんぷらん」もご用意していますよ。 この機会にぜひご検討ください。
おわりに
便利で経済的、雑貨のようなかわいらしいデザインのものも増え、ますます人気が高まってきている湯たんぽ。寒い冬を快適に過ごすために、自分の悩みや目的に合った湯たんぽを見つけてみてください。