マスキングテープ活用にはこんなメリットが!
多様な色柄があり、手軽に入手できるマスキングテープですが、もともとは塗装や養生などの業務用として使われたもの。剥がすことを前提にしたテープなので、のり残りがしにくくキレイに剥がせるのが特長です。
整理収納アドバイザーのFujinao(フジナオ)さんによると、マスキングテープを掃除に活用するメリットは
- 汚れやホコリからカバーしてくれる
- 剥がすだけで一気にキレイになる
- 貼った部分の掃除もラクになる
の3つ。
Fujinaoさん「最近は、抗菌剤入りのものや、幅の広いタイプのマスキングテープも手に入りやすくなりましたので、貼る場所に応じて使い分けてもいいと思います」
Fujinaoさんが掃除に活用するマスキングテープは白色がメイン。テープ幅は3cmと、よく売られている1.5cmよりも幅広の方が使い勝手が良いそうです。
Fujinaoさん「テープが少し透けて見えるため、白い場所なら全然目立ちません。百円ショップでも買えるので、手軽にお試しできていいと思います」
マスキングテープはこんな場所にも活用できる!
汚れがたまりやすい場所なら家中どこでも活用したいところですが、Fujinaoさんがおすすめするのは、
- 凹凸が少ない所
- まっすぐ貼れる所
具体的にどのような場所でマスキングテープが活用できるのでしょうか。
マスキングテープ活用法その1「キッチンのコーキング・コンロ周り」
キッチンは、食品を扱うので常に清潔を保ちたい場所ですが、水跳ねや油などさまざまな汚れにさらされ、こまめな掃除が必要です。
ここでマスキングテープ活用におすすめするのは「コーキング」「コンロ周り」の2カ所。
Fujinaoさん「コーキングは、シンクと壁などの隙間をふさぐために施されていますが、壁との境目で角になっており、汚れのたまりやすい部分です。汚れが入ると取りづらく、キレイにするのは一苦労。マスキングテープでコーキングを覆ってしまえば、汚れにくく、かつ、付いた汚れも簡単に落とすことができます」
コンロ周りの隙間も、汚れやすく、キレイにしにくい場所の一つ。マスキングテープを貼って隙間をふさげば、お手入れがグンとラクになりますね。
マスキングテープ活用法その2「冷蔵庫」
Fujinaoさん「庫内の溝になった部分をマスキングテープでふさぐと、汚れがたまるのを防げます。メーカーや機種によって違いはあると思いますが、扉を開けた下の部分にへこみがあるんです。ここをマスキングテープでふさげば細かいゴミがたまらず、お掃除の手間が省けます」
注意したいのは冷蔵庫の「パッキン」
こぼした調味料などが溝に入り込むと、汚れを取るのに一苦労。ここにマスキングテープが活用できたら良いのですが・・・。
「パッキンは扉の開閉部分に接しており、保冷機能に悪影響が出る可能性があります」とFujinaoさん。
冷蔵庫に限らず、家電にマスキングテープを使う際には機能に支障が出ない部分で活用するのがよさそうです。
マスキングテープ活用法その3「浴室の入り口」
浴室の入り口は、境目部分に汚れがこびりつき、放っておくと固まってますます取れにくくなってしまう場所。ここにマスキングテープを貼れば、汚れたら取り換えるだけになり、お手入れが一気にラクになります。
Fujinaoさん「うちでは2~3カ月に1回ぐらい貼り替えます。お風呂場の辺りはカビも気になるので、抗菌剤入りタイプのマスキングテープを使ってもいいですね」
マスキングテープ活用法その4「窓サッシ」
窓付近は、外からの砂ボコリで汚れやすい所。細かい溝があるサッシはごみが入り込みやすい部分でもあります。
Fujinaoさん「溝に砂ボコリが入ると、掃除用ワイパーではかき出せず、掃除機で吸い出さなければならなくなります。マスキングテープを貼ると溝の凹凸がなくなり、ごみが入り込みにくいようにカバーできます」
マスキングテープ活用法その5「小さな穴、へこみ」
「一時期、掃除しにくい穴を見つけてはマスキングテープでふさいでいました(笑)」とFujinaoさん。
“穴”とは、一体どのような場所のことでしょうか?
Fujinaoさん「例えば、カラーボックスを組み立てたときのネジ穴や、洗濯機の横にあるフック穴、細かい溝などです」
マスキングテープが活用できる条件は、テープを貼ったときに表面が平らになること。穴があまり大きすぎると、貼ったテープにたるみができて、汚れがたまったり、掃除がしにくくなったりするそうです。
小さい穴のホコリは取り除くのも一苦労。マスキングテープを活用すれば、掃除の一手間が省けますね。
マスキングテープを活用するための注意点とは?
マスキングテープを掃除に活用する上での注意点を、Fujinaoさんに教えてもらいました。
汚れや水分を取り除いてからマスキングテープを貼る
Fujinaoさん「マスキングテープを貼る前に、汚れをしっかり取り除くことが大前提です。
カビを取らないままマスキングテープを貼った場合、テープの下でカビが増え、汚れをむしろ広げてしまう恐れもあります。それから、貼る部分はしっかり乾かしてから貼りましょう。ぬれているとすぐに剝がれたり、テープの内側にカビなどが生じたりするかもしれません」
マスキングテープを貼る前に、貼りたい部分に汚れがある場合はしっかり取り除くようにしましょう。
使う場所によって貼り方を工夫する
Fujinaoさん「平らな場所にまっすぐ貼る場合、マスキングテープをピンと張って貼りましょう。両手で届く程度の長さなら、テープを少しずつ貼るのではなく、一気に引き出してからの方がまっすぐ貼れることもあります」
一方、直角に貼る場合は、あらかじめテープの端を半分に折って、角に合わせてから貼るといいそう。貼るときには角にしっかり密着するように、指先に力を入れて押しつけながら貼り進めましょう。
頻繁に貼り替えるならベロ(つまみ)を作る
貼り替えやすいように、端を折り返してベロ(つまみ)を作っておくのもおすすめです。
Fujinaoさんは、浴室の入り口でマスキングテープを活用する際、この方法を取り入れているんだとか。
「ベロは床部分ではなく、テープを立ち上げて壁部分に貼っておくと、足に引っ掛けることもなく安全です」とFujinaoさんは教えてくれました。
マスキングテープ活用に向かない場所もある!?
マスキングテープを活用する際、注意が必要な場所は以下の5カ所だそう。
- 長時間水にさらされる
- 直射日光が当たる
- 凹凸が多い
- 曲線になっている
- 家電などの製品の機能に関係している
Fujinaoさん「マスキングテープ自体は水や汚れをはじくので、水が少々かかる程度で剝がれることはありません。しかし、浴室内など常に水にさらされる場所では、すぐに剥がれたり、逆に剥がしにくくなったりする恐れがあります。
また日当たりの良い場所では、日焼けによる変色や、剥がす際に粘着剤が残ってしまう可能性があります」
凹凸が多い部分や曲線になっている部分については、「うまく貼れれば大丈夫」とFujinaoさんは言いますが、直線部分と比べて貼りにくいのは確かです。
そういった部分については、マスキングテープを貼るメリットがあるかを改めて考えた上で判断できるとよいですね。
マスキングテープ活用法を実践してみた
Fujinaoさんにアドバイスを頂きながら、マスキングテープを活用したお掃除術を実際にやってみました。
マスキングテープ活用実践編その1「キッチンのコーキング」
清潔に保ちたいキッチンのコーキング。ここは、平らな部分よりも貼る難易度が高い「直角の場所」です。
Fujinaoさん「直角の角などは本当に難しいです。最初はうまく貼れてもだんだん浮いてきてしまったり。そこで、テープの最初の部分を半分に軽く折ってから、折り目を角に合わせて貼り始めてみてください。指で押しつけながら貼っていくと割とキレイにできます。また、貼る長さによっては、一気にテープを出してからの方がまっすぐ貼れますよ」
ピッタリ貼ると、マスキングテープはほとんど目立ちません。コーキングが黄ばんでしまっている場合は、逆に清潔感が増す感じがします。
マスキングテープ活用実践編その2「窓サッシ」
筆者が試した窓サッシには、細かい溝はありませんが、角の部分にコーキングが使われているせいか、隙間の汚れが湿気で固まり黒ずみに。汚れをしっかり除去した後、マスキングテープを枠に沿って貼ります。
汚れが気になるのは角の部分なので、枠の下部分にマスキングテープを貼った後、両端を上向きに貼りました。
窓枠よりもマスキングテープの幅が広かったため、黒いパッキンにマスキングテープの白い色がはみ出してしまいました。とはいえ、近づいて見なければ分からない程度。角が黒ずんだ以前の状態と比べれば、清潔感がアップしました。これからは、普段は軽く拭くだけで済み、マスキングテープが汚れたら取り換えるだけ。掃除が手軽になります。
Fujinaoさん「掃除でピカピカにした部分を保護してキレイを維持できるのはうれしいですね! テープの見た目がどうしても気になるという方は、幅の細いテープを重ねて貼って、幅を調整してもいいかもしれません」
マスキングテープ活用実践編その3「トイレの壁のコーキング」
実は、マスキングテープを使った掃除方法と聞いて最初に思い浮かんだのがトイレのコーキング。積年のホコリで黒っぽいのが気になっていました。
Fujinaoさん「すごく良いアイデアだと思います! コーキング部分はホコリなどが付くと掃除がしにくい場所なので、マスキングテープの活用にぴったりですね」
コーキングの汚れをなんとか取り除き、白いマスキングテープを貼付。
コーキングを覆うには直角に貼る必要がありますが、最初に防水パネル上部に沿って貼り付け、その後、角に指を押しつけるようにしてテープを密着させ、コーキング部分を覆いました。
マスキングテープを貼る途中でテープにシワがよってしまうこともありましたが、そんなときでも剥がしやすいのがマスキングテープの良いところ。貼り直しも簡単でした。
マスキングテープ活用実践編その4「浴室入り口」
実は長年、汚れを放置していた場所。少々こすったぐらいではびくともしない、黒カビをはじめとした頑固な汚れが付着していました。
Fujinaoさん「ここのお掃除は大変ですよね! 私も見て見ぬふりをしていましたが(笑)、マスキングテープを取り入れてからはお掃除が劇的にラクになりました。一番おすすめの場所です」
かなり苦労して汚れを取り、乾いたところでマスキングテープを貼付。Fujinaoさんにアドバイスいただいたとおり、端にベロを作って壁の部分に貼り付けました。
なるほど! 剝がしやすい一工夫で、掃除のハードルがまた一つ下がります。「ベロ」は目立たない場所でのマスキングテープ活用法として、他の場所でも活用できそうですね。
テープの幅が広く、床材に少しはみ出してしまいました。
「(掃除という意味では)カバー面積が広くなっていい気がします。色の違いが気になるならば細いマスキングテープにして、白い部分だけに貼るようにしてみてもいいですね」とFujinaoさん。
Fujinaoさんに教えていただいたマスキングテープを活用したお掃除術を実践してみました。実際にやってみて一番大変だったのは、マスキングテープを貼るためにキレイにすること。特に浴室入り口は長らく放置していた分、掃除にかなり時間がかかりました。
汚れをためないためにはこまめな掃除が一番ですが、汚れによっては一度プロにお願いするのも手かもしれません。
頑固な汚れはプロに依頼するのもおススメ!
日々掃除をしていても、気づかないうちに頑固な黒ずみやカビが蓄積してしまった・・・という方も多いのでは。
そんな時は、一度ハウスクリーニングの専門業者にお願いしてみるのもおススメです。
東京ガスのハウスクリーニングは、自社研修を受けたプロが専用の機材や洗剤を使い分け、こびりついた油汚れやカビ汚れなどを徹底的にキレイにします。日常のお掃除では手の行き届かない、エアコンの掃除、レンジフードの掃除なども人気です。
利用した方の中には、せっかくお金をかけて綺麗にしてもらったのだから、綺麗な状態を維持しようと感じる方も多いそう。
ご自宅向けにはもちろん、ご両親へのプレゼントにも喜ばれること間違いなしです。
Webで簡単にお申し込みできます。ぜひお試しください!
おわりに
マスキングテープを掃除に活用することで、一度キレイにすればその状態を保つことができ、しかもテープを貼ることで掃除の手間が減るというメリットを実感しました。
「マスキングテープを活用すれば、簡単にキレイが維持できます。明るく楽しい空間づくりをして、自分がハッピーでいられるために、できることから取り入れていただけたらと思います」とFujinaoさん。マスキングテープを活用して、快適な空間づくりを目指していきたいですね!