まずは消火器の種類を知っておこう!
皆さんは自宅に消火器を設置していますか?
消火器と聞いて皆さんがイメージするものは、学校や商業施設に設置されている赤い消火器ではないでしょうか。あんなに大きな消火器は自宅に置くのは難しい、と思った方もいますよね。
実は、消火器は「家庭用(住宅用)」と「業務用」の2種類に分かれているのです。
私たちが学校や商業施設でよく見かける消火器は「業務用」消火器です。
点検義務があり、法令で定められた場所への設置が義務付けられています。容器表面の25%以上が赤色であるという制限があるため、赤色の消火器を思い出す方が多いのではないでしょうか。
この業務用消火器のことを思い浮かべて、家には大きくて置けないと思った方はご安心ください。ご自宅用には、「家庭用(住宅用)」消火器があります。
女性やご高齢の方でも問題なく使用できるように、コンパクトで重さも約2㎏~3㎏のものが多いのが特徴です。さらに、色の制限もないため、カラフルなものからキャラクターがデザインされたもの、白、黒などおしゃれでインテリアにマッチしそうなデザイン性が高いものもあります。
さて、この家庭用の消火器、設置した方がいいのはわかるけど、具体的にどういった時に使うの? 水で消火するのではだめなの? と思っていらっしゃる方も多いのはないでしょうか。
消火器はなぜ必要なの?
例えば、天ぷら油は温度が約370℃になると油自体が自然に発火してしまうという性質があります。最新のガスコンロには温度センサーがついているので、温度が上がりすぎれば自動消火してくれますが、温度センサーのついていない旧式のコンロ等は、油が高温になっても気づくことができず、油が自然発火してしまう可能性があります。このような火災の初期消火で水を使用することはできません。焦って油に水をかけてしまうと、逆に広範囲に油が飛び散ってしまい、火災が広がる危険があるのです。
こういった水などでの対応が難しい火災に対して有効なのが消火器です。特に家庭用消火器は、天ぷら油や石油ストーブ、電気火災など、身近にリスクがあり、かつ水では消火が難しいものに対して大変有効に作られています。
家庭用消火器を備えておくと、いざというときにとても安心ですね。
また、せっかく備えておくなら、すぐ取り出せる場所に置くこともとても大切です。
しかし、この家庭用消火器、設置したから後は安心という訳ではありません。家庭用消火器には使用期限があるのです。
家庭用消火器には使用期限がある!
実は、家庭用消火器には、使用期限があります。買って設置して安心、ではないのです。
家庭用消火器の使用期限は約5年となります。老朽化した消火器は、破裂する可能性もあり大変危険です。
期限が切れた家庭用消火器は放置せずに、新しいものに買い替えて、常に使用期限内のものをご自宅に置いておくようにしましょう。期限を覚えておくのは難しいかもしれませんので、毎年防災の日に確認する、など確認のためのルールを設けるといいですね。
さらに注意していただきたいのが、一度使った消火器は必ず新しいものに買い替えること。
業務用消火器は中身を詰め替えし、繰り返し利用することが可能ですが、家庭用消火器は詰め替え不可の使い切りタイプです。1度使用すると、買い替える必要がありますので、そういった点も使用期限とあわせて注意が必要です。
なお、国内で製造された消火器は、リサイクル処分することができます。指定の業者に引き取りを依頼したり、直接リサイクル窓口に持ち込んだり、ゆうバックで回収してもらう方法があります。消火器リサイクル推進センターのホームページに詳しい掲載がありますので、気になる方は確認してみてください。
参考:消火器リサイクル推進センター「消火器の処分方法」
実際に手に取って確かめてみよう!
ところで、実際に消火器はどこで購入できるの? という方も多いかと思います。
東京ガスでは、お酢や食品原料の薬剤を使用した環境にも身体にも優しい消火器や、キャラクターがデザインされた消火器などを取り扱っております。実物を見て重さや使い勝手を直接確認したいという方は、お近くの東京ガスライフバルにお問い合わせしてみてくださいね。
おわりに
普段生活する中で、身近に起こる可能性のある住宅火災。万が一の時の安心、安全のために「家庭用(住宅用)」消火器を備えておきましょう。
しかし、購入したからといって安心ではありません。家族全員が使いやすい場所に設置しておくこと、さらに購入後も使用期限をしっかり確認し、いざというときにすぐ使用できる状態にしておくことが大切です。
参考:一般社団法人 日本消火器工業「消火器の選び方」
参考:東京消防庁「古くなった消火器の破裂事故に注意!!」
参考:消火器リサイクルセンター「消火器の処分方法」