メリットいっぱい! 床暖房の人気の秘密
火気厳禁の住宅が増えている今、ストーブに代わって暖房の主役となっているのはエアコンです。でも昨今では、エアコンを使わず床暖房だけで冬場を過ごすという家庭も増えています。
エアコンと比較して、床暖房にはどんなメリットがあるのでしょうか。
床暖房のメリット1 空気が乾燥しづらい
エアコンは温風を吹き出して部屋を暖めるもの。つまり、室内には乾いた風が吹き付けることになります。
この風が、部屋のホコリやカビ、ダニ、花粉といったハウスダストをまき散らしてしまいます。
床暖房のメリット2 温度ムラがなく、均一に暖まる
エアコンは天井に近い部屋の上部に取り付けられることがほとんどですが、暖かい空気は高いところに集まる性質があります。
頭の上から吹き出す温風は、空気の対流に乗って、どんどん部屋の上のほうに・・・。長時間エアコンをつけていると、足元は冷えているのに、頭の付近は暑すぎるという「温度ムラ」が起こりがちです。エアコンの温風で頭がボーッとしてしまうという人も。
温度ムラは、サーキュレータやシーリングファンで空気をかき混ぜることによって解消する方法もありますが、風が身体に当たると冷えやすいというデメリットもありますね。また、冬、足元の冷えが気になる人は、せっかくエアコンをつけていても暖房効果を感じにくいということもあり得ます。
床暖房は足元から体を温めるため、暖房効果を感じやすいと言われています。
床暖房のメリット3 余熱で空間全体が暖まる
床暖房は、床に設置した温水マットまたは電熱線など、温かい熱源体から放出される「輻射熱(ふくしゃねつ)」と「熱伝導」「自然対流」の相乗効果により、床だけでなく空間全体を暖めます。
スイッチを切ってもしばらくは暖かく過ごせるところも魅力。高気密な現代の住宅では、床暖房を使っていない時間でも部屋の温度が下がりすぎないため、光熱費の節約になるのもうれしいですね。
ガス? 電気? 床暖房の種類には何がある?
床暖房にはさまざまな方式がありますが、大きくは、蓄熱式・電熱線ヒーター式・温水式に分けられます。
蓄熱式は、床に熱をためる媒体を仕込み、それを深夜電力など電気代が安い時間帯に温めて使う方法。
電熱線ヒーター式は、床に電熱線を仕込み、それを電気で温めて熱を発するというもの。家電店などで市販されているホットカーペットのイメージに近いかもしれません。
温水式はその電熱線が、温水に代わったもの。床に温水マットを仕込み、ガスまたは電気でお湯をつくって床下に流すもの。
蓄熱式は、設置工事が大掛かりとなり、初期費用もかかります。電熱線ヒーター式は簡易ですが、電熱線のまわりだけが部分的に温まるため、温かい部分とそうでない部分の差が出がち。
また熱源が電気の場合、家全体の電力消費量が上がるため、契約アンペア数が増え契約を見直す必要が出てくることもあります。そうなると、基本料金もアップしますが、これは暖房を使わない季節も支払わなければなりません。
温水式で熱源がガスの場合、複数の部屋に床暖房を設置しても基本料金が変わることはありません。暖房を使わない季節のコスト増加がないのは、うれしいポイントですね。
新築ならぜひガス温水床暖房を! 新築マンションでも相談できる場合も
住まいを新築・リフォームする予定がある場合、ぜひ取り入れたいのが東京ガスのガス温水床暖房「NOOK」。新築の場合は、大きさやレイアウトも自由自在。仕上げ材も豊富なため、リビングに限らず、玄関やキッチン、和室などさまざまな場所に設置することができます。
ガス温水床暖房は、初期費用が比較的お手頃なことでも知られています。給湯計画を立てる際、床暖房も含めてハウスメーカーや施工業者へ相談することで、より効率のいいエネルギーの活用方法を検討してくれるはずですよ。
その他の詳しい情報は以下のサイトをご覧ください。
おわりに
一度使うと手放せなくなる床暖房。真冬はもちろんのこと、朝晩の冷え込みが気になりはじめる秋口から、春先の少し肌寒い日まで、気温差が激しい季節や温度調節が難しい時期にも大活躍してくれます。家族にも、お財布にもやさしい暖房をと考えている方は、この機会にぜひ検討してみてくださいね。
参考:東北電力「ご家庭のアンペアチェック」
参考:パナソニック「床暖房システム:Q&A」