プロの料理人はお米をどう研ぐ? 研ぎ方のコツとは
老舗米問屋の米料亭「八代目儀兵衛」総料理長の橋本晃治さんによると、お米の「研ぎ方」は下準備の基本。炊飯方法にも勝る「美味しさの秘訣」が詰まっているそうです。こちらの動画では米の計量方法、研ぎ方から炊き方まで確認できます。
お米の研ぎ方のコツは3つです。
- 最初のすすぎは手早く!
- お米をギュッと押さず、手のひらで優しく握って離す!
- お米の浸水は冷蔵庫で60分!
上記のコツを踏まえて、「研ぎ方の基本手順」と「ついやりがちなNG」を見ていきましょう。
【お米の研ぎ方のコツその1】最初のすすぎは手早く!
お米を研ぐことで、お米の表面についた糠やホコリを取り除き、ご飯を美味しく炊くことができます。では、お米の研ぎ方について順を追って確認してみましょう。
まず、お米を水ですすぎましょう。コツはたっぷりの冷たい水で手早くすすぐこと。お米の入ったボウルに水を入れ、さっとかき混ぜてすぐに水を切りましょう。
この時、ボウルとザルを重ねて使うと、すぐに水切りができます。
ここではスピードが大事です。お米から出た糠やホコリと混ざって濁った水から、再度糠やニオイをお米が吸わないように、素早くサッと水を捨てましょう。
ついやりがちなNGとは
お米を研ぐ際、先にお米をボウルなどに入れて、その後水道の蛇口から水を入れていませんか? この方法、実はあまりおすすめできないそうです。
乾燥状態のお米は、最初に水に触れた瞬間からどんどん水を吸収します。研ぎ始めが一番水を吸収しやすいため、ボウルに水が溜まるのを待つ間に、糠やニオイも吸収してしまいます。
これを防ぐため、ボウルにたっぷりの冷たい水を用意し、その水を一気にお米に投入するか、そのボウルにお米を入れるなどして、お米の水入れは素早く行う必要があります。最初に水を入れた段階で何度もかき混ぜたり、放置したりしないように気をつけましょう。
また、釜に米を入れて研ぐと釜に傷がついてしまうことがあります。プラスチック製のボウルで用意しましょう。
【お米の研ぎ方のコツその2】お米をギュッと押さず、手のひらで優しく握って離す!
すすぎを終えて素早く水切りをしたら早速研いでいきましょう。
お米を優しく握っては離す、握っては離す。これをまんべんなく約40~50回、繰り返します。2合以下なら40回、3合なら50回が目安になります。
お米を研ぎ終わったら、水を入れて軽くかき混ぜ、水を捨てます。これを3回繰り返して、水で糠を洗い流します。終わったらザルに上げ、水を切ります。
ザルはプラスチック製がおすすめです。金ザルだと、お米が割れてしまう可能性があるそうです。
ついやりがちなNGとは
- 水を入れて研ぐ:水を張った状態のボウルでお米を研ぐのはNGです。水が入っているとお米同士の摩擦が起きず、きちんと研ぐことができないそうです。水を切って水がない状態で研ぎましょう。
- 手のひらで力を入れて研ぐ:手のひらで力を入れて「ぎゅっぎゅっ」と押すように研いでしまうのはNGです。お米が割れる原因になってしまうそうです。手のひらで優しく握り、お米を傷つけないように気をつけましょう。
- 水がまだ濁っているからと、透明になるまで水を替えてはいませんか? 実はこれもNGなんだそう。すすぎ過ぎると、お米の美味しさや栄養分まで逃げてしまいます。注意したいですね。
【お米の研ぎ方のコツその3】お米の浸水は冷蔵庫で60分!
研ぎ終わったお米は冷蔵庫に入れて60分間、浸水しましょう。お米が水を含むことでふっくらつやつやの炊き上がりになるそうです。
残ったご飯は小分けにして冷凍を!
八代目儀兵衛さんによると残ったご飯は冷凍することで美味しさをキープできるそうです。詳しい方法を伺っていますので以下の記事もご覧ください。
「残りご飯の冷蔵保存はNG!? 」残りご飯の【上手な保存方法】と保存期間
おわりに
お米の研ぎ方は、美味しくご飯を炊く基本。せっかく高いお米を買ったとしても、上手に研ぐことが出来なければ、その美味しさも半減してしまいます。お米の研ぎ方を見直して、美味しくご飯を炊いてくださいね。
お米の研ぎ方を見直せたら、炊き方は?
お米の研ぎ方が確認できたら、今度は上手な炊き方を見ていきましょう。
ガスコンロとお鍋でご飯を炊いたことはありますか?
最近では高額の炊飯器も数多く販売されていますが、やはり直火炊きにはかないません。実はコンロでご飯を炊くのは意外と簡単でスピーディー。
ガスの火が鍋全体を包み、短い時間で沸騰させることで旨み成分をお米に閉じ込めることができます。また、対流を起こすことで、お米一粒一粒にムラ無く均等にしっかり熱が伝わり、芯までふっくら炊きあがります。
詳しい炊き方については、以下のリンクをぜひご覧くださいね。
【コンロのプロ直伝】意外と簡単! お鍋を使った「ご飯の炊き方と美味しい理由」
最新のガスコンロなら、ボタン一つで「自動炊飯」
最新のガスコンロなら、自動で簡単にご飯が炊けるって、ご存じでしたか?
ガスコンロの「自動炊飯」機能は、ボタン1つで火加減の調節から消火まで全て自動で「かまど炊きのようなご飯」を炊きあげます。※
1合から美味しく炊けて、しかも炊飯時間は3合で約20分程度! (蒸らし時間は除く)
「自動炊飯」機能では、水位目盛りが付いた水加減が簡単な自動炊飯専用鍋などもありますが、ご家庭にあるでフタ付きで深めの金属製のお鍋(アルミ、ステンレス、ホーロー製など)で簡単にご飯を炊くことができます。
土鍋など一部「自動炊飯」機能に対応していない鍋があります。詳しくはコンロの取扱説明書をご確認ください。
目盛りがついていない鍋の場合は、お米の容積の1.2倍の水で炊いてください。水分を多く含んだ新米の場合は1~1.1倍で炊いてくださいね。
その他にも「ガスコンロ」には自動でおまかせの便利な機能がいっぱい!
ガスコンロを使いこなせば、調理グッズをたくさん買いそろえるよりも、時短&上手に料理ができますよ!
(※各機能は搭載されていない機種もあります。各画像はイメージです。専用容器は別売の場合もございます。)