食べ物のチョイスで、身体のケア
南風食堂の身体を温める薬膳冬の煮込み。全3回の最後の回はお肉の煮込みです。
お肉というと、食べたら体が温まるものというイメージがありますが、中医学的に身体を温める肉は、牛の筋、牛の胃、キジ、熊肉、鹿肉、鶏、鶏のレバー、羊、豚の胃、豚レバーなど。馬肉や牛タンは身体を冷やすお肉になります。意外ですよね。
今回は、身体を温める効果の高い羊の肉を、同じく温める効果のある蕪、いんげん豆と煮込んでみました。
いんげん豆には、冬になると弱りやすい腎臓をサポートする効果も。弱っている部位と同じようなかたちのものを食べるといいと言いますが、確かに豆と腎臓はかたちが似ているのです。
そして腎臓が弱ったときには、五行で腎臓の親にあたる「肺」をいたわることで、腎臓のケアになるという考えもあります。冷たい空気を直接吸い込まないように気をつけたり、冬は乾燥しがちなので加湿を心がけたり、肺を守ることが冬の身体を守ることにつながります。
「白」の食べ物は肺に効果があると言われているので、今回の煮込みはいんげん豆とかぶの白がきれいな煮込みにしてみました!
身体を温める羊肉のレシピに挑戦!「ラムとかぶとインゲン豆の煮込み」
■材料(4人前)
ラムチョップ・・・4本
かぶ(大)・・・3個
玉ねぎ(中)・・・1個
にんにく・・・2片
白いんげん豆(缶詰)・・・400g(豆総量240g)
タイム・・・2~3枝
白ワイン・・・300ml
水・・・500ml
オリーブオイル・・・大さじ1
砂糖・・・大さじ1/2
塩・・・小さじ1と1/2
こしょう・・・少々
■作り方
1. かぶは皮をむいて、大きめのくし形に切る。玉ねぎは薄切りにする。
にんにくは薄切りにする。
2. 鍋にオリーブオイルをしき、にんにく、玉ねぎを炒める。
玉ねぎが透き通ってきたら、白ワインを加え、沸騰させ、水を加える。
3. 再び沸騰してきたら、ラムチョップとタイムを加え、弱火で40分ほど煮こむ。
4. 白いんげん豆、かぶを加え、さらに5分ほど煮る。
いんげん豆を加え、更に煮込みます
煮こまれてきましたよー! 湯気がたっておいしそう!
5. 砂糖、塩で味を整える。こしょうをふる。
身体のバランスをとって、元気な春を迎えよう
またお肉が固まろうとする陽性の力を、辛いもので拡散させて中和させ、身体のバランスをとる効果があります。なので、胡椒をガリガリとふることにもちゃんと意味があるんですね。
寒い冬が終わったら、もうすぐ春がやってきます。
春には、菜の花、たけのこ、よもぎ、のびる、ふき、タラの芽など芽吹いて成長するエネルギーを持つものを食べましょう。春の山菜には、冬の間にたまったからだの毒素を排出する働きも。おいしく食べて、元気な春を迎えてくださいね!