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ベッドで眠る女性

眠れない時の対処法にはお風呂が効く! 医師が教える「快眠入浴術」で質の高い睡眠を

「夜なかなか寝つけない」「眠りが浅く、翌日に疲れが残る」といった眠れない時の悩みは、現代社会で生きる私たちにとって身近な問題です。今回は、RESM新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニックの白濱龍太郎先生に、毎日の入浴を少し工夫するだけで実践できる、快眠のための対策を教えていただきました。入浴と睡眠のメカニズムから、質の高い睡眠を誘う具体的な入浴方法、さらには忙しい方向けのヒントまで、眠れない時の対処法をご紹介します。

最終更新日:2026.2.12

目 次

現代人はなぜ眠りづらい? 眠れない原因と睡眠のメカニズム

あくびをする女性

PIXTA

なぜ、現代人は眠りづらくなっているのでしょうか。白濱先生によると、現代社会の生活スタイルそのものが不眠の原因になっていると言います。

「やはり、今の現代人の自律神経の状態が、不眠の一番の原因ではないかと思います。本来であれば、交感神経というアクティブな働きをしている状態と、副交感神経というリラックスした状況は、適切なタイミングで行ったり来たりしなければいけません。昼の交感神経優位の状態から、夜になれば副交感神経優位に切り替わるべきなのですが、それがうまくいかなくなっているのです」(白濱先生)

その原因として、白濱先生は、日本人特有の勤勉な性格や社会のあり方に加え、スマートフォンやタブレットなどの電子機器による光の影響を挙げています。

タブレットと携帯電話

uchicoto

さらに現代人は、マルチタスクを求められる機会が多く、時間に追われ、さらに完璧を求められる状況に置かれがちだとのこと。

「若い頃は仕事に子育て、年齢を重ねていくと、そこに介護が加わったりと、さまざまな年代特有の事情も加わります。結果として、交感神経のスイッチが切れない状態で就寝に突入してしまい、質の悪い睡眠や中途覚醒の原因になっているのではないでしょうか」(白濱先生)

医師が教える! 眠れない時に役立つ入浴術

お風呂 バスタイム

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白濱先生によると、睡眠の悩みに効果的な方法の一つが「入浴」なのだそう。

「入浴は、睡眠改善に非常に良いですね。温泉旅館に泊まった時に、よく眠れたという経験をお持ちの方もいるかもしれませんが、入浴そのものに睡眠にプラスの要素があるのです」(白濱先生)

ただし、入浴によって快眠を得るためには、いくつかのポイントがあるとのこと。白濱先生は、睡眠には「深部体温調節」と「自律神経調節」が大事だと言います。

「人間は深部体温が下がっていく過程で、眠気が出てくるというメカニズムを持っています。また、入浴には血管や筋肉をリラックスさせたり、血行を良くしたりする効果もあります。これにより副交感神経優位になりやすく、睡眠にプラスになるのです」(白濱先生)

【快眠の鍵】入浴は就寝90分前がベスト! 最適な「タイミング」

白濱先生によれば、入浴のタイミングは、就寝の90分前がベストだそうです。

「入浴すると、いったん深部体温が上がります。そして、下がってくる過程で眠気が促されるのです。眠る直前にお風呂に入ってしまうと、熱がしっかり下がってくる時間が取れませんし、むしろ交感神経が高ぶってしまう状態になるケースもあります」(白濱先生)

つまり、就寝直前の入浴は避けた方が良いということです。特に熱いお風呂に入ると、交感神経が刺激されて、目が覚めてしまう可能性があるそうです。

【湯温別】快眠を誘うお風呂の「温度」は何度が理想?

快眠のために入浴するなら、湯温は季節によって若干変えるのが良いそうです。

「冬場は、40度から41度くらいまでがおすすめです。あまり高くしすぎて、例えば43度などにしてしまうと、交感神経が高ぶってしまう可能性があります。夏場はもう少し下げて、37〜38度くらいのぬるめのお湯に入ると良いでしょう」(白濱先生)

よく眠れるようにと入浴しても、湯温が高すぎると交感神経を刺激して覚醒状態になりやすく、眠りを妨げる可能性があることを覚えておきたいですね。

【長湯は逆効果?】効果的な入浴「時間」の目安

入浴時間についても、注意した方が良いと白濱先生は言います。

「入浴時間は、10~20分程度が理想的です。長風呂しすぎると、脱水状態になったり、のぼせたような状態になってしまう可能性があります。特に高齢の方は、気をつけた方が良いと思います」(白濱先生)

気持ち良いからといって、長時間の入浴はNG。適切な時間で切り上げるようにしましょう。

眠れない時の対処法に「サウナ」は有効? 活用法と注意点

ミストサウナイメージ

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最近はサウナブームもあり、サウナを利用する方が増えています。サウナも睡眠の質向上に役立つのでしょうか。

「サウナも、睡眠にプラスの効果があります。サウナに入って水風呂に入る、という行為を繰り返すことで、緊張した状態から弛緩(しかん)した状態を作り、またそれを繰り返す過程を通じて、結果的に、副交感神経優位になっていきます」(白濱先生)

ドライサウナとミストサウナ、快眠に効果的なのは?

サウナには、ドライサウナとミストサウナがあります。睡眠への効果にどのような違いがあるのでしょうか。

「睡眠のために利用するのなら、湿度を上げることができる、ミストサウナの方がいいと思います。湿度が高い環境では、比較的体の負担が少なく、同じようなリラックス効果、もしくはそれ以上のリラックス効果が得られます」(白濱先生)

サウナを睡眠改善のために利用する場合に、気をつけたい点は何でしょうか。

「サウナが睡眠にプラス効果があるといっても、あまり入りすぎると、交感神経優位になってしまいます。適当なところで出るようにして、しっかり副交感神経優位にする必要があります。心拍数も呼吸も高めにしすぎないのがポイントです。また、サウナは入浴よりも長い時間入ることが多いので、より深部体温が上がる傾向があります。そのため、就寝の90分前ではなく、2時間前くらいのタイミングで入る方が良いでしょう」(白濱先生)

「ミスティ」で自宅でも手軽にミストサウナを体験!

ミストサウナは、高温で低湿度のドライサウナと異なり、低温・高湿度で息苦しくならず、全身がじんわりと潤いに包まれます。

入浴後の体の暖かさ比較

(**:P<0.01 *:P<0.05 +:P<0.1)
[n=9/MEAN±SE]※△:入浴前を0としたときの変化量
千葉大学との共同研究

上のグラフは、入浴後の体の温かさを比較したものです。
ミストサウナ浴はシャワー浴よりも体の中まで入浴後の温まりが続きます。

浴室全体を温めるので、洗い場にいても寒くありません。洗い場で体や髪を洗いながら、同時にミストサウナで体の中まで温められるので、湯船にゆっくり浸かる時間がない時や、忙しい方にもおすすめです。

○各効果は個人により異なります。
○浴室の大きさにより、浴室のミスティの立ち上がり時間や浴室内の乾燥時間等が異なります。
○ミスティの注意事項等は取扱説明書をご参照ください。
○画像はイメージです。実際の商品とは異なります。

ミストサウナについては、以下の記事でも詳しくご紹介しています。参考にしてみてくださいね。

自宅に欲しい!【ミストサウナ】の効果5つとおすすめの入り方

入浴後も油断しない! 快眠のための習慣と工夫

水分補給・女性

PIXTA

せっかく入浴で整えた体と心の状態を、入浴後の行動で台無しにしないための工夫についても伺いました。

「入浴後には、水分を取った方がいいですが、取りすぎると就寝後にトイレで起きてしまう原因になります。水分を取るなら、カフェインの入っていない、水やお茶がおすすめです。また、入浴後に就寝する場合、なるべく周りの光を落としていくことが大事なので、スマホやテレビなども、基本的には控えた方がいいでしょう。特に最近人気のある動画の視聴などは、神経を興奮させやすいので、注意してください。照明も落として明るすぎないようにすると、より効果的です」(白濱先生)

白濱先生によると、実は寝る時の服装についても、留意すべきポイントがあるとのこと。

「最近は、ベロアなどのパジャマのほか、血行促進パジャマ(リカバリーウエア)なども人気が出てきています。生地に練り込まれた独自素材が体の熱に反応して血行を促進し、疲労回復につながるといわれていて、効果があるエビデンスが出てきていますので、活用してもいいかもしれません。あと、寒いからといって靴下を履いたままだと、寝ている間に体から熱が抜けにくくなってしまいます。寝る時には靴下は脱いだ方が良いでしょう」(白濱先生)

忙しいあなたへ! 時間がない時でもできる「眠れない時の対処法」

シャワーヘッド

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仕事や育児などで忙しく、ゆっくり入浴する時間が取れない方へのアドバイスも、白濱先生に伺いました。

「シャワーだけにする場合は、首元にしっかり当てるのが、おすすめです。現代人は、スマホやPCを見る生活が多く、首や肩に負担がかかっていますので、ここに重点的にシャワーを当てると効果的です。毎日湯船に浸かる余裕がなければ、入浴の日とシャワーだけの日を、一日交代にしてもいいと思います。また、時間がない時の入浴には、発泡性の入浴剤など、効率良く深部体温を上げることができるアイテムを活用するのもおすすめです」(白濱先生)

また、平日と休日でメリハリをつけるという方法もあるそう。

「自分を整えるタイミングとして、お風呂を使うといいでしょう。平日は無理しない範囲で、週末にはしっかり入る、というやり方も良いと思います」(白濱先生)

おわりに

白濱先生から『睡眠投資』という言葉も教えていただきました。寝ることによって、きちんと体はリカバリーし、パフォーマンスも上がってくるという考え方です。そのためにも、1日の終わりの入浴というより、次の日に向けてスタートを切るために入浴を活用し、快眠のための入浴を実践してみてはいかがでしょうか。

  • この記事取材先

    白濱 龍太郎

    医師/RESM新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニック/RESM 新東京スリープメディカルケアクリニック

    白濱 龍太郎

    筑波大学卒業、東京医科歯科大学大学院統合呼吸器学修了(医学博士)。同大学睡眠制御学快眠センター等での臨床経験を生かし、総合病院等で睡眠センターの設立、運営を行ってきた。
    2013年に、RESM新横浜 睡眠・呼吸メディカルケアクリニックを設立。
    慶應義塾大学特任准教授、国立大学法人福井大学客員准教授、武蔵野学院大学客員教授、日本オリンピック委員会強化スタッフ、東京オリンピック(TOKYO2020)選手用医師、ハーバード大学公衆衛生大学院客員研究員などを歴任。「ぐっすり眠る習慣」(アスコム)「誰でも簡単にぐっすり眠る方法」(アスコム)など著書多数。テレビ番組にも数多く出演。社会医学系指導医、睡眠学会専門医、認定産業医を有し、教育、啓発活動にも継続的に取り組んでいる。

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公開日:2026.2.12

最終更新日:2026.2.12

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