1. 不規則な食事・朝食を食べないことが多い
朝食の欠食に代表されるような、いわゆる不規則な食事が、子どもも含めて近年目立つようになってきた。
朝食を欠食する子どもは「つかれる」、「いらいらする」等の不定愁訴を感じる割合が高いことや、毎日朝食を食べる子どもほどペーパーテストの得点が高い傾向にあることが明らかになっている。内閣府『食育白書』
最近では、大人だけではなく子どもでも朝食を抜いてる人が増えています。朝食を食べない親の習慣が子どもに影響して、食べずにすませるという家庭が多いようです。
朝食はその日活動するために、必要なエネルギーを補給するものであり、とても大切です。それを抜くというのは、身体にも良い影響を与えません。
必要なエネルギーを朝食で摂れるように、習慣化していきたいものですね。
2.食の知識の低下
適切な食品選択や食事準備のために必要な知識・技術があるとする者は男性で約3割、女性で約5割しかないなど、健全な食生活の実現に欠かせない食に関する知識や判断力が低下している。
内閣府『食育白書』
正しい栄養知識や食材の知識、自信はありますか?
食卓に並ぶものの産地や、季節の旬の食べ物、食品表示の見方などがよくわからない大人の方も多いのではないでしょうか?
改めて確認し、子どもとの買い物時に、栄養の組み合わせや、生産地の表示を実際にみて話したりしましょう。
3.食の外部化・簡便化が進展
我が国では、近年、「外食」あるいは調理済み食品やそう菜、弁当等の「中食」(なかしょく)を利用する傾向が増大している。単独世帯の増加、女性雇用者の増加等社会情勢の変化の中で、調理や食事を家の外に依存する食の外部化が進展し、簡便化志向が高まった。
食を通じたコミュニケーションは、食の楽しさを実感させ、人々に精神的な豊かさをもたらすと考えられることから、楽しく食卓の機会をもつように心がけることは重要である。内閣府『食育白書』
今では、お腹が空いて食べたいと思えば、コンビニ、スーパー、ファストフードで手軽に食べ物が手に入ります。
栄養を考えずに食べたいものを好きなだけ食べると、当然栄養が偏っていきます。これが原因のひとつで、子どもがメタボになるなどの生活習慣病が深刻化しているのも事実です。
家庭でバランスを考えた食事をすることが、不可欠です。お惣菜などを買う時も、薄味のものを選んだり、味噌汁、スープは手作りにするなど工夫をしましょう。
コンビニ、ス―パーなどには、子どもだけでは行かせないなど、ルールを作るのもオススメです。
4.栄養バランスに優れた「日本型食生活」の減少
国民の生活水準が向上していく中で、人々は多様な食生活を楽しむことが可能となったが、その一方で、我が国各地で育まれてきた多彩な食文化が失われつつあると指摘されている。
昭和50年代半ばには、米を中心とした水産物、畜産物、野菜等の多様な副食から構成され栄養バランスに優れた「日本型食生活」が実現していたが、近年、脂質の過剰摂取や野菜の摂取不足等の栄養の偏りが見られる。内閣府『食育白書』
日本古来からの食事である魚、野菜、白米、味噌汁などの和食の献立は栄養バランスが優れている、健康的な食事でした。
ですが、ファストフードなど欧米化した食事を食べられる場所が増えたこともあり、日本古来の和食を食べる機会も少なくなってきています。
今、和食は、学校や幼稚園などでの食事でもかなり取り入れられています。一時期、パン食が多かった学校の給食も、ご飯が増え、郷土料理や、地元で採れた食材の取り入れなども増えてきています。
ぜひ、家庭でも、見直してみてください。
おわりに
「食育」は保育園や幼稚園、小学校だけで教える事は難しく、日頃から家庭での習慣づけがとても重要です。子どものうちに身に着いた食習慣や考え方は、一生涯にわたって続きます。ご家庭でも一緒に楽しみながら、食の楽しさや大切さを伝えていきたいですね。
東京ガスでは、子どもの「環境に配慮した食の自立」と「五感の育成」を目指した「食育活動」をしています。子供向けの料理教室も開催しています。ぜひ東京ガスの「食育」ページもご覧ください。