見た目を美しく中身を分かりやすくする冷凍庫収納のコツ
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冷凍庫を整理してスッキリ収納すると、見た目が整うだけでなく中身もすぐに分かるようになり、冷凍庫の開閉時間も短縮できると島本さんは話します。では、具体的にどのように冷凍庫を整理すればよいのか、その収納方法を教えていただきました。
上段はこまごましたもの、下段は立てて収納する
島本さんいわく、冷凍庫内の収納のポイントは、上段と下段で収納するものを分けることだそう。上段の収納について、島本さんは次のように話します。
「冷凍庫の上段には、薬味や小さいものなど、こまごましたものを収納するとよいですね。細かいものは迷子になりやすいので、上段にまとめておくことで、すぐに見つけることができます。
また、冷凍したごはんやアイスなど、家族がよく食べるものを上段に入れておくとよいでしょう。探す手間がなく、すぐに取り出すことができます。上から見て分かるように並べるのがポイントですね。上段がない場合は、収納ケースを使ってまとめるとよいですよ」(島本さん)
続いて、下段の収納のポイントです。
「冷凍庫の下段は、冷凍用保存袋に入れて冷凍した肉や野菜、下味を付けて冷凍したもの、冷凍食品などの保存に向いています。下段は、深さがあるため、ものを重ねて入れてしまうと取り出しにくくなり、何が入っているのか把握しにくくなってしまいます。そのため重ねず、立てて収納するのが鉄則です。最初はとにかく、積み重ねないことを意識しましょう。冷凍用保存袋で冷凍する場合は、空気を抜いて薄くしてください。立てて収納しやすくなりますよ」(島本さん)
中身を分かりやすくする
「冷凍庫の中身を分かりやすくするために、冷凍用保存袋には冷凍した日付と食材名を書いておくことをおすすめします。立てて収納した冷凍用保存袋の右上や上部に、マスキングテープに書いて貼っておきましょう。日付を書いておくことで、食材の使い忘れを防ぐことができます。
ラベルを貼るのが面倒な場合は、透明の保存容器を使うのもよいでしょう。中に何が入っているのか、色や形で把握できます。その場合は、食材のサイズに合った容器がよいですね。容器の中に空間が多いと霜がつきやすく、冷凍焼けの原因になります。サイズに合った容器であれば、冷凍庫内の無駄なスペースも少なくなりますよ」(島本さん)
保冷剤は個数を制限する
「ついついため込んでしまいがちな保冷剤は、保存する個数を制限しましょう。かごやペットボトルの空き容器、冷凍用保存袋などに入れてまとめましょう。その中に入る範囲でしか持たない、と制限することで、庫内を有効活用できます」(島本さん)
冷凍庫の整理、いつやればいいの?

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冷凍庫を整理するのに適したタイミングはあるのでしょうか?
「冷凍庫を整理するタイミングとしては、夏よりも冬に行うほうがおすすめです。冷凍庫の整理をする際は、冷凍庫内のものを一度取り出さなくてはなりません。夏は外気温が高く、冷凍した食品が溶けやすいのでおすすめできません。冬は夏に比べ外気温が低く、食材も溶けにくいので、冷凍庫整理は冬に行うとよいですね。
年末の大掃除のタイミングで行うと、掃除をしながら整理もできるので一石二鳥です。一度にすべて整理することが難しい場合は、無理せず少しずつでもOKです。
整理のやり方としては、一度に全部出したほうがやりやすいです。冷凍庫内のものを全部出したときに、冷凍庫内や収納かごなどが汚れている場合もあるかと思います。庫内の掃除に時間がかかってしまうときは、食材が溶けてしまう心配があるので、食材をクーラーボックスに入れておくとよいでしょう。食材が少量の場合は、大きめの鍋などに一時的に避難させるのもよいですね」(島本さん)
冷凍庫の収納・整理におすすめのアイテム
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冷凍庫の整理や収納のポイントは「立てて収納すること」が基本だと島本さん。
食材を立てやすく、見やすく整理するのに役立つおすすめアイテムを島本さんに教えていただきました。
金属製ブックエンド
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「冷凍庫内は、立てて収納することで、全体が見やすくなります。しかし、最初は立てて収納していても、使ううちに量が減ってきて、倒れやすくなることも。そんな時は、金属製のブックエンドを使うと食材が倒れるのを防いで、取り出しやすくなります。ブックエンドなら、量の変化にあわせて、幅を調整できるのでおすすめです」(島本さん)
冷凍用フリーザースタンド
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「100円ショップでは、冷凍用フリーザースタンドも売られています。食材を立て置きにして、仕切ることができ、スライド式のものなら、食品の量にあわせて幅を変えられますよ」(島本さん)
キッチンラベル用マスキングテープ
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「マスキングテープに、食品の中身や購入日、作った日などの日付を書いて貼っておくと、ひと目で中身を把握できて、使い忘れの防止に役立ちます。マスキングテープは、貼り跡が残らず、キレイにはがせるのでおすすめです。ミシン目が入っているものなら、ハサミを使わずに切り離せて便利ですよ」(島本さん)
冷凍用保存袋(フリーザーバッグ)
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「冷凍用保存袋は、厚みがあって破れにくく、冷凍保存する食材を入れるのに適しています。いわゆる冷凍焼けを防ぐために、食材を入れたらしっかり空気を抜いて、できるだけ平らにして冷凍しましょう」(島本さん)
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「冷凍用保存袋は食材の保存だけでなく、棒アイスの整理にも役立ちます。個包装された箱入りの棒アイスは、中身が少なくなってくると無駄なスペースを生む原因になります。とはいえ、箱から出すとバラバラになってしまうので、冷凍用保存袋のフチを外側に折り曲げて袋を自立させ、その中に入れてまとめると、コンパクトに収納できますよ」(島本さん)
食材をおいしく冷凍保存するためのコツ

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食材を冷凍すると長く保存できるだけでなく、きのこやトマトのように、冷凍することでうま味や甘みがアップする食材もあると島本さんは言います。
食材のおいしさを保つための冷凍保存のコツを教えていただきました。
ラップ+冷凍用保存袋でダブル保存
「食材をラップで包むと、乾燥するのを防げますが、ラップだけでは空気を通してしまうので、完全ではありません。そのため、ラップで包んでから冷凍用保存袋に入れて保存するのがおすすめです。ラップだけで包む場合は、二重に包むようにしてください」(島本さん)
キッチンペーパーで余分な水分を吸収する
「食材は、冷凍する前に、キッチンペーパーで水分を拭き取っておきましょう。食材の表面に余分な水分が付着していると、冷凍した際に霜が付いてしまいます。キッチンペーパーで拭き取ることで余分な湿気などを吸収し、食材が傷みにくくなりますよ」(島本さん)
金属製のトレーにのせて冷凍する
「冷凍庫内のスペースに余裕がある場合は、金属トレーを置いた急速冷凍スペースを作っておくのもおすすめです。熱伝導のよい金属トレーの上に置くことで、食材を短時間で凍らせることができます。急速に凍らせることで、おいしさをキープできますし、解凍時にもドリップが少なく、パサつきにくくなりますよ」(島本さん)
電気代をセーブできる冷凍庫の使い方

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冷凍庫内を整理することで、どこに何があるのかが分かりやすくなり、引き出しの開閉回数や、時間を減らすことができます。そのほかにも、電気代をセーブして、効率的に冷やせる冷凍庫の使い方を島本さんに教えていただきました。
7~8割を目安に食材を詰める
「冷凍庫は、冷蔵庫とは違い、できるだけ隙間をなくして7~8割くらいを目安に食材を詰めるとよいでしょう。たくさん詰めることで、保冷効果がアップし、節電にもつながります。ただし、9割以上詰めてしまうと、新しく冷凍したい食材が入らなくなるので注意しましょう。すぐに、冷凍庫がパンパンになってしまう方も多いですが、『7~8割』を目指しましょう」(島本さん)
凍らせたペットボトルを詰める
「冷凍庫内がスカスカで、7~8割分の食材がない場合は、ペットボトルに水を入れて凍らせておくのもよいでしょう。隙間がなくなることで冷気が逃げにくくなり保冷効果も高まります。また、水を凍らせておくと、停電時には保冷材の代わりになるので食材が溶けるのを防いでくれます。ペットボトルを凍らせる時には、水をパンパンに入れないよう注意してください。目一杯入れてしまうと、冷凍した時にペットボトルが膨張してしまうので、8~9割くらいに水を入れて、凍らせるようにしましょう」(島本さん)
熱いものは絶対に入れない
「温度の高いものをそのまま冷凍庫に入れてしまうと、冷凍庫内の温度が上昇し、再度、冷やすまでに無駄な電力を消費します。そのため、冷凍する時は、必ず冷ましてから入れるようにしてください」(島本さん)
おわりに
島本さんから、スッキリ整理でき使いやすい冷凍庫の収納法を教えていただきました。スッキリ整理、収納することで、開閉回数や開けている時間を減らすことができ、節電にもつながります。島本さんに教えていただいた、食材は立てて保存すること、食品は積み重ねず、7~8割にするということを意識しながら、ぜひ実践してみてくださいね。
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